あらすじ
【「出会えてよかった」と、思える人はいますか?】
小説家のハルが「いわくつき」の新居で見つけたのは、押し入れの中、ひとり涙をこぼす少女だった――。表題作「星の砂」ほか、「瞬く間-ハイライト-」「立夏の首」を収録。忘れえぬ出会いを詰め込んだ、心温まる短編集。
(C)2018 Sayaka Ameno
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Posted by ブクログ
この方の言葉にできない空気が泣きそうなくらいに好き。切なく、甘く、けれどとめどなくやさしい。
消えそうな想いや感情を拾い上げて、繋げる未來が言葉に出来ぬ。
表題作の星の砂は、自分にしか見えない幽霊との暮らしを綴る。けれどそれは暗くも怖くもなく、淡々と過ぎる日常に少女が混じるだけ。他の人には見えないのに、それを気にする風でもなく応じる主人公がやさしい。少女を認めることが彼女の魂を安らかなものにしただろう。
あとハイライトの一瞬の切り取りは楽しい。出会いも別れも再会も、すべては尊い一瞬だ。結婚式の女の子がめちゃんこ可愛かった。やり込められる少女とめろめろな花嫁やよし!