【感想・ネタバレ】薔薇十字叢書 ジュリエット・ゲェムのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 敦子ちゃんが多感な少女だった頃、この国は戦争をしていたということに改めて気付きました。そこに目を付けた作家さん大変GJだったと思います。内容としてはきらっきらの少女小説なのが、昭和17年前後という第二次世界大戦付近の重苦しい時代設定なのでよく中和されて眩くなりすぎず良い塩梅でした。これ以上きらっきらしていたら読みにくかった。
 それにしてもやっぱり中禅寺秋彦と榎木津礼二郎という人間及び神を常人が描くことの難しさよ……。いや、そんな言葉選びはしない! とか、もっと複雑なロジックを使うぞ! とか思っちゃうもの……。
 あんまり百鬼夜行シリーズのことは深く絡ませず、昭和初期を舞台にした少女小説(ヒロインには変わり者の兄がいる)と思ったほうが気楽に楽しめるかも。

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2016年05月31日

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