【感想・ネタバレ】蔦重の教えのレビュー

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Posted by ブクログ

仕事で大失敗し、早期退職を命じられた武村。突然タイムスリップした。ときは江戸時代中期。保護しれくれたのは蔦屋重三郎。版元として歌麿、写楽を手掛けた凄腕。彼の側で学ぶ、人の心を掴む方法、版画の製造法、江戸の風物・・・

めちゃくちゃ面白かった。何も出来ない武村の成長譚あり、蔦重の人柄あり、そして江戸がまるでそこにあるかのように描かれる。

ビジネス小説風に教訓が差し込まれるのはマイナスだが、それを補って余りあるプラスがった。

「いいえ。タケさん、蔦重の仕事ぶりを見ていると信じられないかもしれませんが、あの方にあれだけ人望があるのは、約束は必ず守る、というその一点を貫かれているからでございます」

人が他人との関わりの中で、まず大切にしないといけないのは約束を守るということだろう。そうでないと信用してもらえず、人望もなくなってしまう。そして、守らない約束なら最初からすべきでないということが、蔦重には分かっているわけだ。人が生きるときにリスペクトすべきルールが学べるという意味では、歴史だけでなく、倫理の副読本でもいいかも知れない。

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2021年04月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ハラハラするようなエンターテイメント的小説を期待して読み始めてしまったら…。
あれ?なんだか江戸時代を学ぶ参考書のようだ。江戸東京博物館にでも置いてありそうな。。。

だけどだけど、現代に戻ってからが、よかった。蔦重の本当の凄さが、ここにきて判りました。
現代から江戸に伝える手段が無いのが、もどかしい!

作者なりの、写楽の推測も楽しいです。

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2017年02月24日

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すごく期待してたから、その期待度からするとラストは今いちだったかな。 でも読みやすくて楽しい作品。江戸風ビジネス書とでもいいましょうか、生き方の教えがたくさんつまっている作品。ただそれも、素直に蔦重さんの言葉を受け入れる器が、自分にあればの話だな。結構人の好き嫌いの激しい私には【気の合わない人間ほど丁寧に接する】という教えは耳が痛い。【何かを捨てなければ、新しい風は入ってこない】 そうだよ、ほんとにそう。分かっているが、両手はグー。

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2021年05月26日

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 リストラ間際。55歳の親父が1780年代の江戸にタイムスリップしてしまい、そこで偶然拾われた蔦屋重三郎さんから、本の作り方、商売の仕方、ひいては生き方そのものを学んでいくお話し。

 「夢をかなえるゾウ」に似ていると思った。けれど、違うところは、蔦重さんが実在の人物で、彼の経験や、信念に基づいた教訓が詰まっているところかな。

 時代の半歩先に目を向け、自分にとっての「あがり」は何かを設定し、そのために必要なものが何かをかんがえて行動に移す。なるほどなあ。
「あがり」の設定は、身につまされた。

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2014年06月11日

Posted by ブクログ

少し前に何かの書評で気になっていたこの本

内容はというと、
バブルの時代を持ち前の人好きする性格と
ノリで乗り切って来た主人公だが
不況になって、時流にあわずに影では
良く土下座をするのを皮肉って『ゲザ男』と呼ばれたり、、、。

社内でリストラか?と噂され、ショックで浴びるように
酒を飲み、気を失う。。。

と、気がつけば江戸時代。
拾ってくれた人物は時の蔦屋重三郎。
本屋であり、出版社であり、広告代理店であり
芸術家のパトロンであり、
時代の時流を産むプロデューサーであった人物。

そこで暮らすうちに、
人にはなにが重要なのか?
仕事の関係づくりとは?
などなど、時代を作った人物から多くの影響を受け
時の絵師らとも、歌人らとも交流を持ち
成長する様子を、物語にしている。

江戸に興味のある方なら
読んでいて、うんうんとうなづく場面も多く
今更ながらに長い平和の時代の
日本人が作り上げた社会の成熟度が
読み取れ、とても面白い一冊になっている。

巷では、ビジネス書として、サラリーマンにも
評判がいいと聞いている。
江戸時代にさして、興味がない方にも
楽しんでもらえる一冊になっている。

後日談にタイムカプセルのように
歌麿の下書きを掘り出すシーンで
蔦重がそれを知り、主人公に
戒めと温かい言葉とを綴った手紙が見つかる。
主人公は現代に戻って
ぎくしゃくしてた家族の関係も
新しい一歩に踏み出す。

