あらすじ
上司の送別会から忽然と姿を消した一人の男。一年後の寒い朝、彼は遠く離れた町で死体となって発見された。そこは塔と水路のある、小さな町。失踪後にここへやってきた彼は、町の外れの「水無月橋」で死んでいた。この町の人間に犯人はいるのか。不安が町に広がっていく。恩田陸がすべてを詰め込んだ集大成。
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Posted by ブクログ
久しぶりに恩田さん。
恩田さん独特の世界が好きです。
どこからやってくるんだろう、この空気感は?
突然失踪した会社員の彼が一年後、遠く離れた町で遺体で見つかる。単なる事故か、それとも他殺か。
取るに足らない事件が次々に展開されていくのを
読み進めていると嫌でも期待値が上がっていき、楽しい。
各章のタイトルに「~事件」とついてるのもお気に入りです。
Posted by ブクログ
塔と水路の町で起きた殺人事件にまつわる人と町の物語。
世界観や文章は間違いなく恩田さん。
いろいろな登場人物に観点から物語が語られ、それぞれが関連をもちながら進んでいく手法は本当に楽しい。
上巻はぐいぐいと引き込まれていく。
なぜ上巻なのか。
世界観、文章、手法は最後まで本当に面白かったが、下巻に入っての、殺人事件の顛末、町の秘密など、伏線の回収がしょぼく感じてしまった。
もう少しミステリー色の強い結末の方が個人的には好きだった。
自然の怖さと、先祖の知恵と、ファンタジーの融合という感じで、それはそれで面白いのだが、ちょっとピンとこなかったなぁ。
月の裏側のようなホラーっぽい方が良かったような。
Posted by ブクログ
再読。なのに、細部には記憶があるが、結末は全く思い出せないまま、読み進めた。徐々に不安感をあおりながら、物語の種をまきつつ、下巻へ。
Posted by ブクログ
相変わらずとても雰囲気のある作品で引き込まれていく。「あなた」の章が不思議な感じで好き。その他の人びとの話で徐々に事件が見えてきているのに更に謎も(笑)上巻は凄く良い感じで進んで行きましたね(笑)しかし恩田陸は後半になって急に失速してしまったりゴチャゴチャしてしまったりするので最後まで油断はできませんね(笑)
Posted by ブクログ
恩田氏独特のクロスオーバー的作品だった気がします。
殺人事件、地方史伝奇風味添え、そして最終的に死者のエンディングスピーチ。みたいな。
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前半部分はやや入り込めなかったです。
まるで催眠術師に語られるかの如く「あなたはふとそこで気づきます。何かがおかしいと」、という感じの自分の行為を第三者に説明してもらうかのような描写はすこし取っつきづらかった。
また視点が頻繁に切り替わるのは、思考の一貫性をやや妨げるきらいはありました。ただしあとがきで本作が新聞連載であることを知り合点がいきました。
・・・
謎の殺人事件も、とにかく前半はモヤモヤしますが、何とか頑張って頂きたく。後半はもう少し視界が晴れてきます。なかなか面白くなりますよ。
ただ言ってしまうと、やはり恩田ファン向けの作品かなあと思います。
Posted by ブクログ
3つの古い搭やそれにまつわる言い伝えが残る、不思議な町で、よその町から来た男性が殺された。彼は何を探っていたのか。なぜ殺されたのか。
いろんな人からの聞き取りのような情報が小出しにされるが、上巻だけではまだ全体像が見えない。恩田ワールドだなぁと思いつつ、後半が気になる。