【感想・ネタバレ】フランスの教育・子育てから学ぶ 人生に消しゴムを使わない生き方のレビュー

あらすじ

“マクロン大統領誕生”を2年前に予測。
フランス文化の強さと弱さを解剖する。

学校・家庭での「人の育て方」と「成熟したオトナ文化(センシュアリティ)」の土壌づくり。
教育無償化、少子化対策、グローバル人材育成など、日本が直面する喫緊の課題へのヒントが満載。
ミシェル・ウエルベック『服従』が描く近未来とは異なるフランスの実相。

◆「試験に選択問題はない」「100点満点ではなく20点満点」「鉛筆を使わずボールペンと万年筆」「数学の答案に“技術点”」「給食も収入によって値段が変わる」「子どもには残り物を! 」--日本とまったく違うフランスの教育と子育て。芸術や文化、学術などで、いまなお世界をリードする人材はどこから生まれるのか。
◆在仏20年、パリで3人の男の子を育てた皮膚科医が、フランスのエリート教育や子育てをエピソードを交えて紹介する。日本の親にとっても、子どもを一流の人物に育てる上で、参考になる点がふんだんにある。フランス流の成熟したオトナ文化に関心を持つ多くの読者への示唆にも富む。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

1. 教育・学びの姿勢

正解だけでなく、過程や論理を重視する。途中の思考過程を教師が観察し、気づきを重視。

日本の教育は答え重視で論理過程や「他人にわかりやすく説明する力」が軽視されがち。

フランスは哲学的思考が一般的で、討論や理屈を通じて自由に発言し、批判的思考を養う。

学業成績は理系・文系に関係なく尊重され、学問をする者への敬意が強い。

2. 子育て・家庭教育

子どもの失敗を教育のチャンスに変える。甘やかさず、理屈で納得させながら成長を促す。

反抗期を「大人への入り口」と捉え、理詰めで対話。面倒な親が処世術を育てる。

家事は男女平等。親の意思は強く、子どもは自己確立を通して自由を学ぶ。

3. 社会・文化

自由・平等・博愛を理念としつつ、学歴や階級による社会的構造が存在。

個人生活と公的職務は明確に分離される。

芸術・料理・建築・ワインなどの文化を国家がブランド化して観光と連動。

フランス人はマナーや礼儀を重視し、知性やセンスで立ち振る舞いの評価が決まる。

性・愛・家族観に対して開放的で、文化的に享受される。

4. 教育制度・学費

保育園から大学まで公立で授業料はほぼ無料。

学習進度による留年・飛び級があり、個々の成長に応じた柔軟な対応。

医学教育は国家管理で男女比はほぼ半々。

5. 比較的な指摘(日本との違い)

日本の教育では論理過程の省略、哲学や討論への接触不足。

社会的マナーや公衆道徳が軽視される傾向がある。

日本文化のセンシュアルや伝統技術を重視し、長期的価値の維持が重要。

メディア過多で思考がパターン化しやすく、クリティカルリーディングが必要。

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2025年10月15日

Posted by ブクログ

人生を楽しむヒントが得られ、心が豊かになる。
文化のちがい理解して、生活に取り入れていくことは、人生の品質向上に役立つだろう。

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2018年01月14日

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