あらすじ
ゴシップ記者、三島ケンスケの前に突然現れたのは娘を名乗る小学5年生ユカ。高校時代に別れた元カノが何も告げることなく産んでいた娘だった。勢いにおされ、週末だけやってくる娘の相手をすることになった三島だったが…!?半熟父娘4コマ出会いの第1章♪
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Posted by ブクログ
「週末親子」ってタイトルの通り、離れて暮らす父と娘が日曜日だけ会えるという設定なのだけど、二人が離れているシーンよりも一緒にいるシーンが圧倒的に多いためにあまり週末しか会えないって印象はない
その代わり突如自分の娘だと言って現れ、頻繁に押しかけてくるユカに困惑しながらも喜びを隠しきれない三島のツンデレっぷりには少しニヤニヤしてしまう
驚かされたのは元恋人である三島とサユリが遭遇するシーンどころか会話するシーンすら描かれなかったことか。メールの遣り取りもしないし、母の日の流れで手紙を書くことになってもそこには一文字も書かれていない。一回だけ三島がLINEを通じて素っ気ない言葉を投げかけているが、それを除けば徹底して二人の交流が排除されている。
そもそもサユリは交際していた三島の前から突如消え、現代になっても消えた理由は明かしていない。なら今も会えない理由があるのかといえばそれはちょっと違うような気もするし、三島も消えたサユリに対して遺恨があるようには見えない
それらの描写も有ってか、この二人は別れて以来全く会っていないはずなのに今も通じ合っているように見えてしまう。三島の不器用な手紙に込められた想いもきちんと届いていたし
そうなるとユカの奮闘には異なる意味が見えてくる。ユカは三島とサユリを会わせようとし、事あるごとに婚姻届を出してくる。二人の仲を取り持とうとしているのだという根気は伝わってくるが、そんなことしなくても三島とサユリは変わらず通じ合っている
なら、ユカに求められる役割は二人のキューピッドになることではなくて、まだ会ってから1年も経っていない三島ときちんと親子の関係になることなのかなとラストの描写を見て思ってしまった
ひとまず三島とユカ、二人の出逢いを中心として描かれた第一巻。次巻以降はどのように親子の絆を作っていくのかな?