あらすじ
近未来。
ロボットに育てられた「ななちゃん」は、同じ境遇の天才科学者「八津くん」とともに研究生活を送っていた。
ある日、死の病に侵されて八津くんは倒れる。
ななちゃんは彼を救う治療法を開発するための時間を稼ぐために、コールドスリープを提案する。
八津くんは自らが生み出したクローンたちとななちゃんを残して眠りにつく。
目覚めると数十年後、八津くんの眼の前には年老いたななちゃんとさらに増えたクローンたちがいた。
八津くんは手術によって救われたが、年老いたななちゃんの寿命は今にも尽きようとしていた。
八津くんが眠っていた間に勃発した戦争で世界は荒廃し、兵器となったロボットやAIを人類は憎悪するようになっていた。
ななちゃんは、残された命を地球を浄化するロボットの開発に捧げていた。
そのロボットを生み出すことで、人間とAIを和解させようという夢を持っていたのだ。
病床に臥せったななちゃんの側で、八津くんとクローンたちはその遺志を継ぐことを誓う……。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ツイッターでアボガド6さんのイラストをよく見て、この人が描いた漫画なんて絶対面白いし好きなやつだ!と思って買ってみた。やっぱり好きだった。人間とは何なのか、人間らしさって何なのか。タイトルの意味が分かって、想像するこの後の世界があって、どうか平和であって欲しいと願ってしまう。
Posted by ブクログ
どんなにクローンが作られようと、その人はこの世にたった一人…全く同じ環境で行動しない限り、ロボットでさえも、この世にたった1体のロボット。
簡素に言ってしまうと、コールドスリープもので、クローンもので、AIもので、ディストピアな世界の中で如何に生きるかで…『500年の営み』などが好きな人には刺さる予感がする…。
その世界はもう自然物ではないのでは?と思ってしまう人には刺さらないかもしれない。どんなことが人為的に行われていようと、その首謀者がほぼ人間の仕業だとしても、地球上で起こる事象の一つでしかない。人間の性である種が絶滅するのも、人間が排出する二酸化炭素で地球温暖化が進むのも、全て人間が行なって、自分たちの首をじわじわと絞めている。この地球の主役は地球。人間はその地球の上に間借りしている生き物の一つに過ぎない。