【感想・ネタバレ】視覚文化「超」講義のレビュー

あらすじ

映画、ゲーム、アニメ、PV、アート、CG、マンガ……
本書が初の著書となる石岡良治がその博覧強記ぶりを存分に発揮し、ハイカルチャー/ポップカルチャーの枠組みを超えて視覚文化を語る!

写真や映画の発明とともに大きく変貌した近代から、デジタル画像や動画に至るまで様々な「視覚イメージの記録可能性」が増大し続けている。制作や操作も身近になって、視覚文化そのものが大きな変貌を遂げている。本書は、ありえないほど情報過多な現代の状況を踏まえ、個別領域の知の体系的な密度より、時代と対象領域の広がりと歴史性を重視し、分野間の横断性を強く意識した構成となっている。消費社会における様々な「カルチャー」としての視覚文化を分析することを目指すため「視覚文化」をあえて輪郭を曖昧にすることで考察しようとする。

現代の視覚文化を捉えるには、複数の速度、複数の歴史を「アクセルとブレーキ」ではなく「ギアチェンジ」していくモデルが求められるのではないか、と石岡は言う。わたしたちは消費ではないかたちで視覚文化とつき合うことは可能だろうか。文化のめまぐるしい速度変化にどのように対応すればよいのか?

動画以降の世紀を生きるための、ポピュラー文化のタイム・トラベル。石岡の圧倒的な知識を支える巻末の参考文献リストも圧巻!

「文化の民主化」が徹底されつつある今、まさに必読の書が現れた。
── 國分功一郎(巻末特別対談より)

伝説の男が、「日本最強の自宅警備員」と呼ばれるあの男がついにその重い腰を上げた……!
本書をもって世界は知ることになるだろう、本物の知性と本物の情熱の存在を。そして、石岡良治氏だけが両者をあわせもつことを。
── 宇野常寛

万事に賛否両方の論を用意して丁寧に論じていく、多分著者の身についたバランス感覚で、知らない人間を置き去りに自分の好みばかりに熱中して語る「サブカル」論者に通有の一人よがりとは無縁。さわやかだ。
── 高山宏

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

コンテンツについて学びたいなら必読らしい

2章まで読んだ。
バックトゥーザフューチャーを使ったノスタルジーの考察は素晴らしい。
かなりカルチャーコンテンツの知識がないと吸収できないので、勉強してから再チャレンジしたい。

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2015年06月27日

Posted by ブクログ

情報過多の時代に何を選び取り、いつ消費するか。歩くデータベースとしての教養人(またはオタク)は消滅し、コンテンツは多産多死の状況で生存競争を強いられる。
時間の重層性と消費社会におけるサブカルチャーについて。

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2019年10月17日

Posted by ブクログ

こういった学問的な素養のない僕にとって、著者の抱える問題意識はよく理解できないし、本書の読解もどこまで正確に出来たのか自信が無い。
でも、本書が該博な知識をもとに、多くの資料を渉猟して、きわめてシャープに考え抜かれたものであることはなんとなくわかる。きっとこの方面の研究をしたい人にとっては、必読書になるようなレベルなんじゃないかな。

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2016年05月17日

Posted by ブクログ

 動画以降の世紀を生きるための、ポピュラー文化のタイム・トラベル。映画、ゲーム、アニメ、PV、アート、CG、マンガ…ハイカルチャー/ポップカルチャーの枠組みを超えて視覚文化を語る!

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2016年03月27日

Posted by ブクログ

ゲームが芸術になるためには、なるときの条件とはいかに、と考え込んだ。

一つの主張でまとまっている形態のほうが好き。もっとゲームの掘り下げた話が知りたい。

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2014年07月10日

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