【感想・ネタバレ】でりばりぃAgeのレビュー

あらすじ

夏期講習を抜け出した14歳の真名子は、広い庭のある古びた家が気になって、入り込んでしまう。そこでは青年がひとり静かな時間を過ごしていた。彼と話していくうちに、真名子の悩みが少しずつ明らかになる。友情、家族、進路、誰もが共感する、思春期の苦悩を瑞々しい筆致で描いた講談社児童文学新人賞受賞作。

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Posted by ブクログ

夏期講習を抜け出した中学生の真名子は、洗濯物が干された庭へと入り込む。そこにはローニンセイがひとりでいたのだった。

ヒリヒリと焼け付くような心。圧迫感と閉塞感。自分が何者なのかわからない、自分が何をしたいのかわからない。何にいらだっているのかも、何を喜べばいいのかもわからない。

それは真名子にだけあるものではなく、大人も友達も年下の弟にもある心情だということに気付いていない。いや気付いているのかもしれないし、指摘されれば知っていると答えるだろう。でもそのことを受け止めてはいなかった。その事実を受け取った止めたことにより、真名子は自分自身を受け止めやすくなったのではなかろうか。
そんな真名子が見付けた場所が、あの庭だったのだろう。そしてローニンセイと過ごす時間だったのだろう。何故自分がいるのかわからない場所を抜け出して、自分の足で辿り着いた場所だったのだろう。今を抜け出すためだけに大人になりたいと思う真名子は、そうではない大人への道を見付けたのだろう。

そして作者は真名子だけでなく他の人々に対しても、少し腰を掛けられるものを用意する。安住の地ではないだろう。これでめでたしめでたしハッピーエンドということはなく、これからも悩み怒り悲しむだろう。それでも必死に踏ん張って立っている時に、次の一歩を進み出すために必要なものなのだろう。それがあるから読者も共に前を向ける。それがYA作品の持つ物語の力なのだろう。

20年前に書かれた中学生は、今の中学生にどう映るのだろう。そんなことを30年前の中学生は思いながら読んだのでした。

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2019年03月10日

Posted by ブクログ

久しぶりに読み返したが、やっぱり好きだ。
友達には合わせなきゃいけないし、お母さんは子供の教育セミナーとかに出てばっかりで、実際はなんにもわかってない。
そんな毎日で、なんだか息苦しいと感じる女子中学生の主人公。
ある日、気の抜けたような大学生風の男性と出会い、変わってくること、そして、わかってくること・・・

解決なんかじゃない。でも。

現実に息苦しさを感じたことがある人なら、きっと好きになる物語だと思います。

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2011年06月02日

Posted by ブクログ

梨屋 アリエ (著)

文庫: 266ページ
出版社: 講談社 (2006/4/14)

夏期講習を抜け出した14歳の真名子は、広い庭のある古びた家が気になって、入り込んでしまう。そこでは青年がひとり静かな時間を過ごしていた。彼と話していくうちに、真名子の悩みが少しずつ明らかになる。友情、家族、進路、誰もが共感する、思春期の苦悩を瑞々して筆致で描いた講談社児童文学新人賞受賞作。


若い頃は早く大人になりたかったり、この時がずっと続くような気持ちになったりすることがあったような・・・
というなつかしい感覚になりましたね。
今は、そんな時代に戻れるならばもっとできるし、やるのになぁ・・・
と考えると同時に今からでもやれることも沢山あるんだ!
と再認識できる。
そんな気持ちになります♪

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2010年02月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

中学生の揺れる心をうまく表現したお話。
ふわふわとしててどす黒くて自分勝手でわがままで繊細で優しい文章だった。
中学時代にこの本と出会ってウン年。一度読んだだけなのに、タイトルもストーリーもうろ覚えなのにこの作品のことが忘れられず購入。
ぜひ中学生に読んでほしい本だ。

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2013年05月31日

Posted by ブクログ

梨屋さんのデビュー作。
デビュー作とは思えない完成度。すっごく心に残るわけではないけれど、いつも読んでいると心があらわれるかんじがする。

夏期講習をさぼって大学生の家に通う中学生。
いらいらする思春期がいい。

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2009年10月08日

Posted by ブクログ

講談社児童文学新人賞受賞作。
中学2年生の女の子が主人公。
という理由でYAコーナーに配置。
それじゃいかんなあ、と自ら読みました。

いいですねえ〜。
だからYA好きやねん。
中学生っていいよね…。

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2010年06月23日

Posted by ブクログ

思春期の揺れる気持ちを描いた感動の物語。14歳になる夏休み、真名子は古びた家に住む一人の浪人生と偶然出会い……。友人、家族、進路、思春期に揺れる思いを丁寧に描いた講談社児童文学新人賞受賞作。

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2009年10月07日

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やっぱりあたしは児童書が好きなのかもしれない。淡い初恋とすべてがどうでもよくなっちゃうような気持ち。

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2009年10月04日

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わからんなー。こうゆうのを良書というのだろうか。私はキモいと思った。個人的な感想です。
まず、大学生がちょっとキモいなー。優男風で。だらしない。たくさん勉強した医学部生っていいますけど、それってかっこいいのですか?自分の苦しさを人のせいにして引きこもってるし中学生の周りをうろちょろしてるのはキモいとしか。
結局お父さんは娘に結婚して子供産んでほしいと思ってるんだよな。結婚も家事もするかしないかは自由的な口先だけいっといて自分は皿洗わねぇんだから。何を伝えたいのかわからない。お父さんが登場した意味。
全体的に価値観が古臭いし、ヤングアダルト小説とはこうであれ、みたいなはりつけた偽善があるように見えた。ただ私がひねくれてるだけだろうが。
女の子の苦しみってもっと別のことろにあるんだと思う。もっと現実的だと思う。

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2022年08月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 この作品と、もう少し早く出会いたかった
 気もするけれど、今でも遅すぎることは
 ないだろう。

 始まりがあれば、いつかは終わりも
 やってくるけれど…
 でも、ひとつの終わりはひとつの始まりでも
 あるから。やっぱりぐるぐるとまわって、
 繰り返されていくんだなあ。

 お父さんがいい人だった
 いつでもやり直せるって、勇気が出る
 言葉だ。
 やりたいことは、やるべきだ。

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2013年07月15日

Posted by ブクログ

登場人物みんな頑張ってるんだけど、頑固で他人を思いやれてない部分がある…
物語を思い浮かべたときの絵がきれい。

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2011年10月11日

Posted by ブクログ

ハードカバーが出たのはもう10年も前ですが。

中学生の時にこれを読んで、大学生のお兄さんに憧れました笑
今読んだら、また違う感想になるかもしれないけど。

夏に読みたい本。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

うつろいがちな中学生が、
夏季講習を飛び出し、とある庭に飛び出した。
そこから、不思議な関係が始まる。

わかることもあって、わからないことも多い、
そんな誰でも経験した、中学生のさわやかな想いが蘇る。

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2009年10月04日

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