あらすじ
「将来が不安」「お金がほしい」「死ぬのが怖い」
これらの現代人の悩みははるか昔から私たちを苦しめていた人類共通の悩みです。
であるならば、哲学者たちはこれらの悩みに答えを出しているはずです。
平易な言葉で哲学を学べて、あなたの悩みが解決する1冊です。
「将来、食べていけるか不安」⇒アリストテレスが答えを出しています。
「忙しい。時間がない」⇒アンリ・ベルクソンが答えを出しています。
「お金持ちになりたい」⇒マックス・ウェーバーが答えを出しています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
Before
悩みに対し過去の偉人はどう解釈したのか知りたい.
Contents
ウェーバー:人間を突き動かすエンジンはお金ではない.情熱,個人的な物語である
デカルト:人生でどうしてもやりたいことを分割,年月日時間に落とし込み.小さなゴールを達成すれば次のゴールを達成する気にもなる.
ジルドゥルーズ:会社やめたくても,片手間に自分のやりたいことをのびのびとやっておく.考え方次第.周りにどう思われようがやりたいことはやってやる精神
ブッタ:緊張や不安は,承認欲求や焦りなど感情からくるもので,終わると消滅する.結局世界は無常で過ぎ去っていくものなので,過去の記憶や未来の不安に拘らず,今ここに集中する.瞑想して第三者目線になり,悩む人から悩みを観察する人に.これは客観視する働きを持つ,脳の背内側前頭前野の効果.
ニーチェ:辛いことがあったら,それを乗り越えよう頑張ろうという気持ちが湧いてくる.苦しいことを超えるステップが重要
ジャックラカン:承認欲求はSNSの相手などという小さな他人ではなく,大文字の他者から認められること.これは神や100年後の人々のような大きな存在.そのためネットから離れ,知る人ぞ知る世界に行く.
ホッブズ:心配性は良いこと.臆病であることが生き残るための条件.色々考えることができ生きながらえるために不可欠,心配は
フーコー:おかしいことや常識となっていることは歴史的視点から疑う
アドラー:下に見られていることは自分ではなく相手の課題.自分がそう感じてしまうのは自分の課題,努力すべきことがある.内的要因と外的要因は分けて考える.自分の人生なので
スピノザ:受け入れる哲学.上司が変なこと言ったとしても,相手の経緯や人生の現れとして受け入れてあげる
カーネマン:選択肢にモヤモヤがあるならクリアになるまで判断を保留.自分で決めれることには限界がある
Awareness
今まで悩んだら他人に聞いたりネットで調べていたけどそれは浅い.
過去の偉人の言葉を参照し,必要ならその原著を読む
To do
人生で何か悩んだことがあればこの本を読み返す
Posted by ブクログ
【before】この本を読む前の私は、これらを知りませんでした。
・資産運用の利益率(リターン・R)が労働所得の伸び率(グロース・G)を上回っているのが現代。R>G である限り、資本主義は持続不可能な経済格差を生み出し続ける。ピケティ
・認知科学の世界では、大きな問題にゼロから取り組むことをアルゴリズムと呼ぶ。それはコンピュータにしかやれないようなハードな作業。
・小分けにしたり、コツを考えたりして取り組みやすいものにすることをヒューリスティックス(簡便なやり方)と呼ぶ。
・手に負えないサイズ感を小さくするのが、デカルト的アプローチ。
・物語を結ばない映像の羅列を見ると、脳は体に「眠っていいサイン」を送る。
・人は脳内で物語を作り出すことで興奮状態になる。これを逆手に取り、物語を生じる煩悩を断ち切ることで精神を休ませる。
・脳には頭の中を客観視(メタ認知)する背内側前頭前野という器官がある。
・日常生活すべての心の苦しみを減らす知恵を、ブッダは2500年も前に体系立った総合的なプログラムとして整えてくれていた。
・人間はもう徹底的に自由で、本質というものがない。夜中にいきなり旅に出るとか、本当に何をしたっていい。誰も、自分が何をすべきかは決めてくれない。しなければいけないことも、あるようで実は何もない。人間は対峙存在である。
