【感想・ネタバレ】サラブレッドに「心」はあるかのレビュー

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Posted by ブクログ

タイトルにあるとおり、主にサラブレッドの「心」を中心として、サラブレッドについての様々な質問に対して、実験・検証等をもとにした筆者の回答が示される。
一口馬主をやっているので、特に育成段階での話に興味を持てた。放牧地の大きさ、形はどういうのが適切か、従業員の数と繋養頭数の比の大小により気性に差が出るか・・・という実験、検証は実に面白く読めた。
残念ながら、競馬予想や一口馬主の成績向上に直結する本ではないが、それらの趣味の中心となるサラブレッドがいかなる生物であるか、ということについて非常に勉強になる一冊であり、大変におすすめです。

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2018年05月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

短いコラム集でサクサク読めるサラブレッドのお話。
色々な観点から馬のことが知れるが、話の途中からやや論点がズレている時があるような気がする話も多く、「結局どうなのか?」という所が分かりにくい場合があった。
データ的にはキチンと裏が取れているもの、取れていないものがあるので仕方がないとは思うが、結局はよもやま話感は否めなかった。
ただ、前半の競走馬の体についての話は個人的に知らなかった構造が多かったため満足。
ただもう少し図や写真なども絡めて深堀りしてもらえると更に分かりやすかったとは思う。
結局は「心があるか」という題名の謎は解けず。
でもどういった物に注意しているか、どういった要因にメンタルが左右されるかという事はわかった。

とりあえず、競馬場でゴール前でものを投げたりするヤツは、馬にも人にも悪だという個人的結論。

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2021年04月30日

Posted by ブクログ

競馬新聞とかだと「過去10年の同一レースのデータ」を使って何らかの予想なり傾向を導き出そうとする記事があるんだけど、そんなサンプルサイズ10で言えることなんて統計学的にほとんど何もないわけ。それをさ、さも「データを使ってるから客観的だ」みたいに主張してくるんで、何を言ってるんだこいつはと思うことが多々あるのです。
そんなわけで競馬関係の情報はあてにならないものが多いから、あまり期待してなかったんだけど、これは良い本でした。「おとなしい馬は勝ちやすいか」とか「馬の性格に遺伝的な特徴はあるのか」といった内容について、統計学を踏まえた考察が展開されています。読んでも馬券の成績には影響はないでしょうが、サラブレットに詳しくなれると思います。

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2018年04月27日

Posted by ブクログ

著者は、JRA研究所で馬学講座を担当している方で、以前、自分も栃木の研究所に著者のセミナーを聞きに行ったことがあります。
この本では、馬とはどのような生き物かという観点で、競争馬を分析しています。内容は、競馬ファンの素朴な質問に答える形式で書かれて大変読みやすく、紹介されている事例は、雑誌や競馬関連本で知っている事も多いかったけれど、著者の色々な経験がユーモアを交えて紹介されていたのが良かったと思います。
馬の習性の研究というのは、馬の行動に対する仮説を立てて、観察を行い、統計的に分析するという地道な作業のようです。仮説の証明に至らないケースも多いようで、失敗談も紹介されています。色々なケースを試してみて、馬の様子を観察する。上手く行けば、馬に対する知見を得られる。それを1つ1つ繰り返して検証する。競馬ファンの素朴な疑問に答えるために、様々な検証結果が必要ということのようです。
生き物を理解するというのは大変なことで(これは人間にも当て嵌まると思うが)不確定要素が多く、それが競馬という競技の魅力になっていると思いました。

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2018年10月10日

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