【感想・ネタバレ】変幻自在!現代右玉のすべてのレビュー

あらすじ

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全国の右玉党に捧ぐ!

「皆さんは右玉にどんな印象を持たれていますでしょうか? 千日手狙い、受け身、玉形が薄いなどと思われているかもしれません。しかし私は、攻守のバランスが取れた戦法で、陣形の隙のなさで玉形の薄さをカバーできている戦法だと考えております」(まえがきより)

右玉が変則戦法の一つと考えられていたのも過去のこと。現在では角換わりや矢倉、雁木といった最先端の定跡の中にごく普通に右玉の変化が現れます。

玉を固めるのではなく、バランスで戦う。常に全局面的な視点が求められる戦法ですが、その分使いこなして勝ったときの爽快感は他の戦法では味わえないものがあります。
それが「右玉戦法」が昔から一部の将棋ファンの心をわしづかみにしてきた理由なのでしょう。

本書はそんな全国の右玉党に捧ぐ一冊。

著者は自身も右玉を得意とする天才・青嶋未来五段。多様化する現代右玉の最新形を余すところなく解説してくださいました。まさに「現代右玉のすべて」の名に恥じぬ内容となっております。

右玉党の、右玉党による、右玉党のための戦術書。

本書を買わずに現代右玉は語れません。

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Posted by ブクログ

現代角換わりでは48金29飛車型の相腰掛け銀、いわゆる新先後同形が主流だが、その分深く研究されており覚えることも多い。プロの角換わりの将棋なんて見ても、僕のような弱小アマにはちんぷんかんぷんである。という訳で、比較的覚えることが少ないであろう右玉を最近はよく指している。未だその感覚を掴めたとは言えないが、自分と同格(アマ初段二段)相手には互角ぐらいに戦えていると思う。
右玉は、玉飛接近すべからずの格言に逆らい玉を右側に囲うのが特徴だが、勿論ただ格言に逆らっているだけでなくそれなりの理由がある。というのも、普通の角換わりだと相手が攻めてくるのは左辺なので、それから予め遠ざかっている意味合いがある。ただ、囲い自体は堅いとは言えず、堅さというよりは寧ろその広さを活かした独特の指し方が重要になってくる。剛の受けというより柔の受けという感じだ。
本書は(僕がいつも指す)オーソドックスな角交換右玉に加え、矢倉での右玉や風車(かざぐるま)も扱っている。右玉は千日手も辞さずのカウンター戦法という印象だったが、右玉側からの積極的な攻めも詳しく紹介されていて勉強になった。

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2021年02月21日

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