・人間は自由の刑に処せられている。自由に呪われている。サルトル
・サルトルの行動を突き動かしていたのが、彼の外見的コンプレックスだった。
・「神は死んだ」現代、超越的な存在「神」が人生の意味を担保しない世界で、永劫回帰のニヒリズムを肯定し生き抜く者のことをニーチェは超人と呼んだ。
・
【気づき】この本を読んで、これらについて気づきを得ました。
・私の行為が私の人格全体から出てくる時、私は自由である。ベルクソン
・穴を見つけることで資本主義から逃げ出せる(実は穴だらけ)ドゥルーズ
・のびのびと生きるやりようをドゥルーズは「逃走」といっている。
・リゾーム(根茎状の組織)概念、組織にとらわれない個人の多種多様なネットワーク(マルチチュード)が資本主義の矛盾に対抗し得る。
・あらゆることが、寄り集まっては流れ去る現象である。
・瞑想することは、悩む人から「悩みを観察する人」になること。
・自己イメージとの同一化から距離を取ることができることが、実存主義哲学においては重要な考え方。
・あらゆる自己イメージの束縛から自分を解き放ち、自分の可能性を開いていける。
・人間は、自身を「何かになろう」とプロジェクトにすることができる生き物。
・人間だけが所与(ギブン、与えられた)の自分を否定して、あらゆる囚われから自由であることができる。人間とは、彼が自ら作り上げるものに他ならない。
・ヴァルネラブル(傷つきやすい)だが、最大の対抗力は忘却である。
・「不幸な体験がなければいい思い出もないわけで、両方があるから人生は辛く、そして楽しい。その振れ幅の大きい人生をこそ愛し、楽しめ」永劫回帰の思想
・行動重視の社会では、自分の能力をギリギリまで使って真剣に課題に取り組むといった「する体験の強さ」で自分の達成感や万能感が得られる。
・時間を忘れて没頭(フロー体験・最適経験)する作業は、能力を限界まで使うので他のことに関心が向かわず、そののめり込みから静かな高揚感と幸福を味わう。
・普段から能力に合う課題に熱中する人は、内部が肯定感や有能感で満たされステータスを他人と比較する気にもならないし、必要もない。没我、エクスタシー状態。
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【TODO】今後、これらを実行していこうと思います。
・「今この瞬間のやりたいこと、やるべきことに熱中せよ」アリストテレス
・どうすれば最も上手く手抜きできるかを考える(ヒューリスティクスの発想)
・発言も資料も、どの切り口なら最少の情報量で最も相手をハッとさせるか。
・困難は分割。この数分でもこれならやれる、と小さなパーツへと分割する。
・ゴールを適切に分割した一歩が、目の前の一歩なのか?
・行う全ての行動の裏にデカルト的思考を憑依させる。
・いろんな方面に逃走線を引いておく。
・逃げられる場所(アジール)を複数確保しておく。
・隙間時間を見つけて自分の好きなこと、重要な仕事をやってしまう(それができるかは気分転換の技術にかかっている)
・誰にも煩わされないまとまった時間を日常的に確保する。
・今、ここに集中する。
・経験する自分以上に「それを俯瞰する自分」を鍛える。
・自分への思い込みを解き放ち、社会にどんどんコミットせよ。サルトル
・社会参加(アンガージュマン)しあり方を自由に選び、選んだ中で責任を果たす。
・失敗を恐れず果敢にチャレンジし続ければ、力の限り精一杯生きたといえる。
↑「ディオニュソス的な生」
・来た依頼に自分の持てる限りの力を出し切る。
・
Posted by ブクログ
〈学んだこと、印象に残ったこと〉
・時間を空間的に2次元のように捉え、「たくさん予定を埋める=充実している」と考えるのではなく、もっと自由に時間を使うことで濃密な時間を過ごすことができ、その時間が過去や未来にも繫がる4次元的な時間になることで、自分らしく過ごせる
・お金を得ることを目的にするのではなく、楽しんだ結果、お金という結果も付いてくる
・困難を分割する(ハードルの高いゴールをいきなり目指すのではなく、目指す段階を区切って物事に取り組んでいく)
