あらすじ
映画『ゴッドファーザー』のモデルにもなった“伝説のマフィア”ラッキー・ルチアーノ。その末裔である男は、今日本に根を下ろし、生きている。シチリアに生まれ、ニューヨークで思春期を送り、世界各地を回った末に23歳で行き着いた日本。持って生まれた才覚を活かし、大金を稼ぐようになるまでそう時間はかからなかった。マフィアでありながら、ヤクザとしての顔も持った過去。その壮絶な半生がここに初めて語られる――。
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Posted by ブクログ
「ゴッドファーザー」も好きだしとても興味深い内容であった。アンダーグラウンドのことは、別の世界のことと割り切ればとても面白いと思う。しかし、この主人公マリオの壮絶な人生を読書の中で共にするうちに、あまりにも近いところにアングラな世界がはびこっていることを知り、とても怖くなった。そして、違法行為、暴力、黒い関係さえも自慢げに語られ、マフィアは何よりもファミリーが大事だと言っておきながら、親族内の裏切りでファミリーが瓦解していくことに、かなりの違和感を感じずにはいられなかった。
それでも最後には足を洗い、本当の幸せというものを見出せたということで締めくくられ、安堵した。