【感想・ネタバレ】てのひらの熱を(1)のレビュー

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Posted by ブクログ 2016年04月24日

わざわざ隠す必要もないと思うから、あえてハッキリ言えるが、私は週刊少年マガジンを『七つの大罪』を読むためだけに定期購読している
しかし、そんな私が、これから、どうなるんだろう、と年甲斐もなくワクワクさせられているのが、この『てのひらの熱を』だ
マガジン系列の作品には、空手の面白さを読み手に伝えてくれ...続きを読むる名作が多い。今、私自身がパッと思い浮かべられる作品は、『キミタカの当破!』(金田達也)と『クロオビ!隼太』(作田和哉)だが、正直、『てのひらの熱を』に抱く好感はこの二作品を上回っている。決して、『キミタカの当破!』と『クロオビ!隼太』の質が悪い訳ではなく、むしろ、どちらも空手と友情、それをメインテーマにしている少年漫画として、レベルが高いからこそ、比べた際に『てのひらの熱を』の面白さが、より鮮明に出来るのだ
ともかく、王道ど真ん中なストーリー。とある少年の中に眠っていた、ピカ一の才覚が、後の親友かつライバル、そして、空手って競技と出逢えた事で目覚め、育ち、仲間や試合相手と切磋琢磨していく中で開花し、大輪の花を咲かせていく、そんな感じ
それこそ、勝手なお世話かも知れないが、あまりにも王道すぎて、面白さは感じてもらえても、人気が出るのか、が不安になってしまうくらい激熱
北野先生自身が、空手経験者で、現在でも道場に足繁く通って研鑽を怠っていないだけあって、画力の高さだけでは、決して出せない、空手の動きのカッコ良さを、素人にも理解できるくらい、凛と表現してくれているトコが実に好い
また、慎也や匠を初めとした登場人物が中学生、ストーリーの主の舞台が中学校の部活ってのが、より読み手を話に引き込んでくる。中学生と言えば、環境や友人関係に成長度合いが左右されやすい年頃だ
どれにも恵まれた慎也が、砂が水を吸うように空手家として、先輩を戦慄させるほどの覚醒を日どころか一秒ごとにしていく様を見て、惚れない漫画好きがいるだろうか、いや、いまい
主人公・慎也の急速な成長も含めた個性も、『てのひらの熱を』を面白くしている大きな要因だが、そんな彼の魅力をより一層、輝かせているのは、誰でもない、彼に空手の楽しさを教え、同時に、強くなっていく事の面白さに気付かせてもらえた、親友の匠だろう。作中で、慎也も言っているが、匠の彼に対する信頼と期待、ひっくるめて言うと、愛が異様に重い。ヤンデレになる三歩、いや、二歩手前であろうか
しかし、その偏執っぷりがあるからこそ、匠はカッコよく、なおかつ、慎也を発奮させ、更に強くしているのだから、結果オーライと言わざるを得ないか
現時点で、十分に面白いのだが、一ファンとして、今後はこうなって欲しいな、と思っている事を言わせてもらうなら、やはり、ヒロインに登場して欲しいな。慎也と匠の仲の良さをBLっぽく楽しむのも、それはそれで悪くないし、活力も漲るのだが、それはそれ、これはこれだ。中学生か、と思うくらい老け・・・威厳が満ちている辻本主将がブルっちまうくらい強く、同時におっかない空手美少女が、慎也を匠と恋人の座を懸けて火花を散らし合ったら面白そう
どの回も胸が熱くなるほど、真っ直ぐだが、やはり、私としちゃ、呆気なく好きになった第1話「正夢」を全力で突き推したい
この台詞を引用に選んだのは、慎也が見せた少年ではなく、男の顔がカッコいい、それに尽きる。親友がここまで愚直に自分の強さを信じてくれているのだ、それに応えなくて、何が男か

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