あらすじ
社会を激変させるプラットフォームの全貌
仮想通貨の第一人者による本格解説書!
ブロックチェーンに対する社会の反応は、インターネットの初期を見るようです。
そんなものは空っぽの洞窟だと揶揄されていた頃から、
インターネットにビジネスの可能性を見出した人がいました。
彼らはEコマースという新しい商圏を拓き、
やがて電子マネーが登場するとインターネット空間はビジネスの場として完成します。
シリコンバレーがインターネット空間の首都となったとき、
後発国に残されていたのはローカライズの単調な作業でした。
新しい技術がビジネスの実を結ぶことは稀でも、
イノベーションに乗り遅れたときのダメージは測り知れません。
仮想通貨とブロックチェーンが作り出す
新しいプラットフォームの主導権をめぐる競争はすでに始まっています。
この動きを考察する大前提は、
ブロックチェーンを生み出したビットコインの仕組みを正しく理解することです。
それは、仮想通貨の限界を知るためにも、
ブロックチェーンの可能性を知るためにも、必ず役に立つはずです。
■本書の3つのポイント
1.ビットコインとブロックチェーンの仕組みがわかる
明確な運営主体のないビットコインが、なぜ動き続けるのか? マイニングとは何か?
支払→記録→採掘→報酬→承認→発生という6つのステップを丁寧に追いながら
その仕組みを具体的に解説します。
2.仮想通貨と電子マネーの違いがわかる
日本でも普及している電子マネーは個人間の決済には使えません。
中国で急速に普及しているモバイル決済サービスでは個人間決済が可能です。
その違いは何か? 決済サービスの現状と課題を解説します。
3.いま世界で起きていることがわかる
いま世界では、現金が姿を消すという社会現象が相次いで起こっています。
中国だけでなく、アフリカ諸国でも、スウェーデンでも現金が姿を消しています。
この潮流は日本にもやって来るのか? 新しい経済圏の現状と課題を解説します。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ブロックチェーンの解説書。ビットコインを中心に決済システムがどのように変わる可能性があるかについて、丁寧に説明をしている。
ビットコインについては、ハッシュやマイニングなど基本的な技術要素についてある程度自分も知っているからなのかもしれないが、わかりやすく説明されている。ビットコインのセグウィットの追加やブロックサイズの変更などの議論についてはあまりよく知らないところだったのだが、少しわかったような気になった。ビットコインのノードはこの本が書かれた現在で11,000程度存在すると言うが、ボランティアベースでそれだけのシステムがすでに何年間途切れることなく動いているのは大きな可能性を感じるところである。
本書のポイントは、法定通貨・電子マネー・仮想通貨の分類論、ブロックチェーンの分類論、具体的ユースケースとその机上検討、といった辺りだろう。仮想通貨を「強制通用力のない決済手段で、汎用性および転々流通性を備えるもの」と定義するのは分かりやすい。ブロックチェーンの分類でパブリックとプライベートだけでなく、自由参加型・許可型の区別についても明確になっており、整理論として納得できる。シェアリングエコノミーやスマートコントラクトによってブロックチェーンは注目を集めているが、実際に不動産などの登記システムに使った場合の問題点の整理はよく考えられている。「ブロックチェーンによって表現することに適しているものは、ブロックチェーン上においてのみアセットが移転すると表現できるようなもの」という指摘は的を射ている。
そのブロックチェーンエコノミーを第一層の決済サービス、第二層のブロックチェーンプラットフォーム、第三層の法制度の執行システム、という三層構造を成しているとして、これから国際間での覇権競争・通貨競争が始まるとしている。日本は現金の利便性・信頼性が高いことと電子マネーが世界のどこよりも広がったおかげで仮想通貨が広まらない可能性があると指摘する。それは、仮想通貨をあえて使わなくてもよいことであり、その方向性は著者も指摘するように不合理なものではなく正しいというが、その上で国際間での主導権を握る争いには戦略的に参加をするべきであるのだろう。そのときには、指摘されるように、仮想通貨を広めるために、利便性よりも利得性が重要になるだろうということなのかもしれない。
ブロックチェーンを大きな視点から考えるにあたって、考えるべきポイントの整理に役に立つ本。
Posted by ブクログ
ビットコイン、ネム、ブロックチェーン ??? なので読んでみた。カタカナが多すぎて言葉の意味からして『?』だが、避けては通れない時代が来るのだろうな、既に来てるか!
Posted by ブクログ
ブロックチェーンやビットコインについて完全無知だったので勉強になった。
詳細な内容までは理解できなかったが、大まかな定義や仕組みは理解することができた。
これまでこのような技術が話題になっていたことを知らずにいて恥ずかしく思った。今後勉強を重ねます。
Posted by ブクログ
いまいちビットコインについて分からないため拝読。
ノードやらマイニングやらハッシュ関数やら不明な言語についても何となく分かった。
ブロックチェーンについては小生の頭がポンコツすぎて理解できず。本自体は平明な文章で書かれた良書だと思う。
Posted by ブクログ
ブロックチェーンによって社会はどう変化するのか、発想の斬新さにおいて、あらゆるビジネスアイデアの宝庫。
ビットコインを動かしている構造は、ブロックチェーンの始祖鳥。ビットコインを知らずして、ブロックチェーンの議論は始まらない。
Posted by ブクログ
【ビットコインの仕組みを正しく知るための本】
礼賛するわけでも否定するわけでもなく、正しく理解してから議論だよねというスタンスの本。第1章ビットコインはどうやって動いているのか?だけでも面白い。