あらすじ
人が死ぬ予兆がみえてしまう志緒のため、僕は、その死を防いできた。高校生の時から大学生になった今も――志緒の友人、獅加観飛鳥に“死線”が現われた。幼少期に故郷で“鬼”に追われて神隠しにあった経験を持つという飛鳥には、いまの莫大な財産の相続話が。そして獅加観家の一族――言動不可解な芸術家、軽薄な私立探偵、狐面をかぶる医者にも死線が……僕は死を止めるため、策略を発動する。優しい嘘をつきながら…。 青春ミステリ・シリーズ第2作"サトシオ"、悪魔的な華麗なる一族に挑む!
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Posted by ブクログ
志緒ちゃんと佐藤くんの雰囲気が大好き。
目と目で通じ合う描写が最高。
佐藤くんの推理力にはいつも目を見張るものがあるけど、この作者さんの探偵役は等身大な部分もあって、どんどん推理を覆していくから、最後まで展開が読めない。
ミスリードなのか伏線なのか読み終わってもまだわかってない部分もいくつか……。
人見知りっぽいのに初対面の人にガンガン話しかけに行く佐藤くん、謎多き男。
物腰やわらかな狐面の男とか浮世離れした芸術家の男とか裏がありそうな使用人とか個性的かつミステリーっぽい人物がたくさん出てきてわくわくした。
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再読。面白かったです。1に比べて、ミステリー色がかなり強くなり話が二転三転していく様子が読んでいて楽しかったです。現時点では2までしか出ていませんが、続きが出ると良いなと思います。
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シリーズ二作目。佐藤くんがとても好き。
死線が二転三転(という言い方でいいのだろうか)して、一気に読んだ。散りばめられたあれこれが、少しずつ少しずつつながって、ラストはとてもやさしくてあたたかい。この話がこんなに清々しいラストに辿り着くなんて。読後感がすごくいい。
りんご飴のように甘いからかもしれない。
でも、それだけじゃこんなにあたたかな気持ちにはなれないと思う。ひとの裏も表も現実の厳しさや理不尽さを知っているからこそ、自分も人も傷つかないように動ける考えることができる佐藤くんが、とても好き。
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面白かった。
前作は学園特殊能力モノ、というイメージだっだが、
ミステリ感がぐっと強くなってミステリ好きとしてはワクワクした。
と言っても、『誰も死なせない』が根底にあるので、人が死にそうで死なない!!
死線が見えるので、ミステリありがちな『突然の死!』『誰が死ぬ!?』もない!笑
新鮮で面白い感覚です。
そして前作そこまで気にならなかった佐藤くんの脳内が個人的には好き。
絶妙なツッコミとボケ。
そしてどーでもいいことに考えをめぐらせる感じに共感(笑)
事件的にはイマイチ誘拐監禁した理由が読み取れなくて…最後の感じ、姉に惚れたんだよね?でも監禁したのは妹?そして心中は嘘だったんだよね?よ…よくわからーーーん!!!!
時間あったら読み直そうと思います。
そして3作目が出てるとの事で楽しみ。
しかしゴリラ…可哀想に…
そしてシオパパ……素敵。
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人が死ぬ予兆が見えてしまう少女・志緒と、その相棒の主人公による「人の死なないミステリー」の2作目。
莫大な財産の相続と、その一族をめぐるストーリーは前作よりぐっとミステリー性が上がった気がします。
死を回避するため、様々な策略や嘘を巡らせる主人公たちの姿に、最後までずっとはらはらしたまま楽しめました。
悲しい運命を止めるため奮闘する大学生探偵の姿がとても優しくて、私は大好きです。
また、この相続者の一族も、志緒の友人の大学生他、芸術家、探偵、狐面の医者と怪しげなのが揃っていて、それに加えて神隠しに鬼の伝説……「ああ、何かいかにも
なにか起こりそうで『ぽい』な」と嬉しくなります!
Posted by ブクログ
かなり面白かったです。個人的には前作よりもミステリ要素が強く感じで好きです。
資産家一族、莫大な財産の相続話、古くから伝わる鬼伝説、過去の神隠し事件…「絶対に人死ぬじゃん!」って王道ミステリ設定がてんこ盛りなので、本当に死なないのかずっとソワソワしながら読みました。
最後で全ての伏線、今までの事件の謎が全て解けるのは読んでいて気持ちよかったです。
このシリーズらしく最後はほっこりした気分で終われるのも読後感がスッキリしてて好きです。ただ前作より志緒ちゃんの存在感が薄かったのが寂しかったです。
ところで佐藤くんについて「名探偵になるべくして生まれたみたい」のセリフがあり名前が気になりすぎます。今作でも謎のままだったので次作こそ…!!
Posted by ブクログ
志緒の友人の獅加観(ししがみ)飛鳥に死線が現れる。彼女は近く多額の遺産を相続する予定だ。彼女の他にも母親の違う兄たちがいる。その中には悪魔と呼ばれ行方不明だったり、キツネの面で顔を隠しているものもいる。これは「犬神家の一族」+「悪魔が来りて笛を吹く」のオマージュ、パクリ、パロディの類か。
誰も死なないミステリーではある。確かに殺人事件は未然に防がれる。でも殺人未遂は起こってしまう。
志緒の父親の宗一郎氏が気になる。何者だろう。やはり、特殊な能力をを持っているのだろうか。ただの投資家とは思えない。それから。佐藤君の下の名前が気になる。「小五郎」とかかな。
Posted by ブクログ
人の顔に現れる死線。それを消すために佐藤と志緒は必要により事件を解決しようとする。
今回は「死者が来たりて笛を吹く」のオマージュ。設定もやたらと古臭い。神隠しとか愛人が4人もいるとか狐面を被った医者とか前時代的。特別そこがミステリのネタでは無いので面白く読んだ。
ミステリ的にはよく出来ていて最後まで惹きつけられた。死線という特殊アイテムをよく使って考えられてた。また次作も読みたい。
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人の死の予兆が見える遠見志緒と主人公の佐藤の「砂糖&塩」コンビが今回挑む謎は、志緒の女友達の遺産相続問題。
死に瀕している資産家の父には失踪した長男も含めば、腹違いの兄弟が三人いるのだが…
文字数がそんなに多くなく文体も軽いためさくさく読め、謎が解けていく時の爽快感もすばらしい。
Posted by ブクログ
ある一言や行動で死線が消えたり増えたり、死線が現れる人数まで変わったり、それに相続争いまで加わってミステリー要素たっぷりでした。
2,3分からなかった点もありましたが、読み直します。
ゴリラ先輩が健在で嬉しかった。3でも佐藤くんに振り回されそうですね。
Posted by ブクログ
怪しげな因縁に彩られた旧家の相続争い。牽制し合う、いずれも一癖ある相続人たち……てな横溝シチュエーションなお話で、「悪魔が来たりて笛を吹く」へのオマージュまで飛び出す。そんな感じなので、もう一息盛り上がりたかったなあ。今ひとつ歯切れが悪い。ミステリとしても、今作はロジック、トリックとも今ひとつ。