あらすじ
これまで「こども哲学」はテレビ番組になったり、有名小学校で導入されたり、
国際バカロレア(国際的に通用する大学入学資格)のプログラムに含まれる「哲学」との関連性で語られたりするなど、
どちらかといえば学校現場での教育プログラムとしての側面にスポットライトを浴びてきました。
しかし、本書は学校ではなく家庭内、つまり「親子」で哲学対話をすることをテーマとしています。
著者はNPO法人こども哲学おとな哲学アーダコーダの代表理事を務め、
キャンセル待ち続出の超人気講座「こども哲学ファシリテーター養成講座」の主宰者です。
・わが子にすぐ手をあげてしまう
・子育てよりも仕事を優先してしまう
・習い事を押し付けてしまう
・ひとり親家庭
・特別な支援を必要としている
本書はこうした悩みを「こども哲学」に出会うことで解消した親御さんに、著者自ら取材し、その意義や効果に迫る内容です!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
こども哲学の紹介とその感想を伝える本。
主に保護者と著者の対話形式になっている。
こども哲学とは、自由に発言し、相手の意見を尊重する対話の場。
結論は必要ではないし、沈黙も自由。
ディベートとは異なり、相手を論破するものではないらしい。
心に残ったことは以下。
・具体的な効果は不明だが、手応えがある
・子供の意外な思いに驚く
・対話自体が楽しい
・大人も変化(成長)する。
幼児〜小学生の親にオススメです。
Posted by ブクログ
子ども哲学で変わるのは、子どもじゃなく大人の方なのかも。
大人と子ども、特に親と子という権力構造から逃れて話せる雰囲気を作り出すのはなかなか難しい。
Posted by ブクログ
こども哲学という物についての筆者の説明と他の参加者たちの考えが対談形式で進んでいた。考える、主体性、協調性、能動的に動くためにいいことなんだろうと感じた。色々な人の思いや、考えに触れることができ面白かった。しかし終始対談であったので、筆者のことも哲学への思いや内容はふわっとしか読み取ることができなかった。
Posted by ブクログ
子ども哲学を実践する親たちと著者の対話集。
得るものも多かったけれど、子ども哲学についての方法論が書かれていることを期待していたら思っていたものとは違った印象。
・子どもの話をよく聞く
・子どもにも考えがあるのだと理解する
などは、個人的にすでに意識しているところでもあり、間違っていないという再確認になった。
印象に残ったエピソードは
●嫌な習い事を辞めたいと、論理的に説得してきた子どもの話。
「僕が100やりたくて、ママが0やりたい習い事は、結局やってない。だから、ママが100やりたくて、僕が0やりたい習い事は、もうやめるべきだ」と。筋が通っているし、僕とママが対等だと主張できる関係が築けていることも素敵だなと思った。
●お金も地位もない自分が子どもに残してあげられるのは考える力=哲学だというママの話。
ポジティブシンキングでも、ロジカルシンキングでもなく。すごく納得できる意見だった。