【感想・ネタバレ】カスタマーサクセス――サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則のレビュー

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Posted by ブクログ

ー マーケティング部門では、最終的な成否の指標は見込み客の創出(つまりパイプライン)である。カスタマーサクセス部門の場合、最終的な指標はヘルススコアだ。今、カスタマーサクセス部門におけるカスタマーヘルスをマーケティング部門のパイプラインに例えたのは、偶然ではない。

売上のパイプラインとは、要するに成約の可能性や成約時期や取引の規模といった将来的な行動の手掛かりなのだ。このパイプラインが、営業担当副社長の予測値として入力されることになる。カスタマーサクセス担当副社長にとって、ヘルススコアは同じ手掛かりをもたらしてくれるものだ。正確なヘルススコアは、リテンションやアップセルの可能性、リスクなど、将来的な顧客の行動を教えてくれる素晴らしい手掛かりなのである。

結局、カスタマーサクセス部門が行うことはすべて、ロイヤルティを生み出すためのものでなければならない。そのロイヤルティを長期的に計測する指標が純リテンションであり、短期的な指標がヘルススコアということだ。 ー

これはCS部門とかCX部門の話ではなく、経営の最優先課題であり、営業部門がしっかりと押さえるべき分野の話である。

とても勉強になった。

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2022年10月29日

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顧客の創造(顧客に選ばれる)ことが事業の本質である限り、カスタマーサクセスはその本質的な機能であり、従来型の売り切り分業型のモデルは、顧客がただ単にその効用を正確に認知・評価できなかったから成り立っていたといえる。顧客がより情報を広く収集し評価するようになれば、選ばれるのは目的達成できた(サクセスした)プロダクトであり、故にサービスは新規セールスだけでは成り立たない。セールスやマーケティングをカスタマーサクセスの元行うデザインが重要だが、根底からそこに変革することは難易度が高い、だからこそ差が生まれる。

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2022年03月12日

Posted by ブクログ

カスタマーサクセスとして既に働いている方や、転職を考えている方にオススメ。

これを読んで面接に臨んだら、「しっかりカスタマーサクセスのことが理解できている」と思って頂けたようです。

カスタマーサクセスってどういう仕事か分かったけど、具体的にどういうことをしなければならないのか?というのが理解できる本です。

カスタマーサクセスとして、定期的に読みたい一冊。

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2021年01月06日

Posted by ブクログ

【本の概要】
第一部 カスタマーサクセスの歴史、組織、必要性
第1章 サブスクリプションの津波
第2章 カスタマーサクセス戦略
第3章 定期収益型でないビジネスにおけるカスタマーサクセス
第二部 カスタマーサクセスの10原則
第4章 カスタマーサクセスの実践
第5章 正しい顧客に販売しよう(原則①)
第6章 顧客とベンダーは何もしなければ離れる(原則②)
第7章 顧客が期待しているのは大成功だ(原則③)
第8章 絶えずカスタマーヘルスを把握・管理する(原則④)
第9章 ロイヤルティの構築に、もう個人間の関係はいらない(原則⑤)
第10章 本当に拡張可能な差別化要因は製品だけだ(原則⑥)
第11章 タイムトゥバリューの向上にとことん取り組もう(原則⑦)
第12章 顧客の指標を深く理解する(原則⑧)
第13章 ハードデータの指標でカスタマーサクセスを進める(原則⑨)
第14章 トップダウンかつ全社レベルで取り組む(原則⑩)
第三部 CCO、テクノロジー、未来
第15章 最高顧客責任者(CCO)の登場
第16章 カスタマーサクセスのテクノロジー
第17章 未来はどうなっていくのか

【感想】
色々な所で読んでおいた方がいい!と言われつつもまだ手をつけていなかったがで、ようやく読むことができた。カスタマーサクセスという用語は、大学最後の約1年で人材系の会社でインターンをしていて、そこでもよく聞いたワードであった。どうやらカスタマーサクセスだけで1つの部署があるらしい、ということは知っていたが、具体的なその部署の重要性や何のためになぜ行うのかまでは把握していなかった。聞き慣れてはいたが意味は理解していなかったものをようやくかみ砕けたという感じだった。

