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Posted by ブクログ
2ヶ月歩き続けて中国からミャンマー抜けてインドに向かう。地図を見るだけでもウンザリするような旅程を、非公式なルートすなわち、密入国で成し遂げるという俄かに信じがたい旅行記。ただひたすらに面白い。
Posted by ブクログ
これまでに読んだ高野氏の本の中では一番人との繋がりを感じる内容だった。人に助けられ、人手をフルに使って渡り歩き、自らが運ばれるモノとして道筋を体現して見せた。
無鉄砲すぎて現実と思えない上に驚きの連続だったけど、何度吹き出したから分からない。特にジャングルを行く間は読んでいて本当に面白かった。
根っからの善人も悪人もいないのだと思う。どの面を見せているかで印象は変わってくる。壮絶な旅の一端を見せてもらった。
Posted by ブクログ
芒市のホテルでの盗難、盈江での警察署への連行。波乱万丈の出発。ジャングルを行く。眠ると落ちるゾウの上、崩れて落ちる竹の橋、くっついて離れぬヒルの襲来、眠りを覚ます胃痙攣。矢継ぎ早に訪れる危機に、”ハラハラ”も”ドキドキ”も感じない。助かるのはわかっている。”面白く”、”おかしく”は楽しめる。二進も三進も行かない禍は、期が熟したら何故か向こうから消えてくれる。だが、これは創作ではなく紛れもない事実。インドへの不正入国をお咎めなしで帰れたのは運以外の何物でもない。読者がこうして作品を味わえることは奇跡である。
Posted by ブクログ
この人の書く文章は笑いが入ってて引き込まれる。よく文章の書き方の本とか、この人は文才があるね、とかいうけどこれは違うのかもしれない。体験が面白ければ文章は必然的に面白くなる。日本人がわざわざ中国通ってインドまで二ヶ月も歩きっぱなしなんて、聞いたことがない。最高の作家。