【感想・ネタバレ】アイデアの99%――「1%のひらめき」を形にする3つの力のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年04月09日

何か新しいことを始める、変化を起こす。それを望むのであれば、まずアイディアが必要です。しかしながら、アイディアがあるだけでは不十分。アイディアをただ並べるだけでは、単なる妄想にすぎません。アイディアは形にしてこそ意味があるもの。そのために何が必要か。その実現方法が本書には整理されています。内容として...続きを読むは、ピーター・センゲ氏の「出現する未来」や、オットー・シャーマー氏の「U理論」、野中郁次郎氏の「美徳の経営」、スティーブン・R・コビィーの「7つの習慣」に通じるものがあり、かつ実践的な内容が中心となっているので、企画系の仕事をされている方、リーダーシップをとる立場にある方はぜひ一読すること、オススメです。

以下、要点の解釈の整理です。

アイディアの最大の課題は”実現すること”
アイディアを生み出すためには、対話を繰り返し、多くの知見を受け入れ、自らのこだわりをすてて、“内なる叡智”に耳を傾けることが必要です。こう言ってしまうと小難しい話が必要に見えますが、要するに
 ・“わいわいがやがや”と
 ・“いろいろな視点”を取り入れて
 ・“自由な発想”で”
 ・でてくる”ひらめき”を大事にする
ことでアイディア自体はでてきます。本当に良質のアイディアを生み出すことは容易ではありません。しかしながら、対話を重ねていくことで、必ずたどり着くことができます。また、質にこだわらなければ”アイディアを出す”ことを意識するだけでも、アイディアは出てきます。

しかしながら、なかなかアイディアを実現することができる人は多くありません。多くのケースは、いわゆる企画倒れになってしまいます。机上の空論、仮説といったレベルを越えることはなく、実現とはほど遠い世界で消えていってしまいます。そして“アイディアがよくなかった”と、またアイディア出しを繰り返してしまいます。

しかし、本当にアイディアが良くなかったのでしょうか。100%完璧に実現できる、完全なアイディアなど存在し得ません。試行錯誤しながら、徐々に修練しながら実現するものがアイディアです。つまり、私たちはアイディアが実現できない本当の原因が何かを考えず、”アイディアが良くない”という安易な問題意識に逃げてしまっているケースが多いのです。

では、アイディアが実現できない、本当の原因とは何でしょうか。それは“アイディアが良くない”わけではなく、“アイディアを実現するアプローチがとれていない”ことにあります。私たちはアイディアを実現するための難易度・リスクの大きさが、「発想<実行・実現」であることを認識し、いかに“実行・実現するか”にフォーカスして自らの問題を点検し、修正する必要があります。それがアイディアを企画倒れにさせることなく、形にしていくための最も重要なアプローチになるからです。


アイディアを実現するアプローチ
アイディアを実現するためのアプローチは
 ・整理
 ・仲間
 ・統率
の3つのアプローチに集約されます。

この3つのアプローチは、オットー・シャーマー氏の「U理論」や野中郁次郎氏「知識創造企業」などに通じるものが非常に多くあります。例えば、「U理論」であれば
 ・ひたすらに観察する : 整理
 ・新たな叡智を受け入れる : 仲間
 ・結晶化する : 統率
となりますし、「美徳の経営」であれば
 ・SECIモデル : 整理
 ・場 : 仲間
 ・フロネティック・リーダーシップ : 統率
といった形で対応することができます。そしていずれも何かを”実現すること”を非常に重要視しています。

つまり、私たちがアイディアを形にしたい、と思うのであれば、そのためのリーダーシップを発揮していきたいと思うのであれば、整理・仲間・統率のこの3点を強く意識することが不可欠なのです。逆説的に言えば、整理・仲間・統率を、与えられた役割のうえで惰性的に対応することは決して行ってはいけません。もし、惰性的に対応しているのであれば、今の役割を降りた方がアイディアの実現にはプラスに働くぐらいなのです。


①整理 : 行動を起こす個の力
まず整理は、“行動を起こす個の力”と置き換えることができます。自分自身が置かれている環境、確定要素・不確実性要素など、自分自身を取り巻く周囲の状況を整理・把握し、自ら行動を起こしていく、最も基本的なアプローチです。

ビジネスにおいて、ロジカルシンキングが重要視されるのは、まずこの整理を行うための根本的なスキルとして必要となるからです。しかしながら、ロジカルシンキングだけではすべてを解決することはできません。なぜなら、ロジカルシンキングは情報を扱うだけであり、感情まで扱うことはできないからです。