【学んだことのまとめ】
第二部で実践的なアドバイスが書いてあるが、正直難しかった。しかし、今の時代にカスタマーサクセスは避けては通れないということはよく理解できた。ITが急速に普及している現在、サービスを受ける者(顧客)は1つのサービスに簡単にアクセスできるようになり、簡単に辞められるようにもなった。顧客の流動が激しい時代となり、”いかにして自分の顧客を自分のものにし続けられるか”が、会社の利益増大に繋がる。顧客のフォローを行い、顧客が真に満足をしないと、すぐに別のサービスに移行されてしまうのである。
かなり簡略化してしまうが、それを防ぐために重要なのが、「カスタマーサクセスが非常に大切であることを理解し、企業活動に反映させること」「テクノロジーをうまく利用すること」であると考える。テクノロジーを利用する必要がある理由は、「カスタマーサクセスの実践には常にデータが必要であるから」「すべての顧客のカスタマーサクセスを、すべて人手で解決することは物理的に不可能であるから」の2点である。

【これから意識していきたいこと】
テクノロジーの普及によりカスタマーサクセスが誕生し、より一層テクノロジーの利用が求められる、という構図はなんだかおもしろいなと思う。自分にできることは、”テクノロジー”という難しそうなモノを避けずにしっかり勉強すること(情報を見える化するにはエクセルなど使いこなす必要もある!ということも身に染みました・・)と、既存の顧客を大切にする意識を持つことです。(顧客などど呼ぶのはまだ自分には早い気がしますが・・)
本の中で、「顧客の成功は自社の成功」と書かれてあったのがとても印象的でした。簡単な言葉だけど、本当にその通りなのではないかと改めて感じています。自分(や自分の会社)が成功したい!と思うのなら、変に難しいことを考えるのではなく、とにかく目の前にいるお客さんのためを思って全力を尽くすことが何より重要なのではないかと思います。

納得もでき非常に興味深い内容でしたが、自分が想像していた以上にカスタマーサクセスの奥は深く内容は難しかったです。ただ、上記のような意識を入社前に持つことができたのは良かったです。これから忙しくなっていく中、学ぶことが増える一方で大切なことを見失うこともきっとあると思います。でもその時に、一歩立ち止まって考えられる余裕があればいいと思うし、何に立ち止まらないといけなのか、「立ち止まりリスト」的なものを自分の中で持っておこうと思います。その中の1つに、「とにかく目の前にいるお客さんを大切にする」ことも加えようと思います。

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2020年03月31日

Posted by ブクログ

カスタマーサクセスに関する本の中で最も理解しやすいです。

カスタマーサクセスの概念自体、最近できたものなので、概念自体が曖昧です。でもこの本は必要な箇所を適切に例を用いて説明したり、体系だった説明で理解しやすかったです。

カスタマーサクセスに興味がある人には必読です。

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2019年09月29日

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自分達のサービスにとって優先すべき顧客は誰なのか、データに基づく分析を基に選択し集中する。
SaaSモデルによって顧客の行動データが分かるようになったからこそ、ここまでやれるし、やらなければ永く愛されるサービスは創造できないのだと身が引き締まった。
やれることは沢山ある。

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2018年12月24日

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カスタマーサクセスに携わる人以外でもめっちゃ学びが多いと思う。カスタマーサクセスの人にとっては必読。
どんな商品も仕事もロイヤリティは絡んできて、その持続の重要性、持続のために何をすべきかを事例を基に教えてくれる。
アメリカの主にITの先進的な企業は、徹底的に考え抜かれているね。その考えを持つ日本企業は数えるほどじゃないかな。。

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2018年11月22日

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カスタマーサクセスの仕組み作りにとっても有用な内容。
マインドセットに配慮された方法論は、一読の価値があります。

