【感想・ネタバレ】唇に微笑 心に拳銃のレビュー

あらすじ

若林誠、29歳。一介の営業マンとして働きながら、脳裏には暗く巨大な野望を秘めていた。格闘技と銃の腕前を磨き、ついに行動を開始する。現金輸送車襲撃、資産家が貯め込んだ脱税金の強奪――次々と凶悪な犯罪を重ね、大金を掴むが、その欲望はとどまることがなかった。次なるターゲットは30億円の現ナマ。だが、背後には怪しい男たちの影が忍び寄っていた……。

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Posted by ブクログ

途中から展開についていけず、な一冊。冒険小説だけれど、冒険しすぎだって。現実離れしてる。

二十九歳の若林誠はプレハブ住宅の営業マン。業績は常にトップで真面目とは言い難いが売り上げはある。だが若林そんなことでは満足しなかった。銀行輸送車襲撃から始まり、資産家の脱税した金の強奪。次第にエスカレートしていく犯行と同時に、裏の顔が表の顔へと変貌してゆく。

途中までは精悍な一匹狼な男のハードボイルドチックな物語(なんだそれ笑)で楽しかった。文章も巧いし、エロティックなシーンも雰囲気があって。
でもね犯行を重ねるうちに、そしてそれがどんどん凶悪になっていくうちに訳が分からなくなってきて。仕舞にはハーレム云々の帝国かよ! え、どうしてそうなったの、と冷めてしまった。無理だよ、と。
まあね、エンターテイメントだっていうのはよおおおおく解るの。ただしやりすぎなんだよ。読者を楽しませるっていうより壮大な男のロマン譚なんだ、という自己満足に見えてしまった、ごめんなさい。
うーん、大藪春彦、もう少しは読んでみよう。

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2012年12月03日

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