この感情を扱うためには、“内省”が重要になります。「U理論」や「出現する未来」、「7つの習慣」のセオリーを踏襲することが必要になります。自分自身が何者なのか、何をすべきものなのか、ただそこに立ってみる。そして周囲の環境を踏まえて自らに必要となるアクションを見定める。そのようなアプローチが必要なのです。なぜなら、この整理においては、やるべきことを整理することは当然ですが、その中で優先順位をつけ、実際に実行し続けていかなければ行けません。しかし、そのときに不安要素がすべて排除できるとは限りませんし(むしろ不安要素はついて回ります)、“どうなるかわからない・判断できない”環境に置かれることも非常に多くなります。すべての答えを待っていたのでは、アイディアはいつまでも実現されません。情報だけでなく、感情も含めた整理を行うことが不可欠なのです。


②仲間 : 実現への後押しとなる関係性
次に仲間は、“実現への後押しとなるつながりの力”と置き換えることができます。アイディアを実現していくためには、当然ながら個の力では限界があります。一人でできることは、所詮小さな規模で終わってしまいます。アイディアとして“一人でできれば十分”といったものであれば、仲間は必要ないかもしれません。しかしながら多くのアイディア、とくにビジネスの現場におけるアイディアは一人の世界で終わるようなものではないのです。となれば、仲間の力に頼ることは必然となっていきます。

ただし、このときにただの“仲良しグループ”であっては意味がありません。アイディアをただ賞賛するだけで、一緒にアクションすることはない、想いが共有できていない。そのような関係性では成果は生まれ得ません。

MITのダニエル・キムは組織の成功循環として、
 関係性の質 ⇒ 思考の質 ⇒ 行動の質 ⇒ 結果の質 ⇒ 関係性の質・・・
というものを提唱しています。ここでいう仲間とは、まさにこの関係性の質を表しています。この循環に当てはめたとき、単なる”仲良しグループ”が良質の結果をもたらすでしょうか。

ではどうすべきか。本当に“チーム”と言える関係性=仲間を作っていくことがここでは必要になるのです。率直にフィードバックでき、想いを共有し、支え合い、一緒に汗をかくことが必要です。ここには上司も部下も、組織の壁も関係ありません。自分のポジションにあぐらをかくことなく、周囲の言葉に耳を真摯に傾け、自分のアイディアにも他人のアイディアにも、そのの実現に向けて全力を注ぐことができる関係性を作り上げることが必要なのです。もし、これが面倒だと少しでも思うのであれば、決してリーダーとしてのポジションにはつかないほうがよいでしょう。組織の長としてのポジションに今いるのであれば、その職を降りた方が組織にはプラスに働くかもしれません。


③統率 : ムーブメントを起こす力
最後に統率です。これは“ムーブメントを起こす力”と置き換えられるでしょう。アイディアの実現に向けた、“場の流れ”、”組織の雰囲気”を作り出すアプローチです。このムーブメントが起これば、アイディアは実現に大きく近づきます。それだけでなく、実現した後に持続可能な価値として在り続けることも可能になります。

よくある事例としては、”アイディアを実現するところまではたどり着いたが、ファーストステップを踏んで以降、次に全く進めない”、といったものがあります。また、“担当者が変わった瞬間に、すべてが停止してしまう”ということもよく置きます。いわゆる”次が続かない”状態です。なぜでしょうか。最大の要因は、携わっていた”人”に大きく依存してしまっていたからです。その“人”との関係性ですべてが動いており、“人”が変わった瞬間に、または環境が変わって関係性に変化が起きた瞬間に、活動が停滞してしまっているのです。

では、どうすべきか。その一つの答えが”止められない流れ”を作ることにあります。アイディアの発案者だけでなく、実行に関わった人だけでなく、“場”全体の流れとして、“やっていくことが当たり前”という状態を作ることが必要になります。場に関わる人々と目的を共有し、それぞれが自律的に活動できる環境を用意し、相互に認め合い、成熟へと向かっていく流れを作ることが求められます。組織形成、文化形成のアプローチと言ってもいいかもしれません。当然、非常に難しく、手間のかかるプロセスです。しかし、不可能なプロセスではありません。大事なことは、どのような状況に在ろうとも向かうべき道を指し続けること、その覚悟と信念をもって実行に移すことではないでしょうか。逆に言えば、この覚悟と信念を示せないのであれば、リーダーシップを真に発揮することは難しいでしょう。


まとめ:リーダーシップとはアイディアを実現する力
解釈・要約を整理しているうちに、リーダーシップのあり方と、アイディアを実現するための整理・仲間・統率の3つのアプローチにつながる部分が多く見えてきました。むしろ、リーダーシップの必須条件と言ってよいのでしょう。

