あらすじ
太平洋戦争末期の沖縄戦。女子師範と第一高女の女学生ばかりで結成されたひめゆり部隊の二百人が野戦病院を出発し、砲撃の中を米須の洞窟に向かい、玉砕するまでの九十日を描く。慕われた先生も、かけがえない親友も、妹も、次々に落命していく……。沖縄を盾として、乙女たちに死の行進を強いた軍閥への深い憎しみと怒り、戦場に散った若い生命への愛惜が胸に迫る名著。文字を大きくした新装版。
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Posted by ブクログ
タイトルは知っているけれど、小説を読んだことも映画を観たこともなかった作品(大多数の同世代が、同様であろう)を、今さらながら読んでみた。
小説としては、少々読みにくい。
(視点人物が前ぶれなく唐突に、次々と変わってゆく……。)
しかしそこには、(作品自体はフィクションであっても)歴史が物語る歴然とした事実が積み重ねられているため……、身につまされる思いで読み進め“させられ”た。
沖縄戦についてはここで多くは語れない。何を語ってみても、チープな感想にしかならないから。
唯一言えること……日本人は、皆これを読むべし。
語らなくて良い、感想など言葉に表さなくて良いから……皆、「ひめゆりの塔」を一度は読むべし。
★4つ、8ポイント。
2017.02.20.図。