あらすじ
「野鳥」という言葉をつくり、日本野鳥の会を創立した著者による、鳥への愛に満ちた随筆集。自然と対峙しつづけたそのまなざしは、一級の文明批評ともなっている。
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Posted by ブクログ
日本野鳥の会の創始者、中西悟堂の「定本野鳥記」から抜粋したエッセイ集。
構成もわかりやすく簡潔で、最後の「自然没入者の断想」でまとめているところが素晴らしかった。
著者のバイタリティと体力が異常に高く、常人ではないなと感じました。
鳥や自然に対する観察や体験などを通して、高い知性へと至る様が、憧れとともに尊敬する。
Posted by ブクログ
プロフィールから、これまた変人の系統かと思いきや、何とも読みやすく温かい文章。
行動の苛烈さとは、随分と違う印象を受ける。
文章って不思議だ。
野鳥観察の厳しさと意義、そして鳥への愛。
学問として確立していく様は、植物学と変わらない。
素養の深さといい、牧野富太郎と並び称されても良いだろう人物なのでは。その道では知られた人なのでしょうが、私は全く知らなかった人物だけに、とても興味深かった。
自然を著した文章表現が素晴らしい。
彼の視線がそそがれているのは鳥だけではない。
自然保護運動へと進むのは、自然の成り行きだったのだろう。