世の中にはリーダーというポジションにつき、役割を持っている人たちは多くいます。そしてリーダーによって、成果に大きな差があります。この差の要因はどこに在るか、一つの仮説としてはアイディアの実現力、つまり整理・仲間・統率の質の差にあるのではないでしょうか。

この整理・仲間・統率は知っているだけでは意味がありません。真摯に理解し、実践していくことが必要になります。大きな成果を最初から求める必要はありません。まず今できる整理・仲間・統率から積み上げていけば、いつか大きな力となって、アイディアを実現することが可能になるはずです。

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Posted by ブクログ 2012年10月18日

よくある発想法についてでなく、発想したアイディアをいかに実現するか、に焦点を当てた画期的な内容。アイディアはあるけどその先が…という方にオススメ。

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Posted by ブクログ 2012年03月24日

仕事のみならず、自分が実現したいことを、実現する能力を養ってくれます。アクションメソッドが大事。仕事も整理できて進めやすくなったなぁ。

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Posted by ブクログ 2012年02月22日

アイディアは世に出して形にしてこそ価値がある。
優れたアイディアを思いつくことも重要だし、才能あることだが、それよりもはるかに重要なのがきちんと実現する力。というお話。

アイディアを形にするには、整理力、仲間力、統率力が必要だとのこと。

整理力は、単に整理する力というよりも、優れたアイディアの推...続きを読む進力を失わせないための枠組みが重要なのだと理解した。習慣や、気分を高める、かっこよく、愛着の持てる、お気に入りなツールを持つことの重要性は確かに高い。

仲間力、統率力の話は、正直読んでいてどんどんとモチベーションが上がっていくような話ばかりだった。特に琴線に触れたのは、「違いがセレンディピティを生む」、「健全な不一致がなければ無関心がとってかわる」という言葉。恥ずかしさや対立への懸念もあるのは当然だが、そこを乗り越えた先にこそ本当に得るものがあるのだと感じさせられた。

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Posted by ブクログ 2012年02月01日

ひらめきは誰でもできる。しかし、行動を伴わなければ無価値である。アイデアの実現力=発想力+整理力+仲間力+統率力。それぞれに必要な技術、そしてリーダーへの啓発。いままで読んだビジネス書で最高ランクの価値でした。やりたいことのある人に。

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Posted by ブクログ 2012年01月28日

「天才とは1%のひらめきと99%の努力である」 ~ トーマス・エジソン

本書の冒頭はこの格言から始まります。

なんだか、どうせアイデアひらめいたって、その後もんのすごい苦労が待っるよっていう、説教じみた例のあの格言ねと一掃されそうですが、本書はアイデアを具体的に形にしていくための努力を体系化した...続きを読むおそらく初めての指南書ではないかと想います。

著者は、TEDと並んで尊敬するプロジェクトのひとつ「99%」の代表スコット・ベロスキ氏です。クリエィティブなアイデアをもつ人達をどうやって実行に導くかというシンクタンクを運営されています。

本書は、せっかく思いついたアイデアを形にするべく以下のポイントで語られていきます。

・実現したいアイデアがある:せっかく思いついたアイデアが実現しないことは日常茶飯事で、なぜかというと「そもそも創造性に実行を妨げる性質があるからです」と問いています。

・アイデア実現力=発想力+整理力+仲間力+闘争力:アイデアを実行に移す基本的なフレームワークだとした上で、それぞれの詳細について紹介していきます。

・整理力をみにつければ、アイデア管理・実行できる:驚きなのは、整理力を大項目の中にいれてきたことです。特にクリエィティブな人(自称クリエィティブで、実際はだらしない人も含まれますが・・)は、複数のことが頭に浮かんで整理整頓できない人が多いように見受けられます。

・仲間力はお金に換えられない価値があり、しかもあなたの周りにある:ソーシャルのこの時代にぴったりの内容になっています。昔では考えられないような人とのコミュニケーションが可能な現代では必須な内容と言えるでしょう。

・イノベーションを具現化するには、自分のスタイルにあった統率力が必要である:思いついたらすぐ行動ももちろんですが、ある程度の規模、それも明らかに自分の24時間だけでが達成できない事柄には、人々を統率する力やビジョンの提示が必要になるでしょう。

おそらく、アイデアを形にするための方法論を体系化したのは、本書が初めてだと思います。創造性や生産性のシンクタンクを運営する「99%」の代表スコット・ベロスキ氏ならではの、精神論+具体性を持ったアクション満載の内容になっています。

・思いつきで行動して失敗しちゃう人
・アイデアを頭で牛のように反芻している間に忘れちゃう人
・そんな両極端でないにしても、なんだか実行に移せない人

にオススメです!!