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2018年06月18日

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カスタマーサクセスの考え方が体系的に整理されており勉強になった。
・顧客は3つのカテゴリに分類でき適切な管理方法を探る
・顧客にとっての成功や、実現するためのカスタマーサクセスを定義し、計測する
・チャーンに関しては、計測方法、期間、状態を定義し、防止に努める

【メモ】
2章
・CSは全社巻き込んで進める
 プライオリティ高めるために、リテンションと売上に報酬を付けるのも1つ
 顧客ごとの責任は1人に持たせる

3章
・顧客は3つのカテゴリに分類できる
 ハイタッチ、ロータッチ、テックタッチ
・テックタッチに対して打合せなどせずとも、定期的にメールでアプローチするだけでもリテンションなど大きく変わる
 →サービス利用企業へのCSと取り組みをもっと考えるべき

5章
・誰にでも販売すればいいのではなく、正しい顧客に販売すること
 解約理由を分析して傾向を出したり
 正しい顧客に販売するために報奨出したりの工夫が必要
「チャーンの90%は販売時に起こる」
・特にハイタッチへの販売を誤った場合のインパクトはかなり大きい

7章
・顧客を大成功に導くために必要なこと
①顧客はどうやって成功を測定してるか
②顧客はその価値を達成してるか
③顧客は提供したサービスからどんなCXを得ているか

8章
・カスタマーヘルスにより、顧客の現状を把握し、管理する
・将来の行動やその時期を予測し、うまく管理できるようになる

9章
・顧客のカバレッジモデルに応じて、担当案件数やミーティング頻度など決めるべき(ハイタッチで5〜15件程度→これ以上持つとかなり厳しい)

11章
・タイムトゥーバリューの多くが実装に関するものだが、問題は実装にかかる時間ではなく、価値にかかる時間である

12章
・チャーンを計測するために
 ①計測方法を決める
 ②計測期間と頻度を決める
 ③予測値を決める
 ④チャーンの疑いある状態と間近な状態の定義方法を決める
 ⑤報告方法を決める

13章
・Saasモデルが持つ大きな利点の1つは、顧客の利用状況を計測できる点

14章
・顧客にとっての成功やカスタマーサクセスを定義し、計測できる状態か?
・定期的に製品部門と会話しカスタマーサクセスの改善を進める

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2023年04月01日

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どこかのwebサイトで、教科書的な扱いで紹介されていたので、購入。

ひさびさに300ページ以上の書籍読んだ。
メモしながらだったし、ページが進まない…

勉強にはなりました。
少しは実践するかも。

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2022年12月08日

Posted by ブクログ

カスタマーサクセスの重要性についてその基礎から学べたのが良かった。この一冊では実行に移すにはまだ足りないと感じているので、さらに勉強を深めていきたい。

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2021年06月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

前半 CSがなぜ必要か?
後半 CSの10大原則

前半
サブスク型のビジネスモデルは顧客にとってハードルか低く受け入れやすくなっている。
ロイヤリティを高め、チャーンを減らしアップセルする必要がある。

後半
セグメント、ヘルススコア、クイックウィンが重要。

セグメント→最適な顧客の想像と現実を照らし合わせる
ヘルススコア→チャーンとアップセルの事前察知
クイックウィン→顧客が求めている成果をいち早く形にする

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2021年03月01日

Posted by ブクログ

訳したものなのでどうしてもアメリカの企業や個人の話が出てきて読みづらい部分はある。
しかし内容自体は現在の業務と直結するものが多く、非常に勉強になった。

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2020年08月15日

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ITサービスにおけるSaaS、サブスクリプションビジネス、所有から利用へという価値感の転向・・・。近年のこうしたビジネスの環境変化に対応して、企業が新たに備えるべきケイパビリティとして”カスタマーサクセス”について、その語義を明確にしつつ、このケイパビリティを実現するために、豊富な経験・事例に基づく10の法則を体系化したのが本書である。

