あらすじ
昭和の芸能事件が蘇る骨太ノンフィクション。
「掴んだ“事実”は全部出す」「徹底的に追い詰める」そんな文春砲の手法に最近では批判の声も少なくないが、有名人のスキャンダルへの読者の関心は相変わらず高い。それでは写真週刊誌、女性週刊誌が全盛だった時代、当時の編集者や記者は何をどう取材し、どう伝えてきたのか。ネタ取り、裏取り、張り込み、ネゴ、あつれき…熾烈な取材活動の中で、彼らはたったひとつの“掟”を守りながら数々のスクープを飛ばしていった。女性セブン創刊55周年のいま、その真実をすべて明かす。
●沖雅也 涅槃にて
●百恵さんの大勝負
●ショーケンと墓標
●聖子という空前絶後
●大西結花と失踪社長
●堀江しのぶ 死に化粧
(2018年10月発表作品)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
何十年も前の芸能ニュースだけど、そういう事だったんだーって話がいくつも書かれている。
聖子ちゃんの話、当のアラン本人が、?の状態だったなら一般人は余計に、?のわけだ。
ようやく納得できた。聖子ちゃんって本当に強烈な人だなぁ。
Posted by ブクログ
トップ屋、という職業は週刊誌が興隆していった時代の古語みたいに思っていましたが、それを自認する昭和のライターの思い出ノートです。たぶん、筆者はトップ屋という存在にプライドを持っていて、その秘密はあとがきに記される竹中労とのエピソードから生まれているのだと思います。陽のあたる場所としての芸能界は陽の差し込まないアンダーグラウンドがあってこそ成立し、しかし、咲き誇る花が人間であり、その花を愛でる側も人間であるからこそ、普段見えない部分への興味が生まれ、その好奇心がビジネスになっている、そんな仕事。書かれる側も、書いてくれるな、書いて欲しい、の両方で繋がっているので、まさにフレネミー。でも、ここで登場するニュースは、デジタルでの炎上時代以前の芸能人とタレント事務所とメディアとスポンサーとのまだ人間的な関係性を感じさせます。そう、取材というプロセスが価値があった時代の特ダネです。いまスマホには取材感ゼロのコンテンツばっかりな気がします。それにしても、LGBTというキーワード以前のゲイの問題、運動会での写真が当たり前の時代、プライベートの恋愛では価値が落ちないアーティストの登場、などなど取り上げられる話題は、実は我々の社会も変えてきた先駆けなのかも。芸能人は社会の変革のカナリアか?