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Posted by ブクログ 2012年01月22日

タイトルからは「いかにアイデアを作り出すか」を想像させるが、内容は「いかにアイデアを形にしていくか」のハウツもの。「整理力」「仲間力」「統率力」の3点について、著者が接してきた著名人の話を織り交ぜながら、アイデアを形にするためのノウハウを示している。
自分が思いついたアイデアは「世界でウン万人も思い...続きを読むつき、それを実行に移すのは百人程度で、さらに成功するのは一人いないかどうか」と言われる。本書の通り実施しても、必ずや成功するわけではないが、普段の心構えやライフハックのネタとしては、気づきを得ることができた。特に『レファレンスを保存する一番のメリットは、取り散らかったものを減らすことと、心の平穏の2つです。』には、共感いっぱい。やっぱり気になると、集中できないけど、いったんどこかにしまっておくという安心感により、本来すべき作業に集中できますね。

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Posted by ブクログ 2012年01月01日

この本は1から何かを立ち上げる人全てが読んだ方がいいと思う。それくらい素晴らしい内容。

何かを始める時、何かを進める時に指南書にしたい一冊。

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Posted by ブクログ 2011年12月06日

アイデアを考え実行するもなかなかゴールまで行けず何度も何度もプロジェクトを頓挫させてきた自分にとっては珠玉の一冊。

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Posted by ブクログ 2011年11月16日

思いついたアイデアに対して自分自身が覚悟ができるか、ということをずっと読者に問い続ける一冊。
これは、たくさん面白いことを思いつく人、クリエイターに向けて書かれている。
クリエイターというのは、一般的に直観的でfeelingで生きていて、整理が苦手だと認識されているが、本当のクリエイターは、きちんと...続きを読む整理が苦手な自分を見つめ、工夫し、頭から溢れ出るアイデアを整理していた。
私自身は、クリエイターでもないし、面白いものを生み出しているわけでもないが、整理や計画的なことが苦手だと認識していて、しかも他人の意見に耳を貸さないことが多い。それを変えたいと思っていたので、非常に参考になった。
外山滋比古先生の「思考の整理術」と類似点もあるが、こちらは、iphoneのappなどと、連動したり、snsの有効な使い方を紹介してくれているので、両方の良い所を自分で工夫して、実行すればいいのではないだろうか。

早速、アクション・メソッドを使っている。整理下手、自分の進もうとする道に不安や迷いがある人におすすめ。
たくさん、良い言葉が載っている。

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Posted by ブクログ 2021年07月22日

Making Ideas Happen 
Overcoming the Obsatacles Between Vision and Reality

原題が、示すように、アイデアを実現する上での
障害が何か、
それらをどう乗り越えるか、
を記した本。

99%というのは、エジソンの「1%の閃きと9...続きを読む9%の汗」からとったものだ。
要するに、努力なくして、閃きを実現することはできないということだが、閃きを受け止める段階とこれを実行しようと決める段階の2つがあり、これが、全く異なる段階だというのは、興味深い。
前者は、連想や啓示といった楽しい時間である一方、後者は、合理性や自制心など努力や意志力が試される時間といってもよい。

特に、後者の時間における、その努力は、どんな障害があると認識するかによって変わってくる。
一番の障害は、アイデア自体が破壊的で、非経済的であることから、取り上げられにくいということ、もう1つは、自分の中だけにとどめることで、他のことに忙殺され、生まれてすぐ死んでしまう運命にあること、自分で勝手に見殺しにしてしまうということだ。

こうした本質的障害に対して、本書は、
アイデア実現力=整理力+仲間力+統率力
と必要なスキルを定義している。英語でいえば、Organization and Execution, The Forces of Community, Leadership Capability が章題になっており、なるほど、アイデアの「実行」というより、「実現」という言い方の方が、適切だとわかる。つまり、アイデアは、どんなによいもであっても決して一人で「実行」するものではないということが、実は最大のメッセージである。

「どのようにプロジェクトをまとめ、優先順位をつけ、エネルギーを配分するかが、実現しようとするアイデアの質よりもある意味で重要」
「仲間の力を活用することで、価値あるフィードバックを得て、アイデアが磨かれ、お互いを助ける関係が育ち、発想を資源や援助に結びつける「組織細胞」ができあがる」特に、「他者に対して責任を負うようになれば、クリエイティブな衝動が目に見えるプロジェクトになる」
「統率力とは、常にアイデアを追求しながら規模を拡大し、最終的に成功に導く能力・・・クリエイティブなプロジェクトを育て維持するには、みんながあなたのアイデアに情熱を持ち続けることが必要」

