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池井戸さんの著作を一から読み耽て見たいと思いデビュー作を拝読。身体衰弱の状態で異父兄弟にすぐ気づくか!?とツッコミたくなる点もあった。
池井戸氏の著作は複雑なストーリながらもサクサクと読み進められる簡明さが伴っている。ドロドロした部分は極端な例だが職業図鑑的な要素があって面白い。次は半沢直樹シリーズを繙きたい。
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人死が出る半沢直樹だった。
銀行員である主人公の伊木。彼の同僚である坂本が急遽、死亡したという事から物語は幕を開ける。
巨額の債権、不渡倒産の会社、それにまつわる人々。なかなか全貌を見せない深い闇に向かい、その果つる底なき底に落ちていく。
という感じのあらすじ。
ミステリーをあまり読まない自分にとっては、殺人の方法やトリックが、なんとなく現実離れしすぎている気がしていたが、とにかく先を読ませる展開が凄まじく、最後まで退屈しない作品だった。
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銀行とミステリーを掛け合わせて、非現実と現実を右往左往させるような小説だった。終わり方が少し不完全燃焼だったが、そこがミステリーとしての作品の価値を上げているのかなぁ
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安定の銀行ミステリーです。ただ、今回は主人公の友人の不可解な死からスタートします。使途不明金や左遷人事からスタートしがちな池井戸潤のミステリーですが、その意味で今回は所謂定番ミステリーが銀行という舞台で行われている点に違いがありました。
正直、企業間・企業銀行間の取引や資金繰りの仕組みが難しかったです(笑) 登場人物も多く、それぞれの立場や関係がミステリーを解く大きな鍵になっているので、読みながら情報を処理していくのが中々大変な印象でした。
それから、本作では主人公が銀行(組織)にあまりいない、どこかうだつのあがらない人であったこと、主要人物がみな似た孤独を共有していたことも特徴のひとつだと思います。
心情と経済と思惑の絡み合った本作を推理するのは非常に骨が折れました(笑)
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7、8年ぶりの再読。今の池井戸作品よりもミステリ・重厚感強め。主人公は半沢直樹を少し無骨にした銀行員、売れてからの作品と比較しながら読むのがオススメ。
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池井戸潤の長篇ミステリ作品『果つる底なき』を読みました。
池井戸潤の作品は4年前に読んだ以来なので久し振りですね。
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江戸川乱歩賞受賞の金融ミステリー!
「これは貸しだからな。」謎の言葉を残して、債権回収担当の銀行員・坂本が死んだ。死因はアレルギー性ショック。
彼の妻・曜子は、かつて伊木の恋人だった……。
坂本のため、曜子のため、そして何かを失いかけている自分のため、伊木はただ1人、銀行の暗闇に立ち向かう!
第44回江戸川乱歩賞受賞作
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1998年(平成10年)に刊行された池井戸潤のデビュー作… 第44回江戸川乱歩賞受賞作で、2000年(平成12年)にはフジテレビ系でテレビドラマ化された作品です。
■第一章 死因
■第二章 粉飾
■第三章 依頼書
■第四章 半導体
■第五章 回収
■解説 郷原宏
ある日、二都銀行渋谷支店に勤める伊木遥の研修時代からの友人である坂本健司は、「なあ、伊木、これは貸しだからな」と謎の言葉を残して死んだ…… 死因はアシナガバチによるアナフィラキシーショックだった、、、
翌日、坂本が顧客の口座から金を引き出し、自分の口座に送金していたことが発覚する…… 伊木は、坂本の無実を信じ、坂本が生前何をしようとしていたのか調べ始める。
その過程で、自分が融資を担当した「東京シリコン」倒産の真の原因を突き止め、坂本が言っていた「貸し」の意味を理解し、痛恨の思いに駆られる…… しかし、坂本の死には更に深い闇が隠されていた、、、
真相を探る伊木の行動を邪魔する者が現れ、更なる死人・怪我人が出始める……。
