あらすじ
戦争で活躍し孤児から救国の英雄となったディアス。
彼は、その報酬として国王陛下から最果ての地を拝領する。
だが、自らの領地へと到着したディアスは、広大すぎる草原に領民がいない、住む家も無い、食料も無い状況で、呆然と立ち尽くすことになった。
その誰一人いないはずの草原で、ディアスは気の強い少女・アルナーに出会う。
彼女の額には、青く輝く“角”が生えていて!?
初めて見る角のある少女とともに歩いていくと、そこには角の生えた人々が住む集落が!
果たしてディアスは領主としてやっていけるのか?
何もない草原で、どうやって生活するのか?
生きていくことは出来るのか???
前途多難な新米領主の日々を綴る剣と魔法の世界の物語が始まる!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
愚直に生きてきた幸薄め脳筋お人好し力自慢系おじさん(35)が、戦果をあげた褒美に草原しかない辺境の地を領土として与えられ、鬼人族の力を借りながら領民を増やそうと奮闘する、日常系寄りのほっこりファンタジー。
苦労の多い人生を歩んできた主人公ディアスの人柄が良く、読者が応援したくなってしまう主人公像の作り込みが上手い。脳筋系という欠点を持っており、自分に自信がなく、驕らず謙虚な姿勢が健気すぎて、読者は皆ディアスを好きになってしまうのではないか。
脳筋系とは言いつつ戦争を経験していることから人並みの警戒心は持っており、戦況を見定めたり人の話を聞いたり必要なときは助言を求めたりと、年相応の振る舞いをしてくれるので不快感がない。
上記の言動と鬼人族の能力が相まって、他の登場人物から好かれ慕われることに対する説得力がある。
前半はストーリー展開がややゆっくりと感じられたものの、言動の理由付けがしっかりしており違和感なく読み進められる。
登場人物の困り事を解決すると決まってほっこりとした展開になり、物語が進むにつれて暖かい気持ちになれる。
個人的にはモンスター討伐時に文字通り力で圧倒する主人公の独白が面白すぎた。
以下、評価ポイント
・世界観の作り込みが徹底している
遊牧民を土台にファンタジー要素を付け加えた設定は独自性があり面白い。
物語の至るところで家屋や家畜や風習に関する描写があるが、いずれも平易な言葉で書かれており読みやすい、分かりやすい、没入しやすい!
・独白調の地の文がクセになる
主人公ディアスの一人称視点で進む語り口は、どこかゆったりしているが説明がくどすぎず良い塩梅。
他の登場人物視点での章もあり、読者は俯瞰して物語を読める。
・各章のタイトル付けが親切
独白調でありながらも物語をより読みやすくしていると感じたのが各章のタイトル(例:時系列+人物名)。
一つの章が短めに設定されておりわずかな空き時間にも読み進めようという気にさせてくれた。
読書嫌いの私にはむしろテンポよく読み進められた物語で、これも仕掛けの一つなのだとしたらよく考えられていると思った。
Posted by ブクログ
『お前ごときが〜』でイラストを担当しているキンタさん繋がりで購入。戦いしか能力のない(しかも脳筋)、35歳のおじさんが主人公。最近は転生やチート主人公が流行っているなか欠点を持っている主人公、もてもてハーレムもなくヒロインに好かれる要因も納得できるものでとても好印象。ファンタジーならではの多様な種族が出てきてこれからの展開も楽しみ。
物語は、始まったばかりで、まだまだ、これから、という感じだけれど、力持ちで強いけれど、お人好しで優しい、主人公が、騙されて、辺境の地に追いやられても、めげずに、領地を富ませ、領民を増やして行くのかな?次巻に期待しよう。