あらすじ
「本気できみを花嫁として迎えたい」透瑠は、修学旅行の罰ゲームで舞妓姿をしている時に、王のような存在感と凛々しさを持つ社長・神津から、突然プロポーズをされてしまう!! 後日、神津と再会した透瑠は、自分は舞妓の『兄』だと偽ってしまう。煌びやかで、強引な神津に圧倒されつつも、彼の愛の深さと真摯さが本物だと知る。次第に透瑠は、本当の自分を好きになって欲しいと願うようになり…!? 不器用で健気な花嫁の、甘く乱される初恋!(※本作品はイラスト入りです。電子書籍化して配信するにあたり一部単行本と異なる仕様がございます)
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Posted by ブクログ
面白かったです。
ストーリーとしては、BL定番の身代わり花嫁モノ。
今から丁度十年前に出た作品のようですが、まったく古さを感じさせません。
東京の名門私立高校に通う美少年透瑠が修学旅行で京都を訪れた際、ババ抜きの罰ゲームで変身舞妓の恰好をさせられていました。
その最中、多企業を経営する社長神津と出逢い、彼から「花嫁とし迎えたい」といきなりのプロポーズ。
実は神津が見初めたのは、透瑠の双子の妹「あずさ」で、妹に神津がふさわしいかどうか神津と兄の透瑠が三日間共に過ごして見極め、三日目に「あずさ」本人から求婚の返事をする、、、ということになりました。
神津は[兄」のはずの透瑠を何故か本物の花嫁のように扱い-。
甘い神津との三間を過ごす間に、透瑠は彼を騙しているという罪悪感を感じるだけでなく、やがて自分がいつしか彼を好きになっていることに気づいたのですが、、、
神津さんは17歳の透瑠に比べると、とても大人です。
ちょっと天然? なところも、また魅力です。
何より、私は神津さんの物の考え方、見方の奥深さにとても魅せられました。
彼が透瑠に「人生観」を語っている科白は、メモ書きして書き移したほどです。
ストーリーそのものもですが、この作者さんの人生観が恐らく反映されているであろう神津の人となりの素晴らしさに☆五つです!
後は、透瑠の実家がガラスペン工房であったり、ステンドグラスが随所に効果的に小道具として使われているのも素敵でした。
舞台が趣溢れる京都というのも、またステンドグラスと共に作品の雰囲気を盛り上げるのに効果的だと思います。