【感想・ネタバレ】暴力探偵(2)のレビュー

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Posted by ブクログ 2015年11月09日

絵にも、ストーリーにも、主人公にも厚みがある
タイトルこそ物騒で、内容も穏やかじゃないけれど、少年ゴコロに響いてくるモノが確かにあって、読んでいて、胸が熱くなるだろう
ゴチャゴチャ考えず、平和に過ごしたい自分の日常のノイズとなる存在を全力でブン殴って、力任せで事件を解決できる雄鷹の強さには、ズバ抜け...続きを読むた強さを持ったからこそ高い地位に就いている人間特有の歪みがあるも、それは決して、汚れていない。まぁ、顔は自分の血で、拳は相手の血で真っ赤ってのは否定できないがw
そんな雄鷹をも無邪気に引っ張り回せるヒロイン、ついに登場
千鶴院涼華、エロ可愛いっつーより淫ら美しいって感じで、容姿もズバ抜けているが、その行動力は枠に囚われない
私的には、このまま、男むさく、喧嘩一色な内容でも突っ走れたとも思うが、彼女が登場した事で、事件の種類にも広がりが出来て、ストーリーにも深みが生じる確信もある
また、登場する悪人が、怒りに任せてブチ殺されるほどの罪を犯している訳じゃなく、被害者にとっちゃ大事であるのは間違いないが、下着ドロや偽食券作成などショボい事件を起こしている器の小さい野郎ばかりなので、雄鷹の鉄拳制裁に、読み手はスカッとできるんだろう
どの回も東田先生の地力の高さ、今後の成長に対する高い期待を感じられるモノばかりだが、激しいアクション、その一点で選ぶなら、やはり、東京1位vs群馬1位がぶつかりあう、第10話「No.1×No.1」だ。異色を放っていると感じたのは、雄鷹ではなく、月本先生が悪に裁きを下す、第9話「Unfogiven」か。ただ、この2巻で最も、私の心が打たれたのは、雄鷹が友情ゆえに、その拳を使う事を躊躇わなかった、第11話「Friend Or Foe」だった。ランキングこそ同じなれど、純然たる実力で得た立場でなければ、ここまでの差が生じるか。正々堂々じゃない卑怯な手段を使い、本当に強い友への劣等感を孕ませていた男の末路ほど憐れなモノはない
この台詞を引用に選んだのは、雄鷹の強さの前じゃ、生半可な覚悟なんて、覚悟と呼べるモノにすらならない、と感じたから。暴力とは無縁の平和な日常じゃ、覚悟を決める事なんて少ないが、それでも、いざ、その時が来たら、雄鷹の蹴りでも壊されない硬さのそれを決めよう

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