【感想・ネタバレ】日本人として知っておきたい近代史(明治篇)のレビュー

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Posted by ブクログ

明治政府中枢にいた人物は、桂の様に鉄道をヨーロッパにまでのばそうという構想を持ったものや、児玉のようにインテリジェンスの重要性を認識しそのような活動を擁護していた。
国家存亡の危機感が絶えず頭の片隅にあった時代にあれば、あらゆる方法を検討した結果としてそのような構想や活動を持ったものかもしれない。しかしながら日本国民全体に国家意識がなければ、資源の無い小国が出来なかったと思われる。その国家意識を支えたものが美意識から発した「思いやり」や「まごころ」であり、明治という時代を支えた原動力なのだと感じた。明治の三太郎と長男三人を挙げられたが、長男は「思いやり」を含んだ責任感が必要とされる。それらを子供の頃から叩き込まれて育てられた人たちが、明治期に日本国という大きな家族を支えたんだなという思いがした。
彼らの尋常でない努力の理由がスケールが違うが同じ立場として何となく理解できた。

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2012年04月10日

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日本人としての精神を持つという観点から選んだ、幕末から明治の政治家7人の生き方を紹介。明治の人が誇り高く、国のために私心なく仕事をしたのは、江戸時代に培われた日本人としての精神の賜物であるというのは、なるほどという視点。司馬遼太郎の小説の影響で、特に乃木希典などは低評価が定番になっているが、もっと違う観点からも歴史と人物を捉える必要があることを再認識させられた。

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2017年10月23日

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明治日本を支えた人物列伝。司馬史観による乃木愚将論は、現代社会の物質主義に象徴されるナイーブな理想論である。豪奢を排し、徳を積み、質素を旨とする日本人の心は継承されているか?残念ながらそうではない。司馬史観に引きずられている限り日本に未来はない。

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2014年08月10日

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・伊藤博文はアメリカの視察調査から帰ると、税収を効率的に配分・運用するために大蔵省の権限を強化する改革案を提言した。一方で、職権の乱用を防ぎ、財政の透明性を維持するために出納簿作りを進めた。
・桂太郎は大村益次郎の遺志を継いで、ドイツ留学で学んだ知識をもとに日本に近代軍制を導入した。

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2018年10月31日

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ネタバレ

[ 内容 ]
本書は、日本の近代史を学び直し、新しい「近代史の常識」と「この国の自画像」を提示する試みである。
「人間が歴史を動かす主人公である」という視点から、吉田松陰と、岩倉具視から乃木希典まで、明治を築き上げた7人の人物を中心に取り上げる。

[ 目次 ]
人間を中心に歴史をつかむ
吉田松陰―この国の未来を守るための戦略
岩倉具視と大久保利通―近代日本を生み出すための謀略
伊藤博文(前編)―現代の霞ケ関が模範とすべき「明治の官僚」
伊藤博文(後編)―世界に恥じない近代立憲国家をめざして
明治の三太郎―日露戦争に挑んだ近代日本の「長男」たち
桂太郎(前編)―近代軍制を確立し、日清戦争に挑んだ軍官僚
桂太郎(後編)―「ニコポン宰相」がめざしたイギリス流二大政党制
児玉源太郎(前編)―軍人の枠を超えた政治的手腕の冴え
児玉源太郎(後編)―日露戦争勝利を導いた男のもう一つの戦い
小村寿太郎(前編)―日英同盟を締結させた気力と胆力
小村寿太郎(後編)―日本の勝利を決めたポーツマスでの粘りの交渉
乃木希典(前編)―松陰の志を継ぐ宿命を己に課して
乃木希典(後編)―自らの死で示した日本人への警鐘
日本近代史の本質とは何か―おわりにかえて

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
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[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2011年04月23日

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ネタバレ

明治時代における近代日本の創立を担った重要人物について、数々のエピソードを基に個性・主義を描いた一冊。吉田松陰、岩倉具視、大久保利通、伊藤博文、桂太郎、児玉源太郎、小村寿太郎、乃木希典らの物語と彼らの武士道的な生き様が紹介されている。第二次世界大戦後の教育資料の検閲によって現代教育では見えにくくなった日本人のルーツを知る上で、入り口となると思う。

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2011年10月06日

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日本人の心の在り方の理想像として、吉田松蔭・岩倉具視・大久保利通・伊藤博文・桂太郎・児玉源太郎・小村寿太郎・乃木希典をあげ、彼等の『誠・志』の素晴らしさを、著者の視点(特に乃木将軍については司馬遼太郎の見解とあい反した意見(美化?))で分かりやすく解説しています。
この本は、先ず第一章と最終章を読んでから、中身を読むとより著者の主張が理解し易いのでは…と思いました。
この本は、今の日本人に掛けている(特に政治家や官僚)日本人の持つべき資質について、歴史を振り返って述べている点が良いと思います。
ただ、私のように近代史をあまり知らずに読むと、歴史的背景を理解するのに時間が掛かります。

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2011年04月06日

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