教科書的な一冊として、カスタマーサクセスとは何かを手っ取り早く理解するには非常に良い。10の法則の中では、顧客の解約リスクやアップセル/クロスセルによる増収等の機会を早期に発見するための手法として、カスタマーヘルスという定量的な指標が紹介されるが、社内の様々なシステムに散逸的に存在するどのようなデータを用いて、どのように定量化のロジックを組むのか、という観点は実務面での示唆が大きかった。

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2020年01月02日

Posted by ブクログ

会社で借りたいわゆる「青本」。

ソフトウェア時代は売り切りからサブスクへ→イニシャルだけではなくアップセル、クロスセルが売り上げを左右する→チャーンレートの引き下げが肝→顧客が実際に使って価値を感じてもらわないといけない
って流れを説明した本。

歴史の部分は読む価値があるが、じゃあどうするって部分は、これから研究されていくような段階な気はする。

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2019年04月15日

Posted by ブクログ

訳本にありがちなわかりにくさやギャップはあるものの、今後の顧客との関係性を会社に説明する知見はある程度得られたのではないかと思う。

サブスクリプション型のビジネスが増えていく中、瞬間的な売り上げ(数値)ではなく、「販売後のユーザー体験の結果が次の売り上げを生む」ことに重点を置いていることについて異論はなさそう。

とはいえ、BtoCの事業体の場合、顧客の痛みを取り除くことを第一目的とするCSの視点から見ると、CSは要望対応型の組織として、相変わらずコストセンターと位置付けられているところに若干のもやもやが残る。

本の最後にあるスターバックスや「現在の理想的なカスタマーサクセス」を冒頭に持ってくれば、具体例のイメージをつかむことができるのではなかろうか。

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2018年07月22日

Posted by ブクログ

まだ読書中。カスタマーサクセス部に所属している身としては教科書のような本。
約1年半前の『セールスフォース・ドットコムの挑戦 世界は顧客が変える』にも概念は記載されていたが、それを具体的に体系化している。歴史(背景)から組織の関わり、実践における原則と今後を記載。自分の現組織や仕事内容とのGAPやモヤモヤ感が見えてくるので良い。
組織として離れ小島では機能せず、また、導入支援だけでもダメで、トップから推進及び組織間連携が必要なことは納得。
具体的に記載あるももの、自分ところのサービスや製品に置き換えて考える必要はある。
なかなか一言では言い表せないので、
もうゆっくりと少し読み進めてみることにする。

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2018年07月20日

Posted by ブクログ

カスタマーサクセスの重要性と考え方、運用方法について学べる、実用的、基本的な本。なぜカスタマーサクセスが重要であるのか、顧客の成功を念頭に考えることと、その考えを念頭にサービスとその組織、事業運営をどのように作っていかなければならないのか、その時の注意点などについて一通りのことは書かれている。特に、カスタマーサクセス部門がどうあるべきか、成功を続けるためにどのような打ち手を打っていくべきか、データの活用、おくべき指標などについては詳細に述べられている。SaaSに限らず、また提供しているサービスによってあるべき姿は異なると思うので、本書を鵜呑みにせず参考にしつつも、その企業にとって適切なものは何かをよく考えて設計する必要がある。

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2024年05月09日

Posted by ブクログ

読み応えのある本でした。
内容は満足でしたが、ちょっと読むのにパワーが必要でした。カスタマーサクセスとカスタマーサービスの違いや、評価項目が具体的で理解が進んだ。

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2021年11月20日

Posted by ブクログ

 …顧客満足とカスタマーサクセスは必ずしも同義ではない。サブスクリプションモデルにおいては、企業は常に顧客が勝利するよう働きかけ続けなければいけない。うまくいっている企業では、1日も欠かさず顧客の成功を目指している。自分の成功のことは考えていないのだ。どの顧客も最高の経験をすべきだし、成功に向けたゆるぎない献身を企業から受ける価値がある。しかし、成功は標準化できるものではない。そのことを理解している企業が、最大の報酬を得られる。

