【感想・ネタバレ】仕事。のレビュー

あらすじ

「私と同じ年の頃、何をしていましたか?」
「悩んだとき、どう乗り越えましたか?」
川村元気が12人の巨匠に学んだ、仕事で人生を面白くする力!

大人になってからのほとんどの時間、僕らは仕事をしている。
だとしたら僕は人生を楽しくするための仕事がしたい――。
映画プロデューサー、作家として躍進を続ける川村元気が、
仕事で世界を面白くしてきた12人の巨匠に聞いた「壁を乗り越え、一歩抜け出す」唯一無二の仕事術!

【本書より】
●山田洋次――批判する頭のよさよりいいなぁと惚れ込む感性が大事です。
●沢木耕太郎――僕はあらゆることに素人だったし素人であり続けた。
●杉本博司――やるべきことは自分の原体験の中にしかないんです。
●倉本聰――世間から抜きんでるにはどこかで無理をしないといけない。
●秋元康――時に判断を間違えるのは仕方ない。大切なのは、間違いを元に戻す力だ。
●宮崎駿――何でも自分の肉眼で見る時間を取っておく。作品を観ることと、物を見ることは違うんです。
●糸井重里――人間は仕事の一部分でしかない。だから、どうやって生きるかを面白くやれ。
●篠山紀信――世界をどうにかしようなんて、おこがましい。大事なのは受容の精神です。
●谷川俊太郎――人類全体の無意識にアクセスできる仕事であればいいんじゃないかな。
●鈴木敏夫――最近はみんな丁寧に物をつくるから、完成したときには中身が時代とズレちゃう。
●横尾忠則――自分が崩落していく感覚の先に新たな道を見つけることも多いと思います。
●坂本龍一――勉強とは過去の真似をしないためにやるんです。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

20200507_仕事。
山田 「これだけあいつがやりたいと言うなら、ひょっとして、ひょっとするのかも」というか、みんなが反対したけどものすごくやりたい人が一人いた案件のほうが、成功する確率があるんじゃないかな。

沢木 僕が書いた『凍』という本のモデルでもあるソロクライマーの山野井泰史さんってすごい人がいて、“アルパインスタイル”といって、集団ではなく一人で登れる山を最小限の荷物で数日で登頂して下りてくる。だけど、一人で登れない山もあり得るわけで、そういうときにソロで生きられる力のある人が緩やかなパーティを組むのが、何かを達成するときにはいちばん強い。だから、大切なのは「どこにいてもソロで生きられる力をつけろ」ってことなんですね。新たなパーティに誘ってくれる人がいるとき、参加できる準備をしておくことが生き方の理想型だと思う。場合によってはみんな個性が強いから、喧嘩になっちゃうかもしれないけどね。

秋元 僕が55年生きてきて思うのは、二つの道があったとして、慎重に、間違っちゃいけないと思って選んだ道でも、人間は間違えてしまうもの。常に正解のほうになんか進めないんだよ。だから、間違った道を行っても、戻ってくる力さえ磨いておけばいい。間違いとか失敗とか全然関係ないって感じで、何度でも甦ってきて、たまに「やっぱりアイツの右ストレートはすごい」っていう仕事をするやつが、最もクリエイティブだよね。

坂本 時間をかけてやったところで、いいものなんてできないですよ。半年でも1週間でもやることはさほど変わらないし、締め切りが目の前にこないと動かないでしょ。

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2020年05月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

仕事について12人の巨匠たちへのインタビュー集。

仕事に悩む30代にささる。僕は今、心から「仕事がしたいです」と言えるのだろうか。金のため、もしくは立場上、なんとなく働いているのではないだろうか。

ただ、悩みに対する答えは書かれていない、どのビジネス書にも書かれていない。仕事をしながら、答えは自分で見つけるしかない。ここには仕事のヒントがある。

僕のヒントになったのは以下でした。(ネタバレ)

(糸井重里)「イチゴをのせなくてもおいしいショートケーキをつくるのは大前提ですよね。でもイチゴがなくてもおいしいと、特にプロ同士は結構そこで喜んじゃう。のせるイチゴが見つからないと“うれしさ”がないのに。」「要するに作品ですって満足するんじゃなくて、商品にして満足する」

(坂本龍一)「一生懸命自分が考えて発明したつもりでも、やっぱり何かに似ていたりってことはしょっちゅうある。つくるっていうのはそういうことですよね。」
「勉強するってことは過去を知ることで、過去の真似をしないため、自分の独自なものをつくりたいから勉強するんですよ。」

(横尾忠則)「最初から「お互いここまで」みたいなラインや役割分担ができてしまうと、つまらないですよ。越境してみたり、寸足らずだったりということが重要。人間関係の中で生まれることを大事にするのが本来のコラボレーションだと思います。」
「僕だって立体をつくりたいとか映像をやりたいという気持ちはあることはあるけれど、絵の中でやろうと思えばできてしまう。建築をやりたいと思うなら、絵の中に自分のつくりたい建築を描けばいい。」

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2024年06月08日

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