あらすじ
国共内戦、朝鮮戦争、中越戦争などの「歴史」から、劇的に「進化」する最新状況と弱点まで、世界覇権を狙う軍事力の全貌を明らかにする! 2049年までに「世界の最前列に立つ強大国建設」をめざす中国は、猛烈な勢いで軍拡を進めている。習近平は権力掌握後、「反腐敗闘争」で軍の実力者を粛清し、一気に軍事改革を進めた。その結果、海軍、空軍、宇宙軍、核戦力の増強から情報戦の強化まで、人民解放軍の姿は大きく変貌している。しかし元来、解放軍は「国軍」というより、中国共産党の「党軍」としての性格を持ち、特殊な経緯を辿り発展してきた。その歩みを知らずに、実像を知ることは困難である。本書は、人民解放軍の歴史から最新の習近平軍事改革の実像までを詳報し、その脅威と弱点とをすべて描き出す決定版。
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Posted by ブクログ
人民解放軍の誕生から、鄧小平の改革を通じ、今回習近平が行っている軍事改革について述べている第8章までは☆5なのだが、そこからが…
中国独自の宇宙ステーションを「宇宙の戦力化」と再三述べてしまうとか…「宇宙の戦力化」と言うべきなのは、人民解放軍が一貫して開発・運用に関与している衛星打ち上げ能力の方なのでは?
そして、一番酷いのが、一番大事な終章の〆の文章。
「一帯一路には日本の利益に通じる部分もある」とか言い出しちゃう始末。第10章で批判したことは覚えていない様だ。「おわりに」によれば、長きにわたる中国研究者生活における最後の著書になるらしいが、最後の著書の最後の文章が、中国に取り込まれている事を明確に表して終わりというのは、今までの研究とはなんだったのだろう?と思ってしまう。