 …一般的には、2種類のロイヤルティがあるというのが定説だ。心理ロイヤルティと行動ロイヤルティである。または、感情ロイヤルティと理性ロイヤルティと言われることもある。…ロイヤルカスタマーには、そうすべきと考える人(行動または理性の側面)と、そのブランドや商品が好きだからという人(心理または感情の側面)がいるのである。ベンダーやブランドとしては、後者の方がずっと好ましい。…
 心理ロイヤルティは構築するのも維持するのもずっと大変である。

 …実は、カスタマーサクセスとは、心理ロイヤルティを生み出すための手段なのである。

 「カスタマーサクセス」という言葉を使うとき、そこにはまったく異なるものの密接に関係する3つの概念がある。
 ①組織
 ②原理原則
 ③理念

 カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違い
財務上の性質:収益ドライバー/コストセンター
活動:先回り型/要望対応型
指標:成功重視型/効率重視型
モデル:分析中心/人手集約
目標:予測性/応答性

■カスタマーサクセス10原則
①正しい顧客に販売しよう
②顧客とベンダーは何もしなければ離れる
③顧客が期待しているのは大成功だ
 困難な時期は、関係を固める機会でもある。「一番硬い鉄を作るのに必要なのは地獄の炎」という言葉もある。
④絶えずカスタマーヘルスを把握・管理する
⑤ロイヤルティの構築にもう個人間の関係はいらない
⑥本当に拡張可能な差別化要因は製品だけだ
 重視すべきなのは、直感的な製品にすることだ。顧客との打ち合わせがいつも機能性やすでにある機能の使い方に関する話で終わっているとしたら、付加価値を生み出す機会を逸していることになる。そもそも、製品を理解するのに膨大な時間がかかるようでは、魅力に乏しい製品とみなされて誰にも使ってもらえない。
⑦タイムトゥバリューの向上にとことん取り組もう
⑧顧客の指標を深く理解する
⑨ハードデータの指標でカスタマーサクセスを進める
⑩トップダウンかつ全社レベルで取り組む

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2021年11月07日

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カスタマーサクセスを考えるうえで勉強になる部分も多いが、全体的にやや内容が冗長で楽しく読めるという感じではない。

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2021年07月11日

Posted by ブクログ

カスタマーサクセスの概要を知らないところから基本を学ぶにはちょうど良かった。
翻訳しているということもあり、少々無理のある訳もあったため若干の読みづらさはある。

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2021年05月27日

Posted by ブクログ

・アクセスの良さや安さなどの行動や理性の側面で「そうするべき」と判断する行動ロイヤルティと、心理・感情的な心理ロイヤルティがある。カスタマーサクセスは心理ロイヤルティを生み出すための手段
・顧客を離さず喜ばせることを「二次収益」という。転職後の利用や口コミ・紹介による利用の拡大
・カスタマーサクセス部門は能動的であり、カスタマーサポートは比較的受動的
・カスタマーサクセスには予測性が必須である。顧客が電話する必要を感じる前に、カスタマーサクセスの担当者は話すべき相手を見つけることができるようになる
・従業員全員に対して、リテンションと売り上げに取り組む動機づけを平等に与えれば、それは会社が両方共を重視しているという強いメッセージになる
・機能だけでなく、導入しやすさがデザインの基準になる
・機能より顧客を引き付けられるかどうかのほうが重視される
・基本パッケージにすべての機能を入れるのではなく、アップセルできるようなモジュールを作ることが求められる
・サブスクリプションは出発点でしかない
・人はただ、自分の決定に誇りを持ちたいのだ
・信頼できるアドバイザーとして活躍するために、社内調整の段階では、正しい顧客への取り組みというメッセージをぶれずに確認しなければならない
・顧客を大成功に導くために「顧客はどうやって成功を測っているのか」「顧客はその価値を達成しているか」「その過程で顧客はあなたからどんなカスタマーエクスペリエンスを得ているか」を知る必要がある
・重視すべきなのは、直感的な製品にすることだ。顧客との打ち合わせがいつも機能性やすでにある機能の使い方に関する話で終わっているとしたら、付加価値を生み出す機会を逸していることになる
・顧客が自立できて価値をもたらすようによく練られた製品は、カスタマーサクセスに欠かせない(あると便利程度の目新しい機能をつけたがるベンダーが多いが顧客の社内プロセスはそんな機能を使いこなせるほど成熟していないことも多い)
・Churnとリテンションの報告の軸:注文種別(新規、追加、更新)、更新時のアップグレード・ダウングレード額、SKUごとのダウングレード理由、撤退理由
・カスタマーサクセスはどこから始めるべきか→成功を定義すること
・顧客のやり取りからもっと多くの情報を得るために、高品質な情報をすぐみられるようにする
・旅先では慣れ親しんでいるものが非常にいいことだ。スターバックスは当初は利便性から行動ロイヤルティを高めたが、その後心理ロイヤルティを高めた