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2014年05月28日

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今年15冊目。数年前、蔦屋重三郎を取り上げたサントリー美術館の展示を見に行った。歌麿や写楽のプロデューサーであり、画期的な方法で錦絵や書籍を広めた人物であることを知った。歌麿や写楽がメインではなく、こうした仕掛け人に焦点を当てていた点が気に入り、分厚い図録まで購入してしまった。
そして、たまたま書店で見つけたこの本。
上記の企画展と同じ視点で描かれつつ、ビジネスや人生訓が散りばめられていた。
歴史ライトノベルという感じ。賛否両論あろうが、仕掛け人を取り上げる点が良いし、なおかつ、江戸の習俗や、当時の出版・広告について勉強にもなり、サラッと読めるので私はなかなか面白かった。
設定がハチャメチャですが。

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2014年05月05日

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江戸時代の名プロデューサー蔦屋重三郎の商売の秘訣が詰まっています。
これから、社会人になる方は、読むといいかもよ。

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2014年03月27日

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「いたこニーチェ」や「夢を叶える象」のような教え本、実用書の形を取っているけれど、その要素はいらなかったんじゃないか、と思う。
作者はビジネスではなく江戸文化の人だし、文化の話は楽しく描かれているのだから、蔦重とそれを取り巻く人たちの話として普通に書けば良かった気がする。

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2017年11月21日

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解雇を言い渡された55歳のサラリーマンが、ひょんなことから江戸時代にタイムスリップしてしまう。
そこで出会った蔦屋重三郎の元で働きながら、仕事や人付き合いの極意を学んでいく。

ファンタジー小説の形を取ったビジネス(生き方)HOW TO本でもあり、江戸庶民の生活や浮世絵などの美術についてもわかりやすく説明してくれる歴史読み物でもあり、テンポよく一気に読めた。
「わかりやすい生き方指南書」をコンセプトに書かれたものだろうから、そういう役割ならちょうどよい文量だと思う。
私としては、登場人物たちがすごく魅力的だからもっと人間ドラマの部分も深く掘り下げて欲しかったな。
タイムスリップしたタケの生活をもっと見ていたかった。

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2014年10月11日

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ネタバレ

リストラを言い渡された日、吉原でやけ酒を呑みつぶれてしまったら、江戸時代にワープしていた。そこで出会った蔦屋重三郎や歌麿らから生き方と商売の極意を学ぶ。

さらりと読める。極意ではあるんだけど、なんか軽いというか。でも、蔦屋の生き方や処世術、江戸時代の知恵というのはさすがだなと思ったわ。また浮世絵が見たくなった。

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2014年09月01日

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55才のリストラのおっさんが1780年代の江戸時代にタイムスリップ、そこで会う蔦重三郎に人生を教わる。

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2014年08月26日

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65歳でリストラを申し渡された男が江戸時代にタイムスリップ。蔦谷重三郎の下で人生の教訓を学ぶ、という荒唐無稽ながらもユニークで面白い作品。江戸時代の文化、料理、風俗なども詳しく興味深い。著者は江戸研究家。

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2014年08月22日

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2014.6.16

これは、人としての 教え ですね
現代に通じる話だからTVドラマとか良さそうです!
毎週やることでじっくり 教え が伝わる

話自体には コレといった盛り上がりは、ないような?タイムスリップした主人公が何か解決する事も無く唯々見て聞いて体験して考えを改て社会勉強していく感じ
調子に乗って失敗する事のが多くて 読んでて耳が痛いというか心も痛むというか、我が事かと辛かった…
調子に乗ってスンマセン‼
って謝りたくなった…

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2014年09月10日

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小説仕立ての自己啓発本ですが、蔦屋重三郎が生きた時代を細かな描写と、現代との対比によって面白く、読みやすい内容でした。


やはり自己啓発の内容は、その一つ一つは難しいことではないのですが、それを継続して続けることが難しいのだと思いました。
何故継続させることが難しいのかと考えると、結局人は体験から得たことでしか真に学ぶことはできないのではないかとも感じました。
そう考えると、気持ちの良い環境に身を置いて、ただ日々過ごすだけになったとき、そこに充実感や楽しみを見出すことができなければ、真に得るものは何もないのだと思いました。
人のパワーの源である怒りと悔しさを上手にコントロールしていけたらよいと思いました。

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2014年06月16日

Posted by ブクログ

蔦重の伝記というより、タイムスリップしたタケこと左遷されたメタボ親父が若造になって、江戸で蔦重に助けられて生きていく日々を描いたもの。蔦重の蘊蓄がメイン。
埋めたはずの浮世絵の壷が、蔦重の手紙になっていたのにはほろりとした。そして写楽の謎にも一つの解答を出しいていた。

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2014年03月18日

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