【感想・ネタバレ】その悩み、哲学者がすでに答えを出していますのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

〈学んだこと、印象に残ったこと〉
・時間を空間的に2次元のように捉え、「たくさん予定を埋める=充実している」と考えるのではなく、もっと自由に時間を使うことで濃密な時間を過ごすことができ、その時間が過去や未来にも繫がる4次元的な時間になることで、自分らしく過ごせる
・お金を得ることを目的にするのではなく、楽しんだ結果、お金という結果も付いてくる
・困難を分割する(ハードルの高いゴールをいきなり目指すのではなく、目指す段階を区切って物事に取り組んでいく)
・人は失う悲しみの方が得られる喜びより2.5倍感じやすい
・選択肢が少なかったり、他人に判断を委ねた方が楽に生きられる
・SNSなどで承認欲求を満たすのではなく、未来に残るような物事など、もっと大きなスケールで承認欲求を満たすことが本当の満足に繫がる

〈全体を通して〉
すべての考え方を日常に照らし合わせて実践できるわけではなさそうだったけれど、多くの先人が悩み、苦しみながらそれぞれ生きやすくなるための考えを巡らせていた事実に勇気をもらった。
さまざまな考え方に触れたことで視野が広がり、もう少し肩の力を抜いて楽な気持ちで日々を過ごせそうだと感じた。

本書の中では苦しみを修行のように捉える考え方が多く登場したが、現代では仕事も苦しみを伴うものではなく、楽しむことが大切という考えも一般的になっているので、現代の哲学者の考え方もぜひ知りたいと感じた。

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2024年05月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

種々の悩みに対する答えを先人たちの哲学とからめて紹介してく形。

その哲学者の入門編のような形。
より深く知りたい場合の推薦図書も提示されていて、その多くを読みたくなってしまった。

注釈が長めで少し読み進めにくさあった。

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2021年03月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【こんな時によめ】
哲学あんまり知らないからちょっと知りたいな、哲学を普段の日常生活に生かしたいってとき

【心に残った文章】
将来食べていけるかわからない:アリストテレス
「快楽は本来、『活動(エネルゲイア)』にほかならず、それ自身目的(テロス)なのである」
「エネルゲイア的な行為」とは「今、自分にとって楽しく充実しているという状態」がそのまま「すでに成し遂げた成果」になること。
目的を度外視してプロセスにのめりこむことが、「目的達成を優先する思考」が追い求める「良い結果」を、あくまでも結果的に、導いてしまう経験。
A.自分が向いていると心から感じられる作業に全力で打ち込み、充実した手応えを感じながら、毎日を生きている人を世界が放っておくことはない。

緊張してしまう:ブッダ
仏教で最も重要な概念「縁起」
縁起:様々な原因に「縁」りて(寄り集まってきて)、ものごとが「起」こるということ。
つまり、この世間で起きるものごとはすべて「縁起」であって、であればすべてのものごとは「無常」、つまり「実体を持たない、一時的なもの」なのです。
全ては無常だから、プレゼンも終われば過ぎ去っていく。緊張する感情も自分が「自信がない」「ほめられたい」「みとめられたい」など感情的な原因を縁せているだけ。
A.瞑想することで、悩む人から悩みを観察する人になればいい。

思い出したくない過去をフラッシュバックする:ニーチェ
生というものがぐるぐる円環していて、幸せで楽しい体験も、思い出したくもない失敗の体験も、同じように因縁でつなぎ合わされて、めぐりめぐっている。(永劫回帰:原子の種類と数は変わらないのだから、無限の時間の中でものごとは繰り返される。歴史には進歩や前進はなくただ変化するだけ。)
振れ幅の大きい人生こそ愛し、楽しめ。

カーネルマン
人間は「利益についてはより確実な方を選ぶ傾向があり、損失についてはリスクをとってギャンブル的な選択肢を選ぶ傾向がある」ということを実験で見つけた。
損失は利益を得る喜びの2.25倍苦しみを強く感じる。
「選択の心理学」アイエンガ―:人は選択肢が多いと、選ぶこと自体を放棄してしまう傾向がある。

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2020年05月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

世の中には一流のビジネスマンや経営者、作家などによって書かれた、人が抱く様々な悩み(例えばお金持ちになりたい、嫌いな上司がいる、やりたいことがないなど)に答える自己啓発書やビジネス書があるが、それらの悩みに対し歴史上の哲学者・思想家が答えるというコンセプトの本は本書だけであろう。一流の人たちが書いた自己啓発書を読むのも良いが、たまにはこういった哲学者・思想家という人類の悩みや叡智について深く考え続けた者達が悩みに答えるというような本を読むのも良いだろう。

本書は26人の哲学者・思想家達が私たちが抱く様々な悩みに対しどのような考え・答えを出しているかをまとめた本である。各哲学者の顔やその背景・哲学、悩みに対する答えなどが分かりやすくかつ簡潔に書かれており、哲学について広く浅く知るにはとても良い本だと思う。また、各セクションの最後には、悩みに答えた哲学者に関する著者オススメの本も掲載されており、これを機にそういった本格的な哲学の本を読むのに進んでも面白いだろう。

全員を紹介するわけにはいかないので、気になった悩みとそれに対する哲学者の答えを書いてみようと思う。

1.「やりたいことはあるが、行動に移す勇気がない」
ルネ・デカルト A:「困難を分割せよ」(壮大な夢も本気で取り組める小さなゴールにすれば、夢は夢でなくなる。)

2.「嫌いな上司がいる。上司とうまくいっていない」
バールーフ・デ・スピノザ A:「嘲笑せず、嘆かず、呪わず、ただ理解する」(起こること全ては必然であり、最初から決まっている。嫌いな上司が嫌なことを言うに至った経緯や人生、その他全てを世界の表れとして理解してあげる。そうすると魂の平穏を得られる。)

3.「やりたいことがない。毎日が楽しくない」
道元 A:「生活全てが禅である。」(日常の全てが悟りを開くための行為であり、何かの役に立てると言う考え方をやめて、今ここ、この私に徹すること。一心不乱に徹底的に取り組み、自分のことを考えるのを忘れてしまうと、自意識が小さくなり生きる歓びを感じられるようになる。)

本書は是非これから哲学を読む人のためにオススメしたい本である。また、既に哲学を読んでいる人にとっても参考になる内容が載っていると思う。

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2020年04月02日

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