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2021年01月31日

Posted by ブクログ

積読を同僚&友人との読書会で消化。B2Bに寄った内容だか、心理ロイヤリティに至るまでカスタマーの成功を突き詰める方法論のテキストとしては参考になる。残念なのは全体を統一する筆者の存在感が薄くバラつきや重複があること。

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2020年12月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ポイント
サブスク→乗り換えコスト低→チャーン防止→カスタマーサクセス(NPS/LTV向上→ハイタッチ、ロータッチ、テックタッチ→顧客の課題解決)

ーーーー【原則】
1 正しい顧客に販売しよう
→間違った顧客の意見を聞いてもプロダクトの改善につながらない
 悪評につながってしまう

2 顧客とベンダーは何もしなければ離れる
→継続的なサポートが必要

3 顧客が期待しているのは大成功だ
→ドリルがほしいのではなく、抱えている問題を解決したい


4 絶えずカスタマーヘルスを把握・管理する


5 ロイヤルティの構築に、もう個人間の県警はいらない


6 本当に拡張可能な差別要因は製品だけだ
→製品の本質が顧客の事業にマッチしていて、使いやすい商品ではないと、顧客は継続して使ってくれない
 顧客が自立できて、価値をもたらすようによく練られた製品はカスタマーサクセスに欠かせない

7 タイムトゥバリューの向上にとことん取り組もう
 →すでに顧客の人の方がお金を使ってくれる?
 →お得意さん戦略

8 顧客の指標を深く理解する
→顧客の課題を予測するために、数字を計測して対策をうつ。
ーNPSとかLTVの数字が大事になってくる。


9 ハードデータの指標でカスタマーサクセスを進める


10 トップダウンかつ全社レベルで取り組む
→組織の利益に貢献する重要な部分だから


【感想】
・原則自体は、サブスクリプションだからといって、顧客提供価値に特別新しい原則はないけど、
 デジタル化の傾向もあいまって、これまでは把握できなかった顧客の満足度やエンゲージメントなどがわかるようになって、改善できるようになり、差別化要因の一部になった印象。印象としてプロダクト開発の延長線的なイメージで原則として、製品価値がないと、どんだけカスタマーサクセスを作り込んでもだめっていうのは、納得→その文脈の中で、D2Cみたいなより顧客に密着したモデルが出てきたのかなっていう印象。

→拡張性の課題
 →いかにハイタッチを減らして、テックタッチを増やすか。
  高単価の商品に関してはハイタッチでやる。→テクノロジーに頼る部分と、人力で対応する部分を分ける。(対応の優先度付、)
 →ツールとしても便利なツールありますかね??現状、CRMとかSFAとかは導入時の学習コストとかは高いイメージ

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2020年10月13日

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SaaSなどサブスクリプションのビジネスではバイブル化しつつあるため、世間一般的な常識として考えられているものを知るためには必読だと思う。

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2020年02月14日

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くやしながらあまり理解できなかったので再読します。

カスタマーサクセスとは本質的に、リテンション率とLTVを最大限引き上げることを目標として、カスタマーエクスペリエンスに特化した組織のことである。

■ カスタマーサクセスがもたらす利益。
1.チャーンの減少と管理、
2.既存顧客の契約金額増加、
3.カスタマーエクスペリエンスと顧客満足度の向上

■定期収益型でないビジネスにおけるカスタマーサクセス。カスタマーサクセスという言葉は、ロイヤルティの創出、特に心理ロイヤルティの創出という言葉の言い換えに過ぎない。