これらが、キーメッセージだが、実践する上でのノウハウというより、肝は、以下のようなものが挙げられる。

整理力
アイデア実現をプロジェクトとして捉える。プロジェクトは、アクション・ステップ、バックバーナー、レファレンスの3つに分解し、これらを管理する時間をとる。ただし、活力の限界を知って優先順位をつける、確信がなくてもまず行動してボールを前に転がし続ける、「不安が生む作業」を減らし、集中力を持続する。

仲間力
アイデア実現には、関わる人ごとの役割があると認め、夢追い人、片付け魔、両刀使いをそろえ、アイデアを皆で共有し、自分が全力で取り組む。賢い自己宣伝を行い、コミュニティにアイデアを広める、さらにはコミュニティの外にアイデアを広める。

統率力
「働く見返り」を見直し、チームを育てる。一方で、自己統率力を引き上げる。一番難しいだろうことは、アイデアの所有権を誰かに譲ってしまうことだ。「アイデアを本当に部下に分け与えるということは、つまり
信頼できるチームメンバーにプロジェクトの命運を預け、大きな決定を下す権限を与えるーーあなたなら違う決断をするかもしれないと思ってもーーことに他なりません。」

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Posted by ブクログ 2019年06月12日

アイデアから現実のものとして、完成させるまでの、困難なことをひととおり説明してくれている気がする。
行動が大事、反対する人も必要。わかっているようで、わかっていないことを気づかせてくれる一冊

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Posted by ブクログ 2018年01月09日

3つに分ける。アクション・ステップ(すぐやる)、レファレンス(検討中)、バックバーナー(いつかやる)。
天井が高いと大まかな思考、低いと具体的な思考。
情報の独占は背信行為。スティーブ・カー。
すべきこと、やめるべきこと、続けるべきことの3つに分ける。
TEDのキャッチフレーズはみんなに宣伝したくな...続きを読むるアイデア。

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Posted by ブクログ 2013年06月19日

アイデアを形にするために、ひとつひとつを主な要素〔アクション・ステップ(本当にやるべきこと)、レファレンス(参考資料)、バックバナー(後回しにすること)〕に分解する。アクション・ステップがなければ、行動は生まれず、結果も出せません。どんなアイデアも実際に形になるかどうかは、書き留めて実行しり、誰かに...続きを読む依頼したアクション・ステップにかかっている。今すぐ実行できないアイデアを思いついたら、それをバックバナーとして書き留め、後で見直す習慣をつけなければ、必ず忘れてしまう。

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Posted by ブクログ 2013年03月19日

アイデアは実践してこそなんぼ。実践に必要な整理、仲間、統率の3要素の考え方、具体策を書いた本。整理の説明で、アイデアを形にするために物事をアクション、参考、バックバーナーに分け、少しづつでも日常のアクションに落としていくのは、うなづきながら読めた

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Posted by ブクログ 2013年02月16日

・アイデア実現力=発想力+整理力+仲間力+統率力

・人生のあらゆることはプロジェクトであり、すべてのプロジェクトはアクション・ステップ、レファレンス、バックバーナーに落とし込めるということです。

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Posted by ブクログ 2012年08月14日

アイデアの発想方法ではなく実現方法をテーマに掲げ、整理力、仲間力、統率力という3つのスキルを活用して、いかにアイデアを実現させるか、という内容のノウハウ本

全体的な印象としては、経営ノウハウに近いような内容になっていて、クリエイティブだろうが、経営だろうが、サラリーマンだろうが、本質に迫って行けば...続きを読む、必要となるスキル、考え方、アクションは自ずと1カ所に収斂していくような気がした

個人的には仲間力が特に不足しているので、2章を読み返して仲間力の向上に繋げたい

2章で印象的だった箇所として、「押し売りと感性豊かなマーケティングの違いは、相手を知り、相手を学ぶ過程で、自身の能力を知ってもらうことであり、つまり相互理解の姿勢があるか否か」という文章があり、マーケティングの神髄を少し学べた気がした

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Posted by ブクログ 2012年06月25日

クリエイターのための本というよりビジネス本という感じだなと思いました。
うぅっ、耳が痛いことが多いっ……。

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Posted by ブクログ 2012年04月23日

あれもこれも面白そう、と思いついてしまう私。
そうか、アイディアが良くないのではなくて、実行する力がなかったのだ!

