あらすじ
6年ぶりの兄の帰郷。大学進学とともに家を出て、一度も帰省しなかった兄との再会に、距離感がつかめなくて緊張する宏太。…しかし、兄からの突然のキス。宏太は思い出した――オレは前から、ずっと前から、兄ちゃんのことが好きだった。幼かった嵐の日、小さな手で兄にすがり、必死に唇を押し付けた。兄弟であるかぎり、恋をしてはならない。でも、もう抑えられない――。
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Posted by ブクログ
タイトル通りの兄弟もの(兄×弟)。義理ではなく実の血縁だけど、つげさんのいい意味で淡々とした作風のおかげで近親相姦という響きにつきまとう厭らしい生々しさはない。どこにでもいる普通の兄弟が、ふとしたきっかけでお互いに肉親への純粋な思慕から一個人として惹かれ合うようになる経緯が自然で、内に孕むひそやかな熱情にどきどきする。黒髪兄が常時色気だだ漏れでやばーいエローい! 素直な弟くんも兄を意識しまくってて可愛いし、ヒルの傷止血シーンや縁側で兄を想って宏太が泣き眠るシーンとかたまらん…! 大好きなヘビロテつげ作品。
Posted by ブクログ
兄弟モノは大の苦手で、読み終えるまで
「義理?義理?」と待ってましたが
期待の一言は出ませんでした・・・。実か・・・。
ただ、そんな私が読んでも
不思議と嫌悪感はない、切ないストーリーに
なっていました。おそらく、家族がこの兄弟以外
直接出てこないからかもしれませんが
同性、しかも兄弟という高い高い壁がそこにある
それでも“好き”の感情は抑えられない
その辺りの表現は、伝わってくるものがありました。
つげさんの絵柄も、イヤじゃない雰囲気を作ってるかな。