あらすじ
超ヒット漫画『鉄鍋のジャン』西条真二が放つ新ジャンル、料理ピカレスク浪漫、怒濤の完結巻。羽東雨音(はとう・あまね)を警視庁キャリア・鬼龍院(きりゅういん)の手の者に殺された蘇我(そが)スギオは、自身の身に危険を感じ海外へ逃亡するも、ともに政治家の花岡(はなおか)親子の庇護のもと、日本へ舞い戻る。しかし折り合いの悪い花岡親子の争いに巻き込まれたスギオは、政治政権をかけた料理勝負に挑む事になるのだが、その相手はなんと変わり果てた姿の柿田川千波矢(かきたがわ・ちはや)だった!!
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Posted by ブクログ
うーん、やっぱり、西条真二先生の料理漫画は、こってりしてる
『サル!マネー!!』や『キガタガキタ』も当然、面白くて、私のお気に入りかつお勧めの漫画であるが、西條先生の作品で初めて読んだのが、『鉄鍋のジャン』だからか、料理漫画が先生の持ち味が最も濃く出てるな、と感じる
それ故、この『至福の暴対レシピ』が全3巻ってのは、残念
つまらない、ではなく、面白すぎた、のかもなぁ。青年漫画誌の週刊ヤングマガジンでも、さすがに内容が過激すぎて、万民受けし辛かったのか・・・・・・
話が3巻分にしっかり纏められているのは、さすが、西條先生、と思う一方で、連載が続けば、もっと話が膨らんで、アブノーマル感で多くの読み手を魅了できたかもしれないのに、と悔しく感じる
言い方が適切かは判らないが、邪道の料理漫画かな、内容をシンプルに言い表すと
主人公の蘇我スギオが、血腥い暴力の行使でなく、センスの良さを感じる料理のテクニックで人々を支配したい、そんな野望を抱く、元ヤクザの青年ってのが、新しさをしっかりと感じさせる。また、彼の、自分は人より長けた実力がある、そんな自信が事ある毎に揺さぶられる展開が、ありきたり感を払拭している
加えて、料理漫画として当たり前だが、登場する料理が全部が全部、美味しそうってのが、二つの胃を刺激してくれる
登場する人間が、程度こそ違えど、悪人ってのも面白いし、西条先生らしさを感じる
やっぱり、悪人を描かせたら、西条先生は凄い(笑)
ちなみに、お気に入りのキャラは、ジュリオ・ハル
出てくる料理はどれも、美味そうでおっかないが、全部、食いたい。その中でも、特に一巻に登場する、スギオ曰く「劣情と欲情のハイブリッド料理」は特にっっ
単行本オリジナルの結末は、多少ではあるが、連載が半ば打ち切り同然で最終回を迎えてしまったショックはある程度、和らげてくれた。まぁ、欲深い漫画好きの読み手としての本音を言えば、いつか、最終回と、その後の話の間を描いて欲しいな、とは思っている
この台詞を引用に選んだのは、スギオの料理人としての矜持を感じ、真剣な料理勝負が繰り広げられる料理漫画らしいモノなので。基本が大事だからこそ、勝つ為には時に、今までの自分を捨てさる、思い切りの良さも大事だ。それで勝てれば最高だが、仮に負けても、次に繋がる、糧に変わる根拠を得られるだろうから
Posted by ブクログ
ふつう話の流れで先が見える「料理対決」を立場に工夫を凝らしてどっちに転ぶか見えなくした手管は優れていたと思うんだけど、残念。まあ無難なタイプの打ち切りエンドより少なくとも衝撃的ではある。「うわあ!?」って声出た。