・人は失う悲しみの方が得られる喜びより2.5倍感じやすい
・選択肢が少なかったり、他人に判断を委ねた方が楽に生きられる
・SNSなどで承認欲求を満たすのではなく、未来に残るような物事など、もっと大きなスケールで承認欲求を満たすことが本当の満足に繫がる
〈全体を通して〉
すべての考え方を日常に照らし合わせて実践できるわけではなさそうだったけれど、多くの先人が悩み、苦しみながらそれぞれ生きやすくなるための考えを巡らせていた事実に勇気をもらった。
さまざまな考え方に触れたことで視野が広がり、もう少し肩の力を抜いて楽な気持ちで日々を過ごせそうだと感じた。
本書の中では苦しみを修行のように捉える考え方が多く登場したが、現代では仕事も苦しみを伴うものではなく、楽しむことが大切という考えも一般的になっているので、現代の哲学者の考え方もぜひ知りたいと感じた。
Posted by ブクログ
現代人が持ちそうな悩みについて、古今東西の哲学者などの思想による解釈を紹介しています。
一つ一つのテーマについてはすごく短くしか説明がないのだけど、もし興味を持ったら、参考図書もそれぞれ紹介されています。
きっとその参考図書はとっても難解なのだろうけれど(^^;、この本の解説は、かなり噛み砕いて、わかりやすくなってます。
いろんな哲学について、広く浅く知ることができます。
現代の悩みにも通じる、ということは、人間って古代から変わらないんですね…。
Posted by ブクログ
自己啓発本的テイストで数多くの哲学者の考えに触れている。さくっと読めて面白かった。さらっと書いてあるので原著を読んでみたくなるし、実際すべての章に推薦図書を載せてくれているのが親切。
Posted by ブクログ
あらゆる悩みについて哲学者のこの考え方をしてみたらと、提案してくれる一冊。
大事なポイントが太字になっているため、そこだけ読む飛ばし読みでも十分要点をつかめる。忙しい方にもいいかも。
解説も分かりやすくて本当におすすめです!
各哲学者についての推薦図書が載っているのがいいと思ったポイントの一つ。
Posted by ブクログ
人生は悩みの連続。どうしようと思った時、自分以上に、その悩みを深く考え抜いた先達がいる。それが哲学者。
短絡的にそれが正解とは言えないかもしれないが、考え方の一つと捉えて、ネガティブケイパビリティの精神にて思い悩み続けるのが、生きているということかもしれない。
Posted by ブクログ
シンプルに分かりやすく説明してくれる良書です。
どんな偉人でも悩みがあったはずです。
悩みを通して本を読むことで、深く共感して読むことができるかもしれません。
Posted by ブクログ
哲学を学びたくて読んだ。とても分かりやすく噛み砕いてくれていて、いろんな哲学者の考え方に触れることができ楽しかった。他にも哲学の本を読もうと思った。
Posted by ブクログ
その思考がその悩みを解決するのか…!っていうのが多かった。それが納得できないものもあったけど、哲学者たちが示してきた思考や哲学が、実際の社会や個人に対してこんな風に意味や価値を持つのか、と学ぶことにも繋がった。
興味深いものはやっぱり自分が持っている悩みに近いものだったけど、シンプルに知識増えたし、教養を身につけられた気がする。
Posted by ブクログ
ライトなタイトルなので、色々な相談を哲学のエッセイを使って回答するのかと思えば…。
基本はそうなのだが、質問に対して一人の哲学者の価値体系を用いて詳細に説明がなされていて、結構本格的な哲学の入門書になっている。
ライトに読むつもりだと予想が外れる。
それなりに読みごたえがあってよかった。
Posted by ブクログ
悩みは、親友 あとがきに書いてある悩みは親友と言うことだ。悩みは、人生において消えるものではなく、適切に付き合っていくことと言う考えは確かにそうだなと思った。仏教の思想でも、ありのままを受け止めると言う言葉があるが、そんな悩みと向き合っていく様々な方法が書かれていた。現代人が抱えている悩みと言うものは、すでに先人たちが、その悩みにどうの家やっていくか、考えつくされたものであると言う事は、気持ちを楽にさせると感じた。
