あらすじ
米国で一大センセーションを呼んだ衝撃の書
イエスは平和と愛を唱えた救世主ではなく、剣をとることも辞さない革命家だった――。〈ナザレのイエス〉の弟子たちが遺した文献、史料から、聖書には何が創作され、何が史実から落とされていったかを細密に分析。キリスト教がいかにして世界宗教へと飛躍したかを明らかにし、全米を震撼させた衝撃のベストセラー。解説・若松英輔
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Posted by ブクログ
聖書において、救世主(キリスト)イエスとして描かれている人物を歴史的な知見から改めて見てみる本作。
そこで描かれているナザレのイエスは、地上における「神の国」の樹立を目指して、弟子たち軍団を集めながらガリラヤ全土を歩き回り、社会の大変革を企図していてた熱烈な革命家であり、エルサレムの神殿の司祭階級の権威に楯突く魅力ある伝道者でありローマの占領に反抗して敗北した急進的なユダヤ人ナショナリストである。
こんな熱意の溢れる彼だからこそ、弟子たちは彼を信じ、彼の跡を継いだり彼の権威の上に行こうとしたりせずに、救世主として描いたのだろう。
最終章らへんのパウロの暗躍などは読んでいてとっても納得できるところがあり面白かった。