【感想・ネタバレ】思考をひらく 分断される世界のなかでのレビュー

あらすじ

我々を震撼させた9.11のテロ事件は、果たして「文明の衝突」の帰結なのか。世界を「文明」と「野蛮」に分割する暴力は、無制限なグローバリゼーションによって我々の社会をも分断しようとしている。その暴力に対抗し、境界線を超えてゆく新たな構想力の可能性はどこにあるのか。4人の編集協力者による白熱の徹底討議。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

「思考のフロンティア」シリーズの別巻で、姜尚中、齋藤純一、杉田敦、高橋哲哉の四人の短い論考と座談会が収録されています。

著者たちは、本シリーズの刊行中に起こった、アメリカの同時多発テロとそれにつづくアフガン空爆という現実を見据えながら、思想にいったいなにができるのかという問いに向きあってそれぞれの立場からこたえを模索しています。

とくに個人的に興味を惹かれたのは、福沢諭吉とアジア主義が現代にどのような問いを投げかけているのかという問題提起でした。丸山眞男が福沢に高い評価をあたえていたことにも触れながら、近代および民主主義の臨界点を指し示しているように思います。

0
2019年03月04日

「学術・語学」ランキング