Posted by ブクログ
悩みをスッキリ解決してけれる訳では無いが、自分よりずっと頭が良い人々の考えや哲学者及び哲学について知るきっかけになった。デカルトやニーチェ、ダニエルカールマン等々について、彼等の書いた書物を読んでみたくなる。難しいんだろうな…
Posted by ブクログ
「忙しい。時間がない」、「自分を他人と比べて落ちこんでしまう」、「嫌いな上司がいる。上司とうまくいっていない」、「死ぬのが怖い」など、25の現代人の悩みについて、過去の哲学者が導き出した答えにふれることで、それらの日常の悩みを解決する糸口をみつけるとともに、哲学者がその答えに至ったプロセスをたどりながら、哲学に興味をもち、ふだんの思考の枠をひろげてみるというコンセプトの本。
コンセプトはとても面白いと思ったが、どうしても個々の内容は薄くなってしまっているように感じ、悩みへの回答としても牽強付会感は否めなかった。
ただ、悩みへの回答になっているかということを度外視すれば生き方のヒントにはなる部分は少なくなく、また、古今東西の哲学者の考え方のエッセンスをざっと見るのには有益だと感じた。
Posted by ブクログ
他人の目が気になったり、死にたくなったり、不安になったり、人生にはあらゆる困難があるが、多くの哲学者は今この瞬間に着目している。細かい考え方は異なるが、共通しているのはマインドフルネスの考え方であった。
この本を読んで、今に集中したり、死を意識したりするようになり、前よりも不安が減った気がする。
悩んだ時の助けとして頭に入れておきたいと思った。
哲学の入門として読みやすく、読んでいて気になった哲学者をさらに深掘りしていくのがおすすめかも。
Posted by ブクログ
先達に学ぶ。
印象に残ったもの
アリストテレスの項だったかな
坂東玉三郎氏の言葉
遠くを見ない。明日だけを見る。
困難の分割→小さなゴールを積んでいく
など。たまに見返すと良さそう
Posted by ブクログ
哲学の本は初めてでしたが、読みやすい。一つ一つの悩みが身近なありふれたものなので、ついつい答えやヒントを得るためにページが進む。
哲学って小難しいイメージがあるけど、考え方を与えてくれるものなのね。他のことにも応用できそう。少しスッキリしました。
Posted by ブクログ
[読書]その悩み、哲学者がすでに答えを出しています 小林昌平(2018)
仕事
自意識・劣等感
人間関係
恋愛・結婚
死・病気
ワニ読。時系列に人物を追っていくのではなく、悩みを出発点にした哲学の本。
娯楽としての哲学はなく、生活に生かせる哲学。おもしろいしためになりました。
「古今東西の偉人にとっても私たちにとっても、悩みというものは人生における「親友」のようなものとして存在します。生きているかぎり、その苦しみからのがれることはできません(・・・)生き延びるために、哲学を活用してまいりましょう」
イエッサ
Posted by ブクログ
2021/05/30
世界史を復習した後に触れる哲学は、より一層おもしろい。
哲学者は、その時代や個人が持つ課題・悩みに立ち向かい、その解決のため思考をめぐらした人々である。彼らが、どのように問題を捉え、どこにボトルネックを見いだし、解決したかは今も尚活用可能なものが多い。
近年、哲学は心理学同様に、様々な学問と結びつき多様化の一途をたどっている。バイオテクノロジーが発展する今日において、“人”とは何か考える必要性が認知されているのではないだろうか。
Posted by ブクログ
種々の悩みに対する答えを先人たちの哲学とからめて紹介してく形。
その哲学者の入門編のような形。
より深く知りたい場合の推薦図書も提示されていて、その多くを読みたくなってしまった。
注釈が長めで少し読み進めにくさあった。
Posted by ブクログ
悩みに対して哲学者からの答えが参考として載ってる。哲学を読まないからよく分からん事多かった。知らない単語も多い。昔の人も色々考えてるんだなと。悩むところはみんな同じか。初めてには入りにくかった。
Posted by ブクログ
