【感想・ネタバレ】教養としての現代漫画のレビュー

あらすじ

楽しみながら、考え、感じる力を養う──。
漫画は日本が世界に誇る教養(リベラルアーツ)だ!

世界に大きな影響を与えている日本の現代漫画。
つげ義春、諸星大二郎、大友克洋、高橋留美子、高野文子をはじめ、
60年代以降の代表的作家40人、そして手塚治虫ら先駆者3人を取り上げ、
作品に込められた思想、哲学、現代的意義を深く考察する。

悪、暴力、疎外、孤独、家族、オタク、幸福……。
私たちは、なぜ生きていて、世界とどう関わればいいのか──。
みずからの生と世界の意味を考えつつ、
現代漫画をより深く楽しむための見取り図。
各漫画家の代表作を点数評価。

ベストセラー『絶望の裁判所』、『リベラルアーツの学び方』で話題の
元裁判官作家、瀬木比呂志の渾身作!

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Posted by ブクログ

『リベラルアーツの学び方』の実践版と言える作品。
『リベラルアーツの学び方』でも、ロック・ジャズ、クラッシック、映画、漫画といったところに作者の嗜好を感じたが、先ずは漫画からということで漫画には格別な思いがあるのだと本作を読んでいても感じる。

はしがきに「一つの視点から現代漫画についての物語を物語り、見取図を示す本」とあるように本書における現代漫画は作者の視点を通しての現代漫画である。作者の視点については、第1部に詳述されている。また、本書で取り上げられている作家を一覧する事で感じる事もできよう。ガロ時代のつげ義春を嘴矢として諸星大二郎、大友克洋、高橋留美子、高野文子の五人に加えて、いがらしみきお、近藤ようこ、こうの史代、五十嵐大介を現代漫画を代表する9人としている。これに加え31人の作家の計40人を作品紹介を中心に取り上げている。多人数な上に作品を網羅的に取り上げているので、作家論・作品論という意味では少々物足りなく感じる。

私自身は、学年が上がるほどに漫画を読むペースは減っていたし、学校を卒業後はアニメは選択的には追いかけているものの漫画はほとんど読んでおらず、子どもたちが面白いよと推薦するものぐらいになっているのであるが、漫画に対する思い入れというものは残っているので、現代漫画(漫画に現代以前のものがあるのかとは思う)という以上はこういう作家を入れて欲しいという気もする。手塚治虫の流れを受け継ぐ現代日本漫画のいわば主流派の作家はほぼ取り上げられていない。理由は本書でも述べられているが、現代漫画と謳う以上は全く無視はできないようにも思うのである。作家ではなく作品にフォーカスするという方法もあろう。

とはいいつつも、自分とは違った視点で選ばれているので、知らなかった作家で読んで見たいなあと感じる作家も何人かあったし、知っている作家についてもそういう見方があるかと啓発される部分もある。教養として漫画を読むという姿勢での「読書」のガイドとして役立つ本ではある。

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2019年03月21日

Posted by ブクログ

この手の本って小難しい単語をちりばめてるだけのオナニー文章か味もそっけもないカタログ的なもののどっちかって印象だったけど、この本は分かりやすく紹介されてる本を手に取りたくなるような内容だった。

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2019年03月06日

Posted by ブクログ

紙面の都合上40人の漫画家のみ取り上げていて、それはやはり必要ではあっても十分とは言い切れない人数で、例えば松本大洋や荒木飛呂彦などについても評してみてほしかった。あだち充は?浅野いにおは?士郎正宗は?浦沢直樹は?山下和美は?次々と他の漫画家が思い浮かんでしまいキリがない。

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2019年05月19日

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