よくある「発想力」や「視点を増やす」という切り口のアイディアノウハウ本ではありません。よく見れば、サブタイトルに「1%のひらめき」を形にする3つの力、とあるではありませんか。

私の...続きを読む重い腰を上げさせてくれる本に出合いました。まずはできるところから日々取り入れてみたいと思います。

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Posted by ブクログ 2012年02月04日

そこそこ面白い本でした。この本では、アイデアを思いつくことよりも、それを実行する方が難しく、且つ重要なことだと言っています。その為には、「整理」「仲間」「統率」の力が必要だと。一般的なビジネス本だと、発想力を如何に高めるか、という部分に力点が置かれているものが多いですが、本書はその先の実行力に焦点を...続きを読む当てています。実際その通りで、デザイナーを始めとして、クリエイティブな仕事に携わっている人の多くは、発想力豊かな人は居ても、それをカタチにするのは苦手な場合が多いですね。本書はそんな現状を改善する為の方法が、第一線で活躍する様々な人々へのインタビューを元にしながら書かれています。普段から自分の発想力への意識が強い人は、こういう本も合わせて読むのもいいかもしれません。

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Posted by ブクログ 2011年12月13日

アイデアを実現させるための道しるべを示してくれる本。
次々に入ってくる情報・忙しさにかまけて、何が重要で優先度が高いのかぐしゃぐしゃになっていた自分にはもってこいの1冊だった。
特に印象的な章が「整理力」について。
日々の行動を
・アクションステップ、、、具体的な個別作業
・レファレンス、、、後に参...続きを読む考となるかもしれない情報
・バックナンバー、、、今すぐは実現できないが将来行動する可能性があるもの
の3つに分類することで視覚的に一目でわかるようになる。
さらにプロジェクトごとに分類させることでさらに整理されていく。
また日々の情報(メール・ポストイット・ノート・手帳・・・etc)が驚くほど分類でき、ふと思い浮かぶアイデアもバックナンバーで保存。
アイデアを殺さず活かすための手助けとなる。
早速友人に頼み込みアクションメソッドを導入。
デイリーワークとしてを朝行い、業務に入る習慣をつけるのが今後の課題。

よくあるような、こうしろ!というようなものではないため受け入れやすい内容だった。
ただご注意頂きたいのは、発想法のハウツー本ではないということ。

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Posted by ブクログ 2022年10月22日

「2つの段階があると思うんだ」とジョナサンは説明してくれました。「最初はひらめきを感じて受け止める段階。なに気なく蓄積されていたものが、あるひシャワーを浴びている最中に突然ひらめく瞬間があるんだ。次は『より、これを実際にやろう』と決める段階。一度決めたら、そこから気持ちをがらりと入れ替える。少なくと...続きを読むも決めたアイデアに関しては、合理的でロジカルに考えなくちゃいけないし、自制心が必要になる。受け身にならずに、足したり引いたりしながら、最終的に作品として形にするんだ。クリエイティブな人たちが苦労するのはそこだと思う。だってひらめいているだけの方が楽しいから。だけど、実際になにかをやろうと思ったら、2つ目の段階を乗り越えるしかない」

■緊急の用件を部下に任せる
 業務の責任をだれかに任せているときでさえ、緊急の用件が持ち上がると自分で対処しがちです。プロジェクトのことを心から気にかけていると、自分が解決したくなるのです。たとえば、日常的な問題のことでクライアントからメールが届いたとします。その責任はチーム別の人にあるのに、「ああ、これならすぐ手直しできるから、自分が片づけよう」と思ってしまうのです。すると次第に長期目標からエネルギーが移ります。
 緊急の用件を自分で片づけようとするのは、若くして成功したクリエイターにありがちな、もっとも危険な傾向です。もし自分がそうなら、緊急の用件をだれかに任せるよう努力しましょう。

 アイデア実現の大きな要素の一つは、粘り強さです。他者に頼って勢いを保つ場合には、そのプロジェクトは彼らの意思に左右されます。アイデアを前進させ続けるためには、他者を執拗に追いかけ続けることが必要です。


