あらすじ
「なぜ、この人と話すと心がラクになるのか?」◎まずは相手の言うことを「全肯定」する◎話の裏にある“核心”をどう見つけるか◎「わかるよ」ではなく「伝わったよ」――◎「沈黙」を怖がらない◎上司は、部下の話を「全身全霊」で聴くこと◎夫は「理解」を、妻は「共感」を求めている「傾聴の達人」が教える、人に求められる人、信頼される人になるためのコミュニケーションの極意
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Posted by ブクログ
著者の曹洞宗住職の金田諦應氏は、被災地で傾聴ボランティア「カフェ・デ・モンク」をはじめられた方。
熊本地震後も、避難所や仮設住宅で開催されていてなじみがあり、別のボランティア団体の方からのお勧めで読んでみた。
ちなみに熊本でのカフェ・デ・モンク、主催は九州臨床宗教師会というところだが、住民さんたちは「ケーキ屋さん」と呼んでいた。
いつもおいしいケーキを持ってきて下さり、早く行って好きなケーキを選びたいと、住民さんたちはオープン30分前には集会所の前で待っていた。
たかだかケーキ1つなんだけど、いつも持っていらっしゃるのは県内の人気がある有名店のもので、郊外の仮設に住むご年配の方が簡単に買いに行けるものではないので、それはそれは喜ばれていた。
傾聴ボランティアはいろいろな方がいらっしゃっていたが、やはり宗教関係者がされているところは人気があった。
決して宗教色は出さないように、という規定があるので勧誘などはまずない。
しかし、素人がボランティアでやっているところとはあきらかに違いがあり、人の話を聞くことにとても長けていた。
本の中で著者はキリスト教の祈りについて触れている。
祈りとはこうなったらいいなという願いだと思っている人が多いと思うが、「神の声」を聴くことで、神の言葉とは「出来事」であり、今、目の前にいる相手を心から大事にする姿勢が大切だと言っている。
マザー・テレサは「自分もコルカタに行って貧しい人を救いたい」という人に「コルカタはあなたの周りにもある」と言って諭したそうだが、すぐそばの人を大切に思えるには、人としての器の大きさが重要ではないだろうか。
そして著者は、傾聴は結果を求めるものではなく、「目の前のこの人といい関係を結びたい」という思いだけでいいという。
傾聴の極意は「慈悲の心」、相手を心から大切にする気持ちがあれば、もっと生きやすい世の中になるのではと思う。