■10の原則
1.正しい顧客に販売しよう。
2.顧客とベンダーは何もしなければ離れる。
3.顧客が期待しているのは大成功だ。
 ・顧客はどうやって成功を測っているのか。
 ・その指標からすると、顧客は成功しているのか。
 ・成功の過程で顧客はどんな期待をしているのか。
4.絶えずカスタマーヘルスを把握・管理する。
5.ロイヤルティの構築に、個人間の関係はいらない。
 ・自社の事業に合った指標で顧客をセグメントする。
 ・セグメントごとに顧客カバレッジモデルを決める。
 ・対象モデルごとに顧客とのやり取りの指針を決める。
 ・顧客とやり取りする頻度を決める。
 ・強固なロイヤルコミュニティを構築して顧客同士を結びつける。
 ・顧客のフィードバックループをつくる。
6.本当に拡張可能な差別化要因は製品だけだ。
7.タイムトゥバリューの向上にとことん取り組もう。
8.顧客の指標を深く理解する。
9.ハードデータの指標でカスタマーサクセスを進める。
10.トップダウンかつ全社レベルで取り組む

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2019年12月03日

Posted by ブクログ

正直、読み進めにくい。

経営キーワードを効率よく「知りたい」秀才には便利な一冊かも知れない。
実ビジネスを「やる」人が動機付けされたり、やってきた経験を頭の中で整理するのに役立ったり、ハッ!と気付かされたりする本ではない。後者を期待して手に取った私には残念な本だった。

内容は、「サブスクリプション型のビジネスをやるには、カスタマーサクセス組織・活動も必要だ」というもの。

記録に残って記憶に残りにくい文章で、読み進めるのに引き込まれる要素がほとんどない。
体系化された内容として辞書的に用いるには良いと思う。

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2019年08月17日

Posted by ブクログ

『サブスクリプション』、『サブスクリプション・マーケティング』と続けて読んで、カスタマーサクセス部門が多くの企業では当たり前にあるというのを知ったので、『カスタマーサクセス』というタイトルのこの本に手を出してみた。サブスクリプションモデルの効果的で持続的な実現のためにカスタマーサクセスが必要となり、サブスクリプション・エコノミーは、さらに広く考えるとカスタマー・エコノミーとつながるとも言える。企業とカスタマーの力関係は技術の力もあってか変容を遂げ、カスタマー・ファーストでなくては生き残ることができない世界になりつつある。

カスタマーサクセスとは、チャーンレート低減、ARPU向上、CXおよび顧客満足度向上のために必要となるものだ。こう聞くとカスタマーサクセスは通信業界でもとても重要どころの話ではない。このカスタマーサクセスと、単なるカスタマーエクスペリエンス、顧客管理(CRM)、カスタマーアドボカシー、カスタマーサポートといった似たような概念との違いと関係をしっかりと意識をしておかないといけない。例えば、最高のカスタマーエクスペリエンスとは、必要なときに誰かが助けてくれることではなく、助けが必要になる頻度がどんどん減っていくことである。
著者は、ARR (年間定期収益)やMRR (月間定期収益)といったこれまでとは違った財務数値を管理するべきだと説く。このARRもしくはMRRを上げていくためにカスタマーサクセスが多くの企業で喫緊の課題になっているというのがこの本の主張だ。そして、カスタマーサクセスとは、結局のところ心理的ロイヤルティを生み出すための手段だという。

第II部の実践編として銘打たれたパートは、ハイタッチ、ロータッチ、テックタッチといった活用する概念や論点を揃えた上で、様々な会社のカスタマーサクセス部門に近い人によって書かれたもので、複数人による著作にありがちだが、統一性やロジックが読み取れないことも多く、なかなか読み進めるのが辛かった。
書籍としては結局第II部が飛ばし読みになり、満足感が低かった。著者が読者をカスタマーと捉えて、カスタマー・サクセスを成果として追い求めたのであれば、決して成功していない、と言いたい。それとも、自分は誤った顧客であったのだろうか。