 フランクは「夢追い人」なのです私たちの研究で、よく見かけるクリエイターの特徴を大きく分類した中の1つです。その3つとは、「夢追い人」「片づけ魔」そして「両刀使い」です。この世界には、上ばかりを見ている起業家や、書けない作家や、フランクのように限りない創作欲を持ちながら、それが障害になっている情熱的なアーティストが星の数ほどいます。フランクのような「夢追い人」は、常に新しいアイデアを考えています。これが起業家の場合、「夢追い人」は、新しい商売のアイデアにすぐに飛びつきます。既存の商売の範囲でも、彼らは常になにか新しいことを考えています。広告業界のクリエイティブディレクターの中には、整理と集中は他人まかせで、自分はアイデアを考えてさえいればいいつまり夢見るだけという人も少なくありません。非営利の世界で「夢追い人」と言えば、理想主義者です彼らは、現在進行中のプロジェクトを投げ出して新しいプロジェクトに取りかかる傾向があります。また、アーティストの夢追い人は、新しいプロジェクトをはじめるとき、壮大な長期的なビジョを掲げて、大規模な取り組みばかりを思い浮かべていることが少なくありません。夢追い人は、一緒にいて退屈しませんが、1つのことに関心を持ち続けることができません。アイデアはあちこちに飛び、電話を返さず、進行中のプロジェクトを完成できず、家賃の支払いさえも忘れます。夢追い人は、だれよりもすばらしいアイデアを思いつく半面、それを最後までやり遂げることはほとんどありません。私たちが出会ったもっとも成功している夢追い人は、「片づけ魔」と組んだことが成功につながったと言います。
「片づけ魔」は、それほど夢想することはありません。実行の手順に常に集中しているからです。片づけ魔は、ブレインストーミングのとき、実現性が考慮されないとイライラします。新しいアイデアは好きですが、アイデアを実現するために必要なその次のステップに没頭する傾向があります。「夢追い人」は、簡単に新しいアイデアにほれ込みますが、「片づけ魔」は、まず疑いを持ち、けちをつけてみた後に、それを気に入るようになるのです(結局気に入らないことも少なくないのですが)。「片づけ魔」は、アイデアを分解し、行動する「整理人」兼大切な「お目付け役」になります。アイデアは行動可能な要素にきちんと落とし込まれてはじめて、現実のものになります。斬新で受けのいいアイデアでも、形がなく非現実的なら、「片づけ魔」はこれを疑い、受け入れないこともあるでしょう。

 他人があなたの長所を自然に受け入れると思い込んではいけません―特に上司や顧客はそうです。理想の世界では、上司はどうしたら部下を最大限に活用できるかを考え、顧客はあなたの可能性を引き出してくれるでしょう。しかし、現実には、上司や顧客は自分のキャリアを心配するのに精一杯です。自分の強みは、自分で売り込むしかないのです。

 ビジョナリーと言われる経営者は、たいてい最初に話したがります。その業界に長く身を置ビジョナリー・リーダーたちは、みんなに崇められ、すべてを経験しつくしたような気になります。だから、最初に口を開き、さっさと動き、他者を関わらせることができません。代理店や、スタートアップや、その他のクリエイティブチームの才能ある若いクリエイターたちが、キャリアの途中で辞めるのは、自分のアイデアを聞いてもらえないからだと言う人が少なくありません。
 だれしも自分の提案に情熱を持っていれば、それを話すときに熱が入ります。ですが、仲間の創造性を取り入れる責任がある立場なら、それを抑えなければなりません。クリエイティブチームの目的は、アイデアを考え、磨き、それを実行することです。メンバーそれぞれの知恵をくみ取ることができなければ、価値が失われてしまいます。
 ものづくりのプロセスは、参加のプロセスでもあります。若くて、あまり経験のないメンバーにアイデアを共有してもらうには、彼らの論理を育て、仲間に引き入れなければなりません。彼らのアイデアがあなたのすばらしいアイデアの陰に隠れてしまわないように、あなた自身は口を閉じて、新鮮で時には未熟なアイデアを歓迎しましょう。断言する前に質問するように心がけましょう。
 口を閉じている間は、周囲に耳を傾けることを忘れてはいけません。最後に話すことを心がけているリーダーでも、自分が話すまでの間に聞くことができない人もいます。

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Posted by ブクログ 2017年06月27日

アイデアの「発想法」ではなく、
アイデアを何か思いついたとき、それをどう実現するか? に重点をおいて書かれた本なので、

クリエイティブ系の職業以外の人にも十分役立つ本だと思います。

何か新しいことを始めよう、というときに、それを 「今すぐできる次の行動」 に落とし込めなければ、一生実現できない。...続きを読む
だからアイデアを思いついたら、まずは、 「次の行動」 をリストアップすること。

あと、人を巻き込むこと。

人を巻き込んで、 「次の行動」 をどんどん書き出して共有して、実行して・・・ というプロセスの中で、アイデアは実現されていくのだー!

