あらすじ
地政学とは地球全体を常に一つの単位と見て、その動向をリアル・タイムでつかみ、そこから現在の政策に必要な判断の材料を引き出そうとする学問である。誤解されがちだが、観念論でも宿命論でもない。本書は現代の地政学の開祖マッキンダー、ドイツ地政学を代表するハウスホーファー、そしてマハンらによるアメリカ地政学を取り上げ、その歴史と考え方を紹介する。地図と地球儀を傍らに、激動の国際関係を読み解こう。
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Posted by ブクログ
ハートランドとリムランド、が本書を読んでやっとわかりました。
英、日等、大きくないのになんで強かったのか不思議だった国の謎がちょっと解けた。
83年刊行。言い回しが少々古いところは、また味わい。
中身は瑞々しかったです!
さすが名著刷新。
Posted by ブクログ
歴史的背景を基に、基本的な地政学の話が一通り学べる。
初版はかなり前に発行されているが、現代においても地理的制約をベースに物事が考えられていることがよく分かる。今日の紛争、戦争の背景等を深く理解するのにも役立った。
Posted by ブクログ
地政学の入門書ということで、さらっと読めておもしろかった。
手元にヨーロッパの地図がいるかな。
書かれたのが古いのでソ連や東西ドイツが普通に出てくるの、平成生まれの人とかは戸惑うかも。
Posted by ブクログ
最近「地政学的リスク」という言葉を聞くことがあり、かねてよりどういう分野なのか気になってもいたので、ロングセラーとして売られているのをたまに見る本書を読むことにしました。内容が私には難しく普段より理解が及んでいないため、感想文の精彩を欠く状態になっていることはお許しください。
本書は多くの辞令を説明しながらその中に地政学の考え方を埋め込むような構成になっています。マッキンダー・ハウスホーファーの2名を主とした学者らのバックグランドや当該地域の歴史や国際事情を詳しく取り上げながらロジックの骨格が成立した経緯を説明し、それを当時の政治に適用しているということだと思います。ランド・パワー、シー・パワーのような用語も、当時の政治家や学者が認識していた世界事情に繰り返し当てはめられるうちに確かに説得力のある概念なのかなという気がしてきました。政治・軍事のような切実な課題に対処するための現実的な手法としての地政学の立ち位置は臨場感を持って感じられる書籍だと思います。
しかしながら、本書はあまり読みやすい本ではありません。文章の組み立てからして学問の体系が掴みづらいですし、文章そのものも読みやすいとはいえません。また、事例を消化するのにかなりの知識を必要とし、私も地図帳や世界史の教科書などを一緒に見なければよくわからない部分もありました。新書という体裁でこういう読み方をしなければならないのはかなり不便です。もっと正直に言いますと、全然入門書の難易度になっていないのではないかなとも感じます。私の前提知識が足りないと言ってしまえばそれまでなのですが、そういう読者が読めるように工夫するのが入門書であり新書なのではないかなと思います。
Posted by ブクログ
地政学の歴史や有名な地政学者の考え方を紹介している。地政学の成り立ちや発展の経緯をなぞるだけで、ここ200年程の世界史が立体的で臨場感のあるものとして捉えられるようになれて、衝撃を受けた。
今年1冊目として読んでよかった。
Posted by ブクログ
地政学という学問の知識を得るよりは、外交史を知るものであった。第二次大戦前の状況で大東亜共栄圏についてもふれられていた。世界の外交ではなくて、地域の外交なので、あまり現在に適応するものではないのかもしれない。
Posted by ブクログ
地政学“入門”と題されているが、歴史・地理、そして軍事科学の知識をも必要とする(本文中にもある)ため、それらの知識が浅い自分にはかなり難しかった。しかし、難しいながらも面白いと感じる部分は多かった。勉強してもう一度読み直したい。
自分の無知を思い知らされた一冊。
Posted by ブクログ
地政学に興味があったので、手に取ってみたが、正直自分には内容が難しかった。ある程度世界史、地理の知識ないとなかなか読み進められない。いつかもう一度挑戦したいなぁ...
Posted by ブクログ
地政学の古典的な理論を説明した本
マッキンダーのハートランド理論(東欧を制する者は世界を制す)、アメリカのモンロー主義に関しては理解することができたが、ハウスホーファーの理論に関しては自分の知識不足からかもしくは論が不明瞭からなのか理解できなかった。また、マハンに関しては少ししか触れておらず、もう少し解説して欲しかった
Posted by ブクログ
高校生か大学生ころに何故か読んでいて、「名著、刷新」に引かれて購入、再読した。
地政学入門というよりは地政学の成り立ちの紹介って感じで、中公新書の「入門書として偏りなく最適」ってほどではないのは残念。
Posted by ブクログ
単語としては聞いたことがあっても、ちゃんとした意味を理解しているかと言われると怪しい地政学に関して、欧米におけるその誕生の歴史を踏まえて、ポイントを解説する入門書。
大学での専攻領域に近いということもあって、近現代史に関する知識は人並みにある方ではあるが、ここまで地理的な背景から政治・経済のアクションを見たことがなかったので非常に新鮮。大学生の頃はいまいち実感が湧かなかったが、ドイツロマン主義に関する理解がある今は、ヒトラー時代のドイツの異常な膨張主義のルーツがロマン主義に由来するものであるというのはピンとくる気がする。
Posted by ブクログ
1回目に読んだ時は目が滑るような感じで全然頭に入らず、2回目も読んだが、あまり理解できないまま。
世界史、地理などの最低限の基礎知識が無いと十分理解できないのかもしれない。
乏しい感想は、
・教科書っぽい。それも難しい教科書。私のように前提知識が乏しい身には先生が補足し、現代にあてはめた例など加えてくれたら理解できるかもレベル。
・地政学の礎となる3人の論が紹介されている。それを現代情勢に自力で応用できる力の不足を感じた。
・歴史と地理が自分の中で結びついていないことを自覚できた。
・部分部分では興味深い個所もあり。1章マッキンダーのドイツとロシアの関係、2章ハウスフォーファーの生活圏の哲学、ヒトラーの関わりなど。終章 核宇宙時代の地政学は特に面白かったので、この辺り、もっと現代を語る地政学を知りたい。