【感想・ネタバレ】岬のマヨイガのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

児童書なのだが、読み始めると登場人物の人物背景はかなりシビアな設定で、DV被害にあい逃げてきた女性、両親を亡くし声をなくし親戚に預けられる予定だった少女、そしてとどめは町を呑み込む巨大な津波。救いなのは遠野から来た山名キワさん。随所に遠野の民話を盛り込みながら、そして遠野をそのまま体現する不思議で頼れるお婆ちゃん。河童や狛犬、座敷童、ふったち、マヨイガ等が登場しファンタジー色をなしながらも悲しさと建設的な内容を両立させた物語。若干「52ヘルツのクジラたち」を思い出してしまった。

0
2023年10月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

同名アニメ映画の原作。元々この映画を観ようと思ったのは(WOWOWだけど),大好きな羊文学がテーマ曲を担当していたからでそれがなければ多分映画を観ることも原作を読むこともなかった。こういうきっかけが有り難い。
映画版の方は原作から色々改変されていた。悪く言えば俗っぽくなってるかも。避難所でおばあちゃん,山名キワさんに保護された年上の方は原作ではDV夫から逃げてきた既婚女性である。かっぱの活躍やアガメ伝説は同じだが,封印が解けて狐崎に戻ってきた海蛇が街の人を幻で操るところはちょっと違う。原作では海に引きずり込んでしまおうとしていた。街の人が会いたがってた人には海蛇が化けていて,その赤い目に何かが当たると消えてしまうというのは映画では描かれていなかった。そして最後にマキリで海蛇を退治したのは猿の「ふったち」だった。映画で言っていた「フシギット」なんて言葉は原作には登場しない。最後にユイママがいつまでも隠れて逃げ回るのはやめて東京の夫とちゃんと話をして離婚する,日和のおじさんも探して話をつける,と宣言したのはとても良かった。総じて原作のほうがしっかりと書かれていると感じた。
色々違いはあるが物語の大筋は同じでとても良い話だった。映画も原作もそれぞれに楽しめるので良いと思う。

0
2022年08月04日

「児童書」ランキング