【感想・ネタバレ】日本のものづくりを支えた ファナックとインテルの戦略~「工作機械産業」50年の革新史~のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年01月05日

工作機械はマザーマシンと呼ばれる。ここが強いといろんな産業が強くなる。

ファナックは富士通から分裂した会社。nc機械のnc部分だけが所掌。

米国では、工作機械メーカがncを開発した。自社で開発する余力があったので、自社製品によりフィットするncが作られた。工作機械の顧客は航空機や自動車メーカがメ...続きを読むイン。すでに完成された顧客であり、チャレンジが難しかった。

日本では、工作機械メーカに開発余力がなく、nc専用メーカが出てきた。かつ顧客が中小企業であり、チャレンジが許されたため、nc工作機械が広まった。
さらに、ファナックにすべての工作機械メーカからの要望が集まったので、どんどん進化が進んでいった。

これは、自動運転ソフトと自動車の関係にも言えそう。ソフトとハードの関係。
ソフトがうまくいくには、モジュール化。いろんなハードに使ってもらえるようなソフト。

また、ファナックでは、nc⇒cncの動きの中で、うまい経営判断が採用された。ncとcncは別チームでリソースが与えられ、新規事業であるcncには黒字化までの時間も与えられた。別チームで動きつつ統合リーダがいたので、nc⇒cncへの切り替えを一気呵成に実施するという判断もできた。

これから日本で何作る?
1.最終完成品のハイエンド ⇒ 高級自動車
2.新興国が容易に模倣できないコア部品 ⇒ 村田のコンデンサ
3.補完する製品 ⇒ ファナックのcnc部品。自動運転のソフトウェア。

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Posted by ブクログ 2019年05月22日

丸善

”ものづくりをなめんなよ!!”

これは,技術経営に携わる者に共通するマインドであろうw

今回の一冊は,日本の工作機械産業が,いかにして世界市場で優位に立ったのかを読み解ける,すばらしい一冊。
本書で取り上げている「ファナック」。

実は,もう遠い過去になるが,学部の卒論で研究テーマに選ん...続きを読むだ企業の一つ。
その当時から,黄色い,何やってるかわかんないけど,儲かっている不気味な集団のオーラを出す企業であった。

そのころ,情報化という言葉が最先端で,新しもの好きの私も,それをタイトルに盛り込んだ。
情報化時代に,人々の労働がどのようになるのか?
一言で言えば,そういう内容の論文を書いた。

今で言う,AIで世の中の労働がどうなるか?
というようなテーマである。
そんな最先端なこと,一介の学部生がわかるわけない。
書けたとしたら,なんか写したのだろう。

実際,NC旋盤とか,その当時,最先端のキーワードを適当に盛り込んで,日本の自動車産業もこうしたマザーマシンに支えられているとか,適当なことを書いていたような気がする。

その卒論時に,なんとなく盛り込んだキーワード。
それらが,ああ,こういうことだったのか!
本書を読んで,初めてわかった。

ここで,正直に言おう。
本書で,もう一方のタイトルとなっている「インテル」。
今でこそ,その名前は当然知っているが,卒論書いていた当時,そんな名前見た記憶がなかった。
なので,本書を最初に手にしたとき,なんでインテル?インテルの工場に工作機械納入してるのか?くらいにしか思っていなかった。
しかし,内容は,インテルの成長にファナックの現場が大きく貢献しているということ。

海外の企業のステップアップに,日本企業が大きく関わっている事例は多い。

例えば,ナイキ。
この巨大企業の成長のきっかけは,鬼塚タイガーと,今はなき日商岩井というのは有名な話。

インテルの技術も,ファナックが大きく関わっていたことが,本書を読めばよくわかる。

【まとめ】
●富士通の社内ベンチャー
●尾見半左右(はんぞう)技術担当常務
・新規事業:コントロール分野とコンピュータ分野で大きな方向性を示す。
・それぞれのプロジェクトリーダーに,稲葉清右衛門と池田敏雄が選ばれる。
●すごいのが,方向性の枠内であれば「何をやっても良い」とかなりの裁量を与えられたこと。
●稲葉氏は,コントロール事業のテーマをNC装置に決める。
●1975年,ファナック主導で,NC工作機械にインテルのMPUを採用。
●そこから,ファナックの飛躍がはじまる!

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Posted by ブクログ 2019年03月24日

いわゆるIndustry4.0の動きの中で、工場の生産性を向上させる裏方としての意義がますます重要になっているファクトリーオートメーション/工作機械をテーマとした”製造業における経営戦略”を説く一冊。

本書では大きく2つの経営理論が帰納的に説明される。1つ目はいわゆる製造業におけるモジュール型/イ...続きを読むンテグラル型という技術戦略の考え方である。これは、日本におけるFAのトップベンダーであるファナックの製品開発の歴史を軸として説明がなされる。

もう1つは既存事業が相応に育っている組織において、イノベーションを生むための組織理論である。こちらは主に母体となった富士通から新規事業として生まれたファナックの発展プロセスから説明がなされる。

このどちらの話にも関係するのがファナックとインテルの関係性である。実は、本書のタイトルを見たとき、両社の関係性が分からず、それが本書を手に取った理由であった。そのため、実はパーソナルコンピュータよりも6年早く、インテルのマイクロプロセッサをファナックの製品が採用した、という事実や、その開発過程においてインテルの側もシビアなファナックの要求に対して答えることで、品質が向上し、それがその後のPC向けマイクロプロセッサの躍進の母体になっている、という関係性は、サプライヤーと顧客の優れた相互依存のお手本的な歴史であり、非常に面白い。

著者はもともとファナックの社員でもあったことから、なかなかわかりにくい彼らの製品の機能についても、非常にわかりやすい説明がなされており、それだけでも十分価値がある。現代の製造業の経営戦略を考える上で、極めて有用な一冊。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年08月01日

まず日本の基幹産業である工作機械産業に対する理解が深まった。FAなど今後も成長が期待されるこの分野がどのようにして成長してきたかが、ファナックの歴史とともに学ぶことができた。新規事業には技術やアイデアは必要だが、事業を育てる経営センスも同じくらい重要なもの。

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Posted by ブクログ 2019年06月06日

1956年に、それまでのコンピュータ部門とは別でコントロール部門を稲葉清右衛門が任される。
1965年に黒字転換。
1972年に富士通からNC部門を独立させてファナックが誕生。

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