あらすじ
このラスト、予測不能。3分で読める新感覚ショートストーリー! もう一度読み返したくなる「まさか!」の連続。 【本書の特徴】●ホラー、青春、ミステリー、ファンタジー……たっぷり30話収録! ●3分で読めるショートストーリーだから、朝読にもぴったり。 ●ラストは「まさか!」なエンディングが待っている! 【もくじ】蝋人形の館/スノー・プリンセスの恋/正直な鏡/望みの果て/母の形見/カッパ沼の伝説/恋と毒草とお弁当/ラスボス/止らない列車/ぼくとわたしの一生/ずっと一緒/金のスマホ銀のスマホ/罪を刻む音/校長先生の口癖/キラッ!/イカサマ整体師/女子会?/主役はオレだ/求婚者へ宿題/守護霊レンタルサービス/プレゼント/おおいなる宝/数学・実践問題/ある一流企業の秘密/フェイクニュース/スーパー赤い糸/ライブステージにて/文通/イケメン変身薬/さすらうページ
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Posted by ブクログ
サクッと読める短編集。児童書らしく可愛い話が多い。
今ずっと考えているのが『トランスとは』というもので、この中にも一作「女子会?」という短編で書かれていた。
仲良し4人組の中の美少女が、突然「心の中は男なんだ」と言って、足を組んで座りテーブルに肘をついて、短髪のかつらを取り出す。
分かりやすい『男らしさ』だけど、なぜそれが『男なのか』が私はずっと疑問だ。心の中の男性や女性と概念は聞けば聞くだけ『性的役割を元にした文化的価値』の範囲内から逸脱しない気がする。
足を組む女の子がいてもいい。肘をつく女の子がいてもいい。短髪の女の子がいてもいい。なぜそれが『男』として語られなければいけないのか。
この作品だけが、モヤッとした。
けれど他は最後でどんでん返しがあり楽しめた。残念ながら大半が予測がついてしまうが、それでも面白いと思える。
タイトルにある『望みの果て』は、仲間で願い事をし合う話なのかと思えば、意外と闇が深い話だった。でも、私の好み。
他の話も『願い事をした結果』というような話が多い。
『数学・実践問題』は解いてみようと思ったけど……解き方が分からなかった。中学の問題のはずだけど、難しい。
X-{0.3X+0.9(0.3X)}=22
X+{0.3X+0.9(0.3X)}=22
少し考えたけど、めげた。エックスは何?
そして、最後の作品「さすらうページ」
最後を飾るにふさわしいお話で読んでいてぞくぞくしてしまった。本好きにはたまらない。読んでもらえなかった本の登場人物たちの呪い……のお話。
楽しく読ませていただきました。