あらすじ
自分にとって大切な本の「再読」は人生を豊かにする。作家柳田邦男がこよなく愛する、井上靖『あすなろ物語』からゴーゴリ『外套』まで、名作24篇との再会の記。柳田式読書のすすめ。
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Posted by ブクログ
私にも懐かしい本が、柳田氏にも!、と登場することは嬉しい。約50年を経てどう受け止め方が変わったかは、私自身も興味がある。著者もその経験をしている。「風立ちぬ(堀辰雄)」「測量船(三好達治)」「あすなろ物語(井上靖)」「トニオ・クレエゲル」「青春彷徨(ヘッセ)」「異邦人」「千曲川のスケッチ(島崎藤村)」「野火(大岡昇平)」「賢者の贈りもの(オーヘンリー)」など。一方で知らなかった人尾崎喜八の「山の絵本」は新発見。童心に帰るという意味でぜひ読んでみたい。シューマンの「詩人の恋」の「限りなく美しい5月の月に」を何度も口ずさむ場面が出てくるとのこと!文章も美しい。太宰治の「ダス・ゲマイネ」はドイツ語での俗物という意味と津軽弁の「だからダメなんだ」の意味の掛け言葉らしい。太宰らしい。決して読みたいと思わないが・・・