あらすじ
中国語作家として活躍する著者が、中国語の魅力を語る。中国語を知ることは、世界中に伸びる華人ネットワークへのパスポートを手にすることだ。豊富な経験をもとに上達のコツ、言葉を知ることで広がる世界をガイドする。
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Posted by ブクログ
日本人の自分にとって、日本語、英語にプラスして中国語を学ぶことで世界がもっと広がるのが実感できた本。
中国語の発音は快楽であると。中国人観光客の会話がうるさい、というメディア報道とは全然違う、と思った。
言語だけでなく、中国人の生活習慣や思考についても知れて、これまで驚いた中国人の言動の背景に思いを馳せている。
Posted by ブクログ
中国語を勉強してみたいな、と思っていたのですが、タイトルからして何がおもしろいのか?が知りたくて購入。
少々読みにくい箇所もあったような気がするが、語学についてだけでなく、歴史やら中国の人の言葉からくる発想の違い、文化、食事etcと情報が満載で、とても良い本でした。
自分の知りたかった中国ってどんな国でどんな人たちがいるの?って気持ちにすんなり答えてくれるような気がしました。
著者の中国語大好き~という気持ちと、様々経験が描かれているので、とても楽しめます。
Posted by ブクログ
世に溢れる中華料理や発展して未来都市になったような中国の諸都市に魅了され、中国語を学ぼうと思い立つはいいが何度も挫折している。大概は日本語とあまりにも違う音韻体系に壁があり、文法まで辿り着かない。ならばモチベーションを上げるしかないと、ド直球なタイトルの本書を手に取ってみることにした。一体中国語の何が面白いのか、と意気込んで頁をめくっていくとなんのことはない。新井女史が中国語に恋焦がれて焦がし尽くした女性だっただけのことだった。
本書は三章構成になっており、第一章では自分の経験を交えながら中国語の成り立ちや背景情報を、第二章では簡単な中国語の例文を見ながら勉強法などを、そして第三章では中華文化圏での暮らしを紹介している。全体的に中国を上げながら日本を下げる論調で書かれているのはよろしくない気もするが、何かに夢中な人間の熱意を直に感じれる文章というのは読み応えがある。
本書は一般論的なものではなく筆者の経験に基づいて書かれた半エッセイ的な文章であるため、他の中国語を取り扱った書籍とは異なったり、時には真逆のことが書かれていて興味深い。例えば中国語をピンインだけで学習せよ、英語と語順が近いから同時に学習すれば両方上達するなどの内容がそれにあたる。私が何冊か目を通した限りでは、現代の中国語学習書であれば中国語が同じく漢字を使う日本人にとってどれだけとっつきやすいか、また英文法の語順に引っ張られないように英語を頭から消して学習せよと言うのが定番だった。
さて、結びとして以下に本書の中で私の中国語学習のモチベーションを一番刺激した文章を引用したい。
「世界が日一日と狭くなる時代を生きている以上、より多くの言語で理解・表現が可能な思考を練り上げていくことは、思考そのものの普遍性を高めることにも通じる。そうでなくても、英語だけを唯一の外国語として学ぶと、えてして英語的な発想や感性が日本語的なものよりも優れているという誤った意識を持ちがちだ。(略)だからこそ中国語なのだ。座標軸が三つあってはじめて、世界は広々とした空間として認識されうるのである。」
およそ20年前に刊行された本書であるが、一読してはどうだろうか。
Posted by ブクログ
著者の中国語への愛に溢れた本だった。
中国語を習得することによる可能性の広がりを説明してくださり、楽しかった。
英語だけでなく、それに加えて中国語を学ぶ価値はやはりある。中国語学習、どれだけ時間がかかっても、これからも頑張ろうと思えた。
語学力は奪われないというのが印象的。
Posted by ブクログ
やっぱり中国だいすき
適当さというか強さというか自分中心というか、そういうとこが私としてはめっちゃ好き。
あと、語学についても書かれてておもしろかった。
書いてあったこと
★何事も無駄にしない中国人の合理性というか図太さ
★動乱の世界を生き抜いてきた中国人は誰からも奪われないものに投資する
一に教育 二に食事
★「友人が一人多ければ道が一本多い」
中国社会はネットワーク社会 親戚・友人・知人が網の目のように広がっている
ネットワークからうまれるものがたくさんある
★人と人を結びつけることで何かなそうとするプロデューサー的感覚
★日本人が英語だけを習得すると、日本語的発想との葛藤で苦しむ。だからこそ中国語。座標軸が3つあって初めて世界は広々とした空間として認識される。人間として生まれてきた以上、世界全体を暮らしの場として生きる権利が誰にでもある。
学ぶモチベーションがめっちゃ上がった◎
Posted by ブクログ
国際人になりたい人はたくさんいるのに、自分がアジア人であるという自覚がない人は多い。
自分の立ち位置を確認し世界を見つめるために、中国語を学ぶことは無限の可能性を秘めているのだと感じさせてくれる本。
Posted by ブクログ
外国語を身につけることは世界を広げることだ,とよく言われるが,この本も中国語についてそのように指摘している.中国語の言語の特徴をざっと知るのにも役にたつ.
ただ,「中国語ならでは」と力説する著者の主張はそんなに同意できない.スペイン語でも別に問題はないような気がする.
Posted by ブクログ
著者は中国語で香港や台湾などの新聞にコラムを書いたり、本を出版したりしている人で、これは中国語を使いこなし世界各国の華人ネットワークを渡り歩いた体験に基づくエッセイである。中国語そのものについてより、その背景にある中国語文化圏の話がほとんどだが、大変面白かった。
中国語学習についての記述で一番印象に残ったのは、初心者は漢字に頼らずピンインで学べということ。日本人にとっては見慣れた漢字という視覚的なアンチョコに頼らず、耳から脳へ音を届けて解明する努力をすべき、という意味であり、これはなるほどと納得した。
最後の方に中国料理の話もあり、著者おすすめのウー・ウェンの料理本(北京料理シリーズ)は見てみたいと思った。