さすが江戸川乱歩賞受賞作ですね、デビュー作とは思えないクオリティ…… 慣れない銀行や金融の専門用語には、やや悩まされましたが、テンポが良くて読みやすかったし、銀行の腐敗を内部から描き切った読み応え十分な作品に仕上がっていて愉しめましたね、、、
登場人物が魅力的に描かれているところも作品の魅力を高めていると思います…… 企業に勤めている身としては、それぞれの人物の立場や行動も理解できる(危険な悪党として描かれる黒幕の人物は別ですが……)ので、読み進めているうちに、どんどん物語の中に惹き込まれていく感じでした。
ミステリとしての謎解きも十分に愉しめて、企業小説、銀行の内幕情報小説としても愉しめる金融ミステリ…… そんな作品でした。
以下、主な登場人物です。
伊木 遥(いぎ はるか)
二都銀行渋谷支店融資課長代理。
融資担当だが、坂本の死後債権回収も兼務する。
坂本 健司(さかもと けんじ)
二都銀行渋谷支店融資課長代理。
債権回収担当。
坂本 曜子(さかもと ようこ)
坂本の妻。
坂本と結婚する前は、同じ二都銀行本店企画部に勤めていて、伊木と付き合っていた
古河(ふるかわ)
二都銀行渋谷支店融資課長。
伊木と飲んだ日に刺され、瀕死の重傷を負うが、一命を取り留める。
高畠 浩一郎(たかはた こういちろう)
二都銀行渋谷支店長。
北川 睦夫(きたがわ むつお)
二都銀行渋谷支店副支店長。
西口 淳(にしぐち あつし)
二都銀行本店企画部。伊木の大学の1年先輩。
藤枝(ふじえだ)
高畠の前任の渋谷支店長。伊木と同じ大学出身。
柳葉 朔太郎(やなぎば さくたろう)
坂本が回収を担当していた東京シリコンの社長。
柳葉 奈緒(やなぎば なお)
柳葉朔太郎の娘。大学院生。
山崎耕太(やまざき こうた)
二都商事 金属グループ金属課長。
信越マテリアルの和議申請に際し、財務部長として出向した。
大庭(おおば)・滝川(たきがわ)
警視庁代々木警察署暴力犯捜査第一係の刑事。坂本の事件を担当。
難波 俊造(なんば しゅんぞう)
信越マテリアル社長。
仁科 佐和子(にしな さわこ)
東京シリコンが倒産する直前に、柳葉から受け取った資金を元手に半導体関連の会社「テンナイン」を設立する。
李 洋平(リー ようへい)
伊木の行動を妨害するために古河を刺した男。
「李」という名前は通称で、外国人を装っていたが、実は日本人。
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馴染みのない金融業界用語が正直キツかったですが、ストーリー展開やキャラクターは好みだったので個人的には好きです。この後横山秀夫さんの警察小説を読みました。どちらも専門業界を舞台にはしているのですが、横山秀夫さんの方は泥臭さ、生活感が感じられる内容になっていると思いました。反面、池井戸さんの方はスタイリッシュ、都会的と言った感じでした。池井戸さん作品は初読なので、他作品も読んでみようと思います。
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20年以上の前の銀行を舞台にした小説。20年も前だと文化や時代背景が違くてそこも楽しめた。小説としても銀行の内部の様子やビジネスのやり取りが詳細に描かれており、登場人物もそこまで多くなくて楽しめた。
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久しぶりに池井戸潤の作品を読みました。この小説は殺人が発生するというのでビックリしました。只面白く読めました。でも池井戸氏の作品では私のイメージでは異例でした。そして残念な感想です。
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4.0 池井戸潤氏のデビュー作。著者にしては若干バイオレンス強めですがスピーディーな展開で一気読みでした。まだ読んでいない初期の作品にも手を出していこうかな。
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友人の勧めで購入。面白かった。ついつい止められずに読み進んでしまう、という体験は久しぶりで新鮮。
さすが、元業界に居ただけのことはあるよね、と思えるややマニアックな着想。でもプロらしく分かりやすい解説が随所に忍ばせてある。
ただ業界に居ただけでここまでの深い洞察は得られないよね、たぶん隠れた調査や取材がたくさんあるんだろうな、と思える記述にも感嘆。
こういうサラリーマンがいたらカッコいいよね、もしくは自分がなれたら、、、でもそれはムリ!
