【感想・ネタバレ】池上彰の世界の見方 ロシア~新帝国主義への野望~のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ロシア関連の書籍を読みたかったのですが、ロシアについての知識が全く足りないので、勉強したいと思い、中高生向けに講義されたこの本を手に取りました。

第一章「プーチン大統領」から見るロシア
第二章「社会主義国家」から見るロシア
第三章「東西冷戦とソ連崩壊」から見るロシア
第四章「北方領土問題」から見るロシア
第五章「国際紛争への介入」から見るロシア
第六章「エネルギー資源と外交政策」から見るロシア

この中で興味深かったのは、まず第一章の「プーチン大統領」から見るロシア。プーチン大統領は今もテレビで時々目にしますが、2000年から2024年まで、24年間、四半世紀に渡って、ロシアのトップに君臨している。途中、野党の有力な候補が暗殺されたりもしている。プーチン大統領は子供の頃KGB(スパイ組織)に入りたいと思っており、二度とよその国から侵略されないような強い国にすることが必要だという思いを持っている。

次に「社会主義国家」から見るロシア。
民主主義・専制主義とは「政治の考え方」で資本主義・共産主義は「経済の仕組み」のこと。
スウェーデン・フィンランド・デンマークなどは、社会主義でみんなが平等に働ける言論の自由は守ろうという国々。旧ソ連は社会主義国で、言論の自由がなかった。

そして「北方領土問題」から見るロシア。
いまだに、日本はロシア・北朝鮮と平和条約を結んでいない。北方領土問題が解決しないかぎりは、ロシアとは平和条約を結ぶわけにはいかない。日米安全保障条約があるので、ロシアは北方領土返還によってアメリカの基地が作られる可能性があり、返還できない。
四島ではなく二島返還という道もあるけれど、安倍政権の間がチャンス。
ロシアは地政学的に11の国と地続きで国境と接する侵略されやすい国。そういう危機感を持っていろいろな政策を考えている。

世界は思わぬところでつながっているということがよくわかりました。

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2019年08月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

レーニンによりソ連を建国.スターリンは先制主義的社会主義により恐怖政治が行われその後ソ連崩壊しロシアとなる.
プーチンは旧ソ連時代のスパイに属しプーチン政権はスパイ組織に支えられた政権.
地政学的にも他国から侵略されやすく不凍港を求めて他国に侵略を繰り返している.

ロシアの歴史や現在についてわかりやすく書かれており基本的なことを理解したいという人には良いと思うがある程度知っている人には物足りない内容だと思う.
ロシアは今ウクライナの問題が最も大きく取り上げられている.なぜウクライナと戦争をしなければならないのかなんとなく理解することができる.EUとの関係、歴史、地政学的にも自国を守らなければならなかったのだろう.地政学は日本にいるとわかりにくい内容なのかも知れない.島国なので他国からやってきても船ならゆっくりやってくるだろうしその間で準備もできる.日本はそういう意味では良いのかも知れない.この本ではそういう相手の立場になって考えるということを教えてくれた気がする.
そして相手の国をしり思い込みで判断しないことを教えてくれる.
ロシアという国を守り、よくしていこうと思うさきには何があるのだろうか.この国を守ることがこの国の向かいたい道なのだろうか.未熟な私だからわからないのだろうか.プーチン大統領の描く未来を知りたいと思った

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2024年01月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

おなじみ池上さんが渋幕・渋渋の学生に対してロシアについての講義をまとめて一冊の本にしたもの。かなり基礎的なところから始めているので、知っている部分も多かったが、解説の流れはすごく分かりやすかった。

ソ連時代も含め、ここ数世紀で多くの戦争や政治の失敗で傷ついている過去が分かり、ロシアは苦難の国であるという印象が強くなった。ナチスドイツとの戦いで多数の死者が出たことでロシアの安全保障に対する意識が非常に強くなったことは理解できる。社会主義の時代が長く続いたこともあり、ロシアでは経済的な発展よりもまず国家の安全保障の方が重視されるという感覚は当たらずとも遠からずと言ったところではないだろうか。

今後ロシアへの投資を進めていくにあたって、ロシアという国家が経済や企業に対してどのようなスタンスで向き合っているかは確実に分かっていなければならないだろう。

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2019年04月04日

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