0
2019年07月21日

Posted by ブクログ

p90
サブスクリプションモデルは
予測可能な収益とロイヤリティ
を得ることができる


これは、会社も顧客も望んでいること
(人はただ自分の決定に誇りを持ちたいのだ)


p28
カスタマーサクセス
顧客が自社製品の価値を最大限に引き出せるように手助けする人物


収益ドライバー(契約更新・アップセル)
能動的
成果重視型(会社の売り上げという金銭的な利益をもたらす)
分析中心(先を見越した予測分析)
予測性(顧客が電話する必要性を感じる前に、
カスタマーサクセスの担当者は話すべき相手をみつけることができるようになるのである)




p74
カスタマーサクセスの他部署に対する影響
同じくらい人員が配置されたり、権限・報酬をもつべき。


p80


営業部門への影響
・自社製インを使って長期的に成功できる顧客のみがマーケティングと販売の対象になる
・初回契約に対しては、特にLTVを議席にするものの場合、あまり重視されなくなる
・更新への意識が全社的に高まる
・洗剤顧客に設定される期待値が引き上げられる
・オンボーディングを確実に行って顧客が成功し続けられるよう、 
 ノウハウの移行をアフターサービスの準備にこれまでより注意が払われる
・更新やLTVに対しても報酬制度が定められる


p81
製品部門への影響
・自社製品の指標として投資利益率(ROI)が設定される
・自社製品の実装が容易になる
・機能だけでなく、導入しやすさがデザインの基準になる
・機能より顧客を惹きつけられるかどうかのほうが重視される
・デモ版の品質よりも性能のほうが大切になる
・基本パッケージにすべての機能を入れるのではなく、
 アップセルできるようなモジュールを作ることが求められる
・顧客が自立しやすくなる


p84
サービス部門への影響
・カスタマーサポート部門の問題解決方法が適切ではなかった
・緊急事項をカスタマーサポート部門で対処する時間が長すぎる
・顧客はレポートの作り方に関するトレーニングを受けたが
 必要なレポートの付く近田は理解していない
・オンボーディング部門が行った設定では、顧客が求めている使用事例の解決につながらなかった


p176


カスタマーヘルスを管理する


カスタマーヘルスの計測には明確な目的があるのだ。
低い点数が出たときに何とかして顧客をマイナスの道から切り替える方策が必要となる。
行動を起こすのだ。
ただ観察して考えるだけではなく、何かしなければならない。
これは営業担当が「パイプラインにある案件の段階がもう180日間変わっていない」と報告しているようなものだ。






p136


自分の顧客が競争相手のほうをむくのをやめたいなら、
顧客が確実に自分の製品やサービスをつかって成功するようにしなければならない。


考えなければならないのは最も成功している顧客が不満そうにみえる場合もあることだ。
このような状況が起きやすいのは顧客があなたの製品や組織の限界を超えようとしているときだ。
あなたの製品最大級からの価値をえていて、単にもっと欲しいと言っているだけなのである。










p148
ほぼ例外なく、ピラミッドの下に行くほどリテンション率は下がる。
このことが心底納得できれば、1~2社の顧客に集中しすぎてプロセスと
製品といった規模の変化に左右されない総合的な側面を犠牲にすることもなくなるだろう。


p106
カスタマーサクセスの提供方法
~テックタッチの場合~
ユーザーグループ
カスタマーサミット
コミュニティ(ほかの顧客とアイデアを共有したり、バーチャルで会話をしたりできるポータルサイト)










p80
営業担当もまた顧客の長期的な成功を心から願っている
だがやはり、営業部門の動機付けと長くしみついてきた短期的な思考が邪魔をしてしまうのだ
極論を言えば、最終的にはリテンション担当者に、販売契約への拒否権さえ与えてもいい。

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2019年10月11日

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