・・・ということを、もっと詳細な具体例を交えて論じた本です。

打ち合わせのときは、ちゃんと 「誰がいつまでに何をやってくるか」 を決めるまでやろう(※)、とか、

そういう発想をこの本から学びました。

※そういうやり方になかなか巻き込まれてくれない「場の雰囲気」というものもあったりするので、難しい部分もありますが^^;

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Posted by ブクログ 2013年02月16日

アイデアを最終製品やサービスに仕上げる(=実現する)ことには、アイデアを思いつくこととは異なる難しさがある。やるべきことをいかにスケジュール内でやりきれるか。

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Posted by ブクログ 2013年01月28日

“アイデアは、発想することより、実現させる方が大切”ーーー。

世に数多あるアイデア発想本とは異なる、アイデア実現させるためのノウハウを記した本。途中まではスティーブ•R•コフィー著『7つの習慣』に似た内容(成果を出すための本だから似てて当たり前か)、中盤の“仲間力”〜“統率力”の章は『7つの〜』よ...続きを読むりもより具体的かつクリエイティブ寄りの内容だったので、勉強になった。

クリエイターにも、“夢追い人”、“片付け魔”、“両刀使い”の3タイプがあり、それぞれが特性を補完することで成果をあげるという説明も興味深い(夢置い人=ジョナサン•イブ、片付け魔=ティム•クック、両刀使い=スティーブ•ジョブスというアップル社の例に納得。)

整理力、仲間力、統率力を磨いてもっとやりたいことやり、成果を出していかんとです。

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Posted by ブクログ 2012年08月22日

具体的にどうすればアイデアを実現出来るかが書かれた本


Facebookのマークザッカーバーグ言う
ガンガン動いてガンガン壊せとか

MITのFAIL FAST AND MODIFY
ににてる

どうやって効率よく
良いアイデアを抽出するのかとか

アイデアをブラッシュアップするのか

自分たちの...続きを読む開発したノートを使えば上手くで生きるよ

的なことが書いてある。

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Posted by ブクログ 2012年07月28日

アイデアを実現するには、発想力だけでなく、整理力+仲間力+統率力が必要。真のクリエイターは、右脳だけでなく、左脳も使って、アイデアを実現してゆくのだろう。

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Posted by ブクログ 2012年01月07日

アイデアは発想よりも実行に課題がある。アイデアを具現化するための3つの要素(整理力+仲間力+統率力)を解説。おもにクリエーター向けを想定してかかれたものであるが、ビジネスのすべてに適用できる。特に、アイデアをオープン化することの大切さを説く。

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Posted by ブクログ 2011年12月30日

アクションステップ(やるべきこと)
レファレンス(参考資料)
バックバーナー(後回しにすること)

ボブ・グリーンバーグの仕事の仕方

夢追い人、片づけ魔、両刀使い
その構成のバランス

ジョシア・ベルの実験
地下鉄の構内で変装して演奏しても誰にも分からなかった
→周囲の人があなたの長所を知らなけれ...続きを読むば、いつ、どこで、どのようにそれを活用したらいいか、わかるはずがない

Noah Briar

Brock Davis

Ji Lee (google creative lab→facebook)

さまざまな波長の人とつながることで、多様なファンと持続的な市場を発見できる

チームづくり
所有感を共有できなければ、周囲の人は心を注いでくれなくなる。お金の問題ではなく、気持ちの問題

プロジェクトを最後までやり遂げる秘訣は、オフィスの中でも外でも「遊びの要素を取り入れる」こと

プロジェクトに最初から完全なコンセンサスを求めようとすべきではない。コンセンサスにこだわると、結局だれも怒らせず、だれも喜ばないものに落ち着く危険がある。チームリーダーは、両極端な意見のどちら側にも存在する、記憶に残る解を斬新な見つけ出し、全員が賛成しなくてもそれを取り上げるべき

リーダーシップとは、他者の頭と心の中に自然なやる気を植えつけ、プロジェクトを彼らのものと思えるようにすること

アイデアは偶然に形になるものでもなければ、幸運によって実現されるものでもない。他人と違うことを行い、それを最後まで追求した結果、クリエイティブな作品は生まれる

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Posted by ブクログ 2011年11月19日

役者あとがきにもあるが、発想についてではなく実行に焦点を合わせた啓発本。整理力、仲間力、統率力という3つを柱にユニークなエピソードがちりばめられていた。ジョブズのような反骨精神を賞賛しながらも、アイデアの秘密主義やワンマンには一間置いた考えはどこか日本的な感じがした。

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