今自分が悩んでいる事は、自分だけでない、他の誰かも悩んでいる。そしてそれはすでに哲学者達が答えを出している。
悩みとは、考え方によってどうとでもなるんだと思いました。現状や事実は簡単には変えられないかもしれませんが、少なくともそれをどう捉えるかによって心は変わってくるものですね。
Posted by ブクログ
それぞれの悩みがばーんと1ページ黒バッグで書かれていて、その次に誰が解決するのか大きいイラストが書かれています。
その後に解説の文章があるのですが、太字がその人物のセリフと解説者のアピールしたい文章と一緒になっていて読みづらいです。
いっそ悩みを見て、解説後のその人物が出した回答を見て、しっくりくれば解説を見直すという流れのほうが読みやすかったです。
人物の答えのすぐ横に参考書籍が載っているので、それを次見てみるというのも面白いと思いました。
Posted by ブクログ
哲学の入門には丁度いいのかもだけど、「哲学」というものに「深み」を期待していた自分には少しイマイチだった。
現代の悩みを何世紀も前から存在する哲学と照らし合わせて解決して行く内容だが、その「悩み」がありきたりすぎたこと、現代なら誰しもが1度は考え得るであろう考え方で解決してるため、新しい発見があまりなかった。
ただ、それほど現代では当たり前になっている考え方が昔からすると、革新的な考え方であったのかもしれないと考えると、人類の進歩を感じられる。
内容としては様々な引用もあったり、手が凝っている感じはあった。
実存主義、構造主義についてもう少し深掘ってみようと思う。
Posted by ブクログ
多くの人が悩みそうなことに対して哲学者の考え方を用いて解決しようとする、タイトル通りの本。
悩みもまぁ汎用性あるので読みやすいのでは。
私も悩んでも仕方ないことで悩んでいたので、軽く読んでみたら割とハマる思想もあり、面白かったです。
そんなに重くならずサラッと読めるので、軽ーくモヤモヤしてる人は読むといいかも。
これを入り口にしてその哲学者の詳しい本読むのもありだと思う。てかそう言う風に構成されてます。
Posted by ブクログ
色々な悩みに対して「その悩み、哲学者がすでに答えを出しています」と名言を紹介していく本。
「答え」は出ているのかもしれないけど、この本を読んでも、悩みが解決はしないと思う。
ただ名言に対する著者の解釈、それぞれの哲学者に対する注釈、原典の紹介が豊富なので、哲学入門、ブックガイドとして面白いと思った。
Posted by ブクログ
よくある悩みに対し、解決のヒントとなる哲学者の思考を紹介する内容。普段、親しむことが少ない哲学に対して、このアプローチは親しみやすく、紹介する哲学者の推薦図書も教えてくれるので、自分の腹落ちする哲学者を見つけて、さらに推薦図書を読んでみる。など入門編としては良いと感じる。
Posted by ブクログ
人生に悩みは尽きない。過去の人間たちも悩み尽くして答えを求めて生きてきた。今生き延びるために、先人たちの知恵を少し借りようという本。
古今東西の哲学者たちの考えが要約されてるので哲学入門にとても良い。推薦図書と巻末の参考文献がとてもありがたい…。もっと詳しく知りたくなったらここから辿れば良い。
個人的にはハンナ・アーレントの話が切ない。哲学を持ってしてもどうしようもないこともある(そもそも哲学はその人個人の思考なわけで矛盾が生じるのも仕方ないと思うけど)
あとやっぱり仏教哲学は完成度が本当に高い。仏教の教えが1番好きかな〜。
各お悩みに対して納得のいく答えがどうかは何とも言えないが、過去にも人はたくさん悩みを持ちあれこれ試行錯誤してきたんだなとわかるだけでも面白い。
と、本文は良いがデザインが若干気に入らない…
まず表紙。金文字を目立たせたいのだろうが、どう見ても青字の方が目立つ。。
本文中では、一文のなかに明朝体とゴシック体が入り乱れて読みづらい。強調したい言葉をゴシック体にするのはわかるが、平仮名カタカナは明朝体なのに何故漢字だけゴシック体になるのだろうか。。
本文は基本明朝体なのに、()の中やルビがゴシック体なのも気になる。もったいない。