あらすじ
専門商社に勤める宗谷聡子は、仕方なく受けた健診で卵巣に腫瘍が見つかり自暴自棄に陥っていた。そんな中、弁理士の堂島との出会いが彼女を変えていく。付き合いを重ねるごとに想いが募るが、聡子は堂島の隠していた過去を知ってしまう。湧き上がる嫉妬と焦り。この人の子供を産みたい。やがて彼から突然の別れを告げられ、絶望に沈んだ聡子は禁断の行為に出る――。一途に追い求める女性の執念を描いた、偏愛サスペンス長編。
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Posted by ブクログ
主人公は宗谷聡子という女性で、感情をあまり表に出さないクールな女性で、人生を惰性で暮らしている。
ある時同僚で同性愛者である男性、日生に健康診断を勧められ受けることになる聡子。
卵巣に腫瘍が見つかり、健常な人との差を感じつつ人生に絶望を抱く。そんな時に出会った堂島という同じような雰囲気を醸し出す男性に恋をする。彼との出会いにより聡子の生活は一変し、日々生をつないでいたと言っても過言ではない絵描きもしなくなるほど、堂島に魅了される。そんな堂島はかつての亡き妻の面影を聡子に移して接していたということを聡子は知る。嫉妬と焦りが湧き上がる中堂島は人生をやり直すため誰も知らない土地アメリカへ渡る。聡子は堂島と離れることは考えられず彼の精子を盗み取り、かつての恋人で産婦人科の医師陽一郎に、体外出産を頼むという話。普段クールだった聡子が出会いによって狂ったかのように奔走する姿は不気味でもあり、狂った愛は止められないのかと恐怖を抱いた。そして、陽一郎も狂った愛を聡子に持っていてふと読み返してしまうほど、どんでん返しが味わえた。
染色体を表すX Y。読む前から予想ができていたが、男女の人生の意味も含まれているとは思わなかった。
Posted by ブクログ
この作者の文章が合わないのかなぁ。
なんかストーリーがスッと入ってこなくて、場面が唐突に変わるような違和感を時々感じた。
主人公とその恋人との関係も現実感がないというか。
気持ちが伝わってこなかった。
でもラストの怒涛の展開は面白かった。
医療、怖いね。