【感想・ネタバレ】近現代日本史との対話【幕末・維新―戦前編】のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

<目次>
第1部  国民国家の形成
 第1章  幕末・維新(1853~1877)
 第2章  民権と憲法(1877~1894)
第2部  帝国主義への展開
 第3章  日清・日露の時代(1894~1910)
 第4章  デモクラシーと「改造」(1905~1930)
第3部  恐慌と戦争
 第5章  恐慌と事変(1930年前後)

<内容>
近現代の通史であるが、「政治」とか「経済」とかをたどるのではなく、「システムとそのもとでの人々の経験」をベースとする通史である。したがって、”厚い”(新書で465ページ)。これは前半で、後半も同じくらい厚い。そして、読んでいてよくわかる。語られることは、著者の主観的な部分もあるが、読んでいて面白い。ちゃんとした読み物である。 

0
2019年03月28日

Posted by ブクログ

幕末から第二次世界大戦前の日本の歴史。アジアの一国でしかなかった日本が明治維新、日清日露戦争を経てヨーロッパの列強に肩を並べていく。歴史では1925年に普通選挙とありましたが、そこに辿り着くまでに困難な道があったこと。また農村と都市部では経済格差があったこと。植民地を獲得していくなかで、帝国主義の元で郡部が暴走していく過程など。ちなみに大日本帝国憲法が日本の本国のみにしか適用されていなかったことをはじめてしりました。

0
2019年03月18日

Posted by ブクログ

 長らく歴史叙述のあり方をメタ的に考察してきた著者による近代日本を貫く通史。まさに「成田史学」の集大成で、国際関係と政治経済と庶民生活を(事実の羅列ではなく)同一のフレームで立体的に描くという離れ業を行っているが、立脚する理論が「国民国家論」や「総力戦体制論」であるため(いずれも歴史学界では必ずしも支持されていない)、専門家からは批判が予想される。近代世界の変容を「システム」の重層的変化として捉えているが、その「システム」に固有名詞を与えず(例えば「国民国家」システムとか「帝国」システムというような)、あえて「システムA」とか「システムB」という抽象的な概念規定を行っている点も問題となろう。

0
2019年12月25日

「学術・語学」ランキング