あらすじ
日本ミステリー文学大賞新人賞が誕生してから20年。幅広く活躍を続ける受賞作家から、大石直紀、岡田秀文、新井政彦、望月諒子、嶺里俊介の5名が「街」をテーマに競作。普段、ぼんやりと見えている風景、行き交う人たちの何気ない行動……その中に数々の謎が潜んでいる。5つの味わい深い短編を収録した、珠玉のアンソロジー第1弾!
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Posted by ブクログ
珠玉のアンソロジー。
収録作『外れの家』(望月諒子さん)が特に面白かった。
住宅地から外れた家に住む銀行員の女性のサイコホラー。
辛いね……と思いながら読みすすめた。焦りや恐怖が丁寧に、かつ情緒的になりすぎずに描かれるので、自然と感情移入する。巨大な脅威がひとつ来る、というよりは、じわじわと絞るような恐怖が細切れに襲ってくる感じかな。
本人からするとものすごく大きいけど、他者からは分かりづらいような出来事の連続。
恥ずかしいと思っていなかった、っていうのは大事なところ。こういった空気を作った周囲にも問題はあるのかもしれない。
自分自身が主人公になった気持ちで読んでいたのに、最後に見せる妖艶な微笑みで、彼女は急に読者から存在が切りはなされた存在になる。
他人の心など完璧に理解はできないもの。
ゆっくりとした破滅の結末は妙に美しくて清々しい。
Posted by ブクログ
望月諒子氏の「外れの家」がおもしろかった。ある神戸の山里、周辺で振興住宅が発展する中、発展から取り残された農村の藁葺き家に住む女性銀行員。そのコンプレックスと末路