【感想・ネタバレ】茶経 全訳注のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年11月27日

茶経 全訳注
著:布目潮渢
講談社学術文庫

中国のお茶の本、わびさびではなく、薬としてのお茶の本、ガイドブック
作者は、唐・宋代の人

構成は、

原文、訳文、語釈、校異
そして、各章ごとに、まとめがある

■お茶とは
・お茶の効用は寒、熱が出てのどが渇き気鬱になり、頭痛がしたり、眼がしばたくよう...続きを読むな時に飲めば治療できる
・お茶を摘む時期を間違えると病気になる
・お茶を飲みすぎても病気になる

■製茶器具
・茶摘みのかご、かまど、せいろ、こしき、きね、うす、規(茶を計る道具)、承(うけ台)、うけ台にひく布、ふるい、きり、くし、焙炉(ほいろ)、竹串、棚、育(貯蔵器)

■製茶法
・茶摘みは2~4月
・茶摘みは、晴れていて、雲のない日にする。蒸し、搗き、叩き、焙り、穿(とお)し、乾燥する
・できあがった茶は、ちぢまって小じわがよったようなものがある、いろいろな形のものがある
・茶摘みから、包みに入れるまでの手間は7段階、お茶の等級は8等級ある
・お茶の良し悪しは、つや、黒さ、でこぼこの有無できまる

■茶器:お茶を点てる道具
・風炉、筥(きょ)[炭取]、炭割、火箸、釜、釜敷、茶ばさみ、紙袋、羽箒(はぼうき)、羅合(ふるいとふたのセット)、茶杓、水指、水こし、ひしゃく、竹箸、塩入れ、塩さじ、湯冷まし、茶碗、茶碗入れ、たわし、ささら、水こぼし、茶かすいれ、茶巾、茶棚、茶器籃(かご)

■茶のたて方
・火の立て方
・木炭のくべ方
・水、山水が上、江水は次、井水は、下。水のくみ方
・湯の沸かし方、わずかに音がするのが一沸、泡があがるのが、二沸、ぐらぐら煮えたつのが、三沸
・一沸のとき、水の量に合わせて塩で味をととのえる、二沸のときに、お茶の量をはかって中心におとす、泡立ちはじめたら、組みだしておいた湯でこれを止めて茶の華を楽しむ
・第一煮で水膜が雲母のようになるので、すてる。1,2,3煮のものを用いて、4,5煮のものは、ひどく渇いている時以外はのまない
・一升で五椀に分ける
・お茶の味は薄目にする

■お茶の飲み方
・渇きをとめるには水をのみ、憂いといかりをのぞくには酒をのみ、混迷と気をはらうには茶をのむ
・太古はお茶は王者ののみものであったが、唐代になって庶民も茶をのめるようになった
・お茶を飲むには9つの難しい点がある。製茶、茶の飲み分け、茶器、火、水、あぶり方、粉末の仕方、煮立て方、飲み方
・3人でのむのがいい、5人、7人といい。

■茶の資料集
・魯の周公旦、斉の相、晏嬰など、古典からお茶の記事を紹介する、漢詩なども。

■お茶の産地 中国でのお茶の名産地の紹介、どこだか、よくわからない

・山南では、峡州
・淮南では、光州
・浙西では、湖州
・剣南では、彭州
・浙東では、越州
・黔中(けんちゅう)では、思州、播州、費州、夷州

■略式の茶のたて方
・野点の器具、7種。
・どういう茶器をもっていけばいいのか

■茶経全体を一幅の図にしておけばよい

目次
凡例
茶経 巻上
 「一之源」(一、茶の起源)
 「二之具」(二、製茶器具)
 「三之造」(三、製茶法)
茶経 巻中
 「四之器」(四、茶器)
茶経 巻下
 「五之煮」(五、茶の煮たて方)
 「六之飲」(六、茶の飲み方)
 「七之事」(七、茶の史料集)
 「八之出」(八、茶の産地)
 「九之略」(九、略式の茶)
 「十之図」(十の図)
参考文献
解説
索引

ISBN:9784062921350
出版社:講談社
判型:文庫
ページ数:460ページ
定価:1490円(本体)
発売日:2012年10月10日第1刷
発売日:2018年08月01日第3冊

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