という意味では大人のメルヘンかも。
ボンドガールよろしく美女が出て来るあたりも。
でも、そんな登場人物の描写も素敵。
風景の描き方も丁寧で、出身地の景色が投影されてるのでは、という友人の指摘にちょっと納得。
リアリティのあふれるユメは楽しいし、小気味良い。
なんだかスカッとする一冊だった。
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著者のデビュー作とは知らずに手に取りました。テンポよく、先が気になる展開で、ついつい手に取り、あっという間に読んでしまいました。
読み終えたあとのスッキリ感は、、、他の作品に比べて少ない…かな?
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半沢直樹のような痛快でサラッと読める作品と予想していましたが、まさかの銀行を舞台にした読み応えのあるミステリー小説でした。
長めの小説だと途中でだいたいダレることがありますが、展開が早くサクサク読めました。
銀行の専門用語や登場人物の利害関係がちょっと難しかったかな。。。
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時間かけてゆっくり読んでいたら登場人物がわからなくなってこの人誰だっけ?ってなってしまった。
ちゃんと集中して読んだら多分面白かった。
でも半澤シリーズが好きです!!
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ひやおろしが出て来る季節になりましたね♪
ってな事で池井戸 潤の『果つる底なき』
池井戸さんらしい銀行ミステリー、銀行ハードボイルド♪
ちょっと異端な銀行員の伊木遥の同僚坂本が朝に『これは貸しだからな』と謎の言葉を言い残し、その数時間後に営業車内で遺体となって発見された……。
伊木は坂本の死に不審を抱き色々と調べて行く内に、深く見えない闇へと嵌って行く……
いや~、面白い!初っ端の謎から段々と解明されてくる謎とそれに関わる人物と関係。
殺人まで無いと思うけど、銀行内や関係会社等に於けるお金のやり取りの仕組みや、闇なお金の作り方の勉強になりますよ(笑)
2016年39冊目
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読んでなかった池井戸さんのデビュー作。意外にたくさん人殺して全然池井戸さんらしくない。まあ、悪い銀行員が登場するところは池井戸さんらしいけど・・・
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池井戸作品久しぶりに読みたくなって選んだ本。
いつもの池井戸さんより殺人要素多かったかな?ミステリーって感じはした。しかしこれ系の話も理解しながら読まないと何言ってるか、ん??ってなってしまう私なので理解しながら読んでいったつもり。まぁ、理解できてるかは謎ですが。。。
何冊かに一回池井戸ミステリー読みたくなっちゃう!
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銀行員の死、不正送金、不正融資など、銀行業務に関連したミステリー。
展開にスピードがあって、銀行の融資業務の内容も素人にも分かりやすい説明で、読みやすく面白い。
ただ、ちょっと人が死にすぎかな。
Posted by ブクログ
●荒削りなところがあるけど、まあまあかなあ。
●やっぱり銀行内部で話を留めておく方がリアルでいい。殺し屋とか出しちゃダメね苦笑
●殺し屋の名前に安易に李さんとか出しちゃうのも興醒め。ステレオタイプだよ…
●商社との結託はちょっとなあ…そんなに上手くいくかね?とかね〜、冷めちゃうよね
●前半の流れは良かった。最後はちょっと読むのが気怠かった。なんだか臭すぎるセリフやら回想も多くて…
Posted by ブクログ
「これは貸しだからな」と謎のメッセージを残し債権回収担当だった同僚が死んだ。調べていくうちに自分が関わった融資案件の背景に黒い影があった事に気づき始める。その影は銀行内部にも及んでおり、銀行に欠けている倫理観に真っ向から立ち向かう。
面白かったけど、いつものテンポの良さはもう一歩だったかな?
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ブックトレードにて入手。
金融機関は違えど銀行の内情がよく描かれていた。20年以上前の本なのに、未だ旧態依然としてる部分も多いということかな。
最終章では、ちょっと銀行から離れすぎて残念。
ここから半沢直樹という名作が誕生する処女作に出会った気分だった。