あらすじ
「四十八手」はたんなる体位の解説ではなく、出逢いから始まる色恋の物語である。最初の浮世絵師と呼ばれる菱川師宣が描いた「四十八手」を一手ずつていねいに紐解きながら、西川祐信、鈴木春信、喜多川歌麿、葛飾北斎など、後世の浮世絵師たちがそれらをどう描いたか、表現の変遷をたどる。著者の春画研究の集大成にして、渾身の名著! 図版250点以上、カラー口絵付き。 (解説・浅野秀剛) (講談社学術文庫)
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Posted by ブクログ
菱川師宣といえば、子供頃切手集めをしていた時代に、あこがれの一枚であった「見返り美人」の作者であった。本書は師宣の春画絵本である「色恋四十八手」をベースに解説が施されている。題は意味深で、引用されている春画もかなり生々しいけれど、解説はさすがに学術文庫だけあって、興味本位のものでは決してなく、江戸時代の色恋の本質はなんだったのかということに迫るもの。文庫サイズではやはり絵が